面談中のメモは最小限にする

あなたは、多分、このタイトルを見て「えっ?」と驚いているはずである。
なぜならば、あなたは社内外を問わず、面談しているときに手帳に相手の話をできる限り書いているからだ。
実際、あなたの会社でもそうしている人が多い。
また、そうすることが相手への礼儀ではないかと思っている。
それに、確か、そのようにすることを教わったような気がするのだ。

 

あなたのような人は、サラリーマン社会には多い。
そんな人は面談中に、とにかく音が聞こえるくらいに一生懸命書き取る。
しかし、それは間違いである。勘違いしている。
そして、その人たちは、不幸にも、今までそのことについて人から注意を受けなかった人たちである。

 

それでは、何を勘違いしているのであろうか?
確かに、サラリーマン社会では、会議中に上役から「なぜ、人の話をノートに取らないんだ?」と叱られる人がいる。
あなたは、そのことと混同しているのではないだろうか?
また、私が最近読んだあるビジネス書にも、これと似たような話が載っていた。
それは、ある企業の若手社員がビジネスコンサルタントに相談に行った際、コンサルタントからメモを取らないことを叱られ、ご丁寧にもノートを手渡される場面が載っていた。そして、そのノートといえば、今はやりの方眼ノートだった。
私はこの箇所を読んだとき、「ああ、こうして勘違いが起きるんだ!」と思った。
つまり、あなたは、会議や打ち合わせでメモを取ることと混同していないだろうか?
そして、さらに言う! あなたには爆弾発言のように聞こえるかもしれないが、私は、会議や打ち合わせの席でもメモを取りまくるのはいかがなものかと思っている。
その理由を、あなたと一緒になって考えてみよう。

 

まず、出発点は、なぜ面談中にメモを取りまくることがいけないかである。
1に、相手に対して失礼である。
それは、相手の顔も見ずに、ひたすらメモを取りつづける光景を考えてみればわかるはずである。
2に、わざとらしい。
いかにも、「あなたの話を寸分漏らさず、書き取りますよ」といったわざとらしい感じを受ける。
もし、この1と2を感じ取れなかったとしたならば、残念ながら相当にビジネスセンスが悪いということになる。
私も書きまくる人を見てきた。
社内ならまだしも、得意先との面談中に、こういうことをやられると同席者として本当に恥ずかしい気持ちになった。
書きまくる人の思惑とは別に、相手から決して好印象は持たれないということを、ぜひ知ってもらいたい。

 

そして、ここが一番重要だが、もともと、面談とは何かということも考えてもらいたい。
人と会っているのである。人と会って話しているのである。
そこには、人の表情がある、人の感情がある。そこから、その人が言わんとすることがわかるということである。
言葉だけではないはずだ。その人の全身からにじみ出ているものがメッセージなのである。
このことを忘れてはならない。
それを、その人が話す言葉をひたすら書き取っていては、人と会っている意味はないのである。
面談途中でメモを取る場合は、メモを取る必要が生じたときに限ると考えてもらいたい。
すなわち、忘れてはならないものをメモに取るのだと考えてもらいたい。

 

これと同じようなことが、会議や打ち合わせの場合でも言える。
なんのために、人が集まっているかである。
話している人の言葉のニュアンス、語気、表情、感情を体で感じ取れるから集まっているのである。
そして人は体感したものから、会議の要点、目的、重要なものを知るのである。
それをひたすら、下を向いてノートに書き取っていては、会議に参加している意味はないのである。

 

かく言う私も、このことを体で覚えていった。
下を向いて会議資料を見たり、ひたすらノートに書き取っていたのでは、意味がない、空しいということを知った。
それに、そんなことをしていては、全然会議に参加している気がしなくなる。集中力も欠けてくる。
そんなことがないように、ひたすら、話している人に集中してもらいたいのである。
話している人が言わんとすることを「読み取って」もらいたいのである。

 

最近、竹田恒泰氏の『日本人が一生使える勉強法』を読んだが、同氏は講演では一切、資料やレジュメを配布したり、映像やパワーポイントなどは使用しないと言っている。
そして、本書では、「せっかくの講演会ですから、生身の人間が身振り手振り、表情、声の強弱を駆使して話すのを直接見聞きしてもらったほうが、聴衆にとっても価値があるはずです」(P184)と言っているのである。

まったく、同感である。

 

さて、「サラリーマンの守る技術」の目的の一つになっているが、サラリーマン社会では、世に言われていることを十分に咀嚼し、現実の世界にあてはめる必要がある。
そして、ここで取り上げた面談中でも、会議中でもメモを取りまくる人は、多分、きっと誰かにそんなことを言われたか、なにかの本を読んでそう自分で解釈した人ではないかと思うのである。
こうした鵜呑みは、サラリーマン社会では本当にこわい。
実務で上手くいかない人は、こんな鵜呑みをした人に多い。
ここで取り上げた面談中にメモを取りまくる人は、きっと今でもそれが正しく、その行為が人の印象をよくすると思い込んでいる人なのである。
そして、こんな鵜呑みにする人が、一番影響を受けるのはビジネス書かもしれない。
自分で本の内容を十分に咀嚼しないと、読めば読むほど、現実の世界から遠ざかるということになりかねない。
ここは、十分に注意してもらいたい。

 

 

ポイント
①面談とは何かということを考える。言葉だけではないはずだ。相手の全身からにじみ出ているものがメッセージである。
②会議でも同じことが言える。メモを取りまくると会議に参加している意味がなくなる。集中力も欠けてくる。
③世の中で言われていることを十分に咀嚼し、現実の世界にあてはめてみることが必要である。

 

 

 

 

 

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