なぜ、嫌われ者だけが出世するのか?
齊藤 勇 プレジデント社 2015-04-10 |
この本は出世本というより、実験社会心理学の本と考えてもらいたい。
本書の各内容は、すべて心理学実験に裏付けられている。
そして、この本に書かれている実験結果には、私たちが知りたかった真実が示されている。
対人関係に悩むみなさんには、ぜひ、おすすめしたい本である。
すばらしい内容の本だが、残念ながら、本のタイトルと内容が合っていない。
また、冒頭の特別対談も、意図不明である。
そして、読者の多くは、この特別対談に嫌気がさしてしまうと思うが、ここは辛抱して本章まで進んでもらいたい。
この本の構成は、
第一部 人間関係学 理論編
第二部 人間関係学 応用編
と二部制になっている。
みなさんには、この第二部 人間関係学 応用編が参考になると思う。
それは、ビジネスマンからの質問に著者が答える形をとっているからだ。
質問内容も、ビジネスマンがよく悩む事項であり、それに対して、著者は実験結果を基に説明している。
著者の答えに解を見つけるビジネスマンもきっと多いと思う。
参考となった箇所を掲示しておきたい。
・三人集まると二人とは異なった力が生まれる。(「みんな」って何人のこと?)
人はそこに暗黙の力を感じる。
・何が正しいかを判断するのに他の人の意見や主張を参考にする。-「判断基準」
・「意見」と「行動」は、人間にとって全く別のもの
・組織の中で人は自分の意思とは関係なく、指示された役割行動を遂行しようとする。-「成り切りの心理」
・いくら資質に優れた人でも、組織内の「位置」が悪いと出世できない。
コミュニケーション・ネットワークの「中心に位置する」ことが必要
・ライバルが「同じ権限」を持つとき、最悪の悲劇は起きる(項目タイトル)-<トラッキング・ゲーム>
・関係者が増えると、人はなぜ、火中の栗を拾わなくなるのか(項目タイトル)-「責任分散の心理」「責任回避の心理」
・人は、自分の自尊心を満足させてくれる人を好み、プライドを傷つける人を嫌うのが心理の法則。
・攻撃的道具があるということが、攻撃の要因になる。
・人間に対する「先入観」は変わりにくい-「印象形成における初頭効果」
・自分の目で見、直接話したことから受けた印象よりも、事前に聞いた他人からのひと言のほうが大きな影響を与え、その人の印象を決定づける。
・人間は自分の都合のいいように他人を解釈する(項目タイトル)
・強力な権限を持った管理職のほうが指示や命令を頻繁に出す。
・外見や経歴に関する固定観念が、人間の心を縛る。-「対人予測」
・ある固定観念を持つと、その考えを確かめたくなり、それを確認するような言動を探ろうとする。
・あなたをあなたほど評価してくれる人は、あなた以外にはいない。
・「日本型」業績給与社会は茶坊主を増やすだけである(項目タイトル)-「取り入る」「おもねる」
・人は性善的な行動もするが、性悪的な行動もする。
・逃げられないとき、戦う。
・人の対人感情は愛憎が基本。
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