2024.12.15更新
「法人営業に向いていない」と思う人には、取引先の社史を読むことをおすすめしたい。法人営業は取引先のことをどれだけ知っているかに、かかっているからだ。
だから法人営業に向いている人、向いてない人と考えるのは、ちょっと的外れなのだ。
取引先の社史を読むと、取引先の身内になったような感覚になる。
すると取引先への足も軽くなる。
営業資源発掘にも効果的だ。
取引先の社史を読むことが、法人営業のスペシャリストになる道なのだ。
『企業で働く 営業女子が輝く35のヒント』では、取引先の社史を読む効果を次のように述べている。
取引先の社史には貴重な情報が詰まっている。
生い立ちから現在までの足跡もわかれば、組織や関係会社、兄弟会社、取引先までわかる。
今、力を入れている商品までわかるのだ。
みなさんは先方の社史を、きっと先方の応接室や会議室で見たことがあると思う。
私も取引先の応接室の棚にあった分厚い社史を借りて、家で読んだことがある。
最初はなにぶん、よその会社のことだから非常に読みにくかった。
しかし、読み進めていくうちに「そういうことだったのか!」と気づくことも多く、そのうち、まるで物語や小説を読んでいるかのように楽しく読めた。
社史はどんな本より面白いのだ。
取引さの応接室に置かれている社史
私はここで大いに自信をつけた。
今まで、上司の「〇〇企業の件だけど……」だという言葉におびえていた私は、「〇〇企業のことは、会社で私が一番詳しい」と思うようになった。
取引先に対する効果もてきめんだった。
取引先の担当者と出張に行く途中も、会食をするときも共通の話題を楽しんだ。
嬉しかったのは、そんな私を、取引先はまるで身内のように扱ってくれたことだ。
私はその後リテール営業を経験したが、ちょっとした企業になると、社史や記念誌を作っていることに気がついた。
企業は、自分の会社の歴史というものを非常に大事にするのだ。
そんなことから、みなさんには、取引先の応接間や会議室に案内されたときには、本棚にそんな社史や記念誌がないか確認してもらいたい。
もし、そんなものが見当たらなかった場合には、社内報やニュースが発行されていないかどうかにも注意してもらいたい。
この社内報やニュースも、意外に発行されていることを、地方勤務をしているときに知ったのだ。
企業には歴史がある
みなさんがそんなものを入手し、読み進めると、いかにも自分はその会社の人間になったような感覚になる。
そこで得た情報はあえて取引先に言わなくても、取引先はみなさんの言葉から感じ取る。
その結果、取引先は身内と捉えるのだ。
自分が担当する取引先を知ることは、営業の基軸にもなるし、モチベーションアップにもつながる。
取引先にも入り込みやすくなるのだ。
綾小路 亜也
「輝く営業女子」は取引先の社史を読み、身内になる から
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