2023.12.04更新
この本を読むと、私たちは発売されたばかりの本にするように線を引き出す。
100年も前の本の内容に対してだ。
その本は、D・カーネギーの『話し方入門』である。
D・カーネギーといえば、世界的ベストセラー『人を動かす』で有名だ。
だが、カーネギーはパブリック・スピーキングの先生だったことを忘れてはならない。
1912年以来、パブリック・スピーキングを聞き、教えたことをまとめたのが、『話し方入門』といってよいだろう。
(本自体はカーネギーの死後、1956年に出版された)
パブリック・スピーキングは、日本ではなじみのない言葉かもしれないが、
人前でのスピーチと考えればいい。
たとえば、演説、結婚式でのスピーチ、ロータリークラブの卓話などだ。
じつは、public speaking は、英語として存在する言葉だ。
意味は、雄弁術、演説法、話し方、話術だ。(研究社 新英和中辞典)
D・カーネギーはまさに「話し方」を教えてきたのだ。
この本を読んで驚くことは、
現在、話し方、伝え方の本で強調されている、「たとえば」を用い、絵を見せるように相手に伝える、事実から導き出される原理、間のとり方、言葉遣いなど、すべて掲載されているということだ。
いま、話し方、伝え方の本は大流行りだが、そこに記載されている内容は、じつは100年も前から言われていたのだ。
そればかりではない。
この本には、スピーチの始め方、終わり方から、服装にいたるまで、事細かに、現在出版されているどの本よりはるかに詳細に実例を交えながら記載されている。
それゆえ、とても100年前の「話し方」の本とは思えず、いま、講師であるカーネギーから語りかけられているような気持ちを覚えるのだ。
100年経っても、まったく色あせず、今なお、燦然と輝き続けている。
すると、この本に無数に引きたくなる線は、どこから生まれるのだろうか?
この本に、話し方の裏に隠れている本質的なものがあるからだ。
カーネギーは、1912年以来毎シーズン、年間6000にも及ぶスピーチを聞き、心に刻まれたものがあるという。
それは、「話しはじめるまでの準備、明瞭確実に話せるもの、強く心を動かされたもの、言わずにはいられない何かを持っていること」だ。
たしかにこの4つがなければ、いくら、話し方、伝え方の技術を学んだとしても、よいスピーチになるわけがない。
また、そもそも、そこに伝える内容がなく、伝える自分がいなければ、相手に響くこともない。
空前の話し方、伝え方ブームのなかで、私たちが忘れかけているものに気づかせてくれる。
最後に、この本の原題について述べておきたい。
原題は『HOW TO DEVELOP SELF-CONFIDENCE AND INFLUENCE PEOPLE BY PUBLIC SPEAKING』だ。
パプリック・スピーキングを通して、自分に自信を持ち、人に影響を及ぼす方法ということである。
この本は、ビジネスマンやビジネスウーマン、社会人向けに書かれたことは明らかだ。
つまり、この本はキャリアアップに通じるということである。
キャリアアップの観点からも、この本を読むことをおすすめしたい。
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