出世する人、しない人の1ミリの差
田中 和彦 きこ書房 2016-06-02 |
2016年6月2日発売であり、最も新しい出世本と言える。
この本を題材に、みなさんと一緒に出世について考えてみたい。
著者は「出世する人、しない人の差は、あたりまえのことが、できているかどうかの差」だと結論づけている。
そして、その差はちょっとした違いだが、結果として大きな差となって表われるから、この本は「1ミリの差」というタイトルを付けている。
いずれの章もその「差」にこだわっている。
第1章 1ミリの差/こんなささいなことで、すでにあなたは判断されている
第2章 考え方一つの差/当たり前のことを当たり前にした人が、最後に笑う
第3章 ほんの1分の差/仕事に慣れてきたときに陥る罠
第4章 あと「ひと手間」の差/もう一段上のビジネスマンになるためのスキル
第5章 1日の積み重ねの差/未来の自分のために今やっておくべきこと
非常に丁寧に書かれた本である。
どの項目にも、読者に1ミリの差を認識してもらいたいという著者の強い思いがある。
しかし、多くの読者は、きっと「よく言われている話」だと思うはずである。
だが、そう思うとき、この本の原点である「出世する人、しない人の差は、あたりまえのことが、出来ているかどうかの差」に立ち返ってもらいたいと思う。
だが、このような出世本を手にする読者はもう一つ考えていることがあるはずである。
それは「この本は、詰まる所、できる人のことが書かれているのでは……」と思うのではないだろうか。
私は、ここに出世本の立ち位置のポイントがあるように思う。
つまり、あくまでも、できる人の延長線上で出世を考えるのか、それとも、できる人を前提にはするが、そのほかの要素が存在するのかということである。
そして、この本は、前者の立ち位置だと思う。
もちろん、そのどちらが正解であるかはわからない。判断するのは読者だと思う。
さて、この本にも参考となる箇所が多数あったので掲載しておきたい。
・人が一生の間に最も多く交わしている約束は、間違いなく「時間を守る」というもの
(22「人事宛の提出物は、1分たりとも締め切りに遅れない」から)
・判断力と決断力は、仕事のできる人の条件
・ビジネスの世界には、絶対的な正解は存在しない。言い換えれば、自分が決めた解を正解にすることが求められる。だからこそ、決めるということが重要。
(23「食事のメニューは10秒以内に決める」から)
(参考:『なぜ「できる社員」はビジネスマナーを守らないのか 』「『できる社員』は居酒屋でオーダーに迷わない」
・ビジネスでは、そもそも打席に立ちたいと思う人しか、打席には立てない
(24「まず手をあげる」から)
・誰にとって「重要なのか」、誰にとって「緊急なのか」によって、優先順位はまったく変わる
(29「優先順位に迷ったら『時間軸と空間軸』をイメージする」から)
・「スケジュール管理は15分を基本単位とする」(41見出しから)
・「『やること』と『やめることを同時に決める(46見出しから)
・価値は「違い」から生まれる(48「人との『違い』を重視する」から)
・人材価値をあげる基本法則
1.ニーズの高い仕事で
2.プロフェッショナルとして自分を高め
3.その分野で代替のきかない存在になる
(49「『人材価値を上げる基本法則』を意識する」から)
◆新百合ヶ丘総合研究所の出世本四部作
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