2024.07.13更新
机の座ったときに真正面にくる、浅くて大きい引き出しのことを、センター引き出しと言います。
この引き出しの「なるほど」と思う使い方があります。
席をはずすとき、やりかけの仕事を一時センター引き出しに移すのです。
そのため、普段はモノを入れません。
この使い方を紹介している本があります。
今蔵ゆかりさんの『みんなに必要とされている人の『ひと工夫』の習慣』(クロスメディア・パブリッシング)です。
そこには、次のように書かれています。
会議、ランチ、来客などで席をいったん離れるときに、やりかけの仕事をここにいれます。そして、デスクの上をいったん何もない状態にスッキリとリセットします。
そう、今蔵さんは「席をはずすときは、やりかけの仕事をセンター引き出しに入れる」と述べているのです。
石川和男さんと宮本ゆみ子さんの『最新ビジネスマナーと今さら聞けない仕事の超基本』(朝日新聞出版)にも、同様のことが触れられています。
そこには、
作業の途中で離席する際に、机の上のものを一時的に移すように使います。
と書かれています。
「一時的に移す」という表現が使われていますが、
「ちょっと避難しておく」といった感覚でもよいと思います。
そして、拙著『情報セキュリティ時代のビジネスマナー』では、
作業中、トイレや他部署に書類を届けるなどの用事で、ちょっと席をはずすときがある。
そんなとき、机の上の書類をどのようにすればよいのだろうか?
理想を言えば、書類箱に入れることだが、ちょっとした間だから現実的でないかもしれない。
そのときは、書類の表が見えないように裏返しするか、座ったとき真正面にある浅くて大きい引き出しにいったん移すことだ。
と書きました。
私は会社生活が長かった為、下の画像のような、席をはずす直前の状態を思い浮かべたのです。
とは言っても、この引き出しがいっぱいだと、やりかけの仕事を移すことができません。
この引き出しには、たいがい袖引き出しに入れにくい定規やサイズが大きい用紙が入っています。
最初はそうなのです。
しかし、時が経つにつれ、入るモノが増えていきます。
その結果、引き出しがいっぱいになってしまいます。
すると、やりかけの仕事を移すという発想に結びつきません。
だから一時移すという活用法は普及しなかったのではと考えます。
現実には、30センチ定規やサイズの大きい用紙は袖引き出しには入りません。
そんなモノはこの引き出しに入れておいてよいと思います。
ただし、そこで止めておくことです。
そこで止めれば、やりかけの仕事を移すことができます。
最初は定規やサイズの大きい用紙を入れるが……
最後に、離席する際に、やりかけの仕事をセンター引き出しに移さなければならない理由をお話しします。
それは、書類などを出しっぱなしにしていると、
見る人がいるかもしれません。
紛失してしまうかもしれません。
盗まれてしまうかもしれません。
さまざまな情報漏えいに通じてしまうのです。
「まさか?」と思うかもしれませんが、そんなことが現実に起きています。
みなさんは、クリアスクリーンとクリアデスクとという言葉を聞いたことがあると思います。
会社の情報セキュリティの行動指針です。
クリアスクリーンは離席時には必ずコンピュータのログアウト(ログオフ)やスクリーンロックを行い、第三者が操作したり、画面を盗み見されたりしないようにすることです。
クリアデスクは、離席時に書類や記録メディアなどを机の上や周辺に放置しないことです。
共に、離席時の話です。
離席時に、やりかけの仕事をセンター引き出しに移すことは、まさにクリアデスクの指針に合致しているのです。
みんなで、離席するときは、やりかけの仕事をセンター引き出しに移しましょう。
みんなでという意識がとても大事です。
習慣づけたいところです。
綾小路 亜也
離席するときは、書類などを出しっぱなしにしなことです
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