「営業のやり方」を部下に教えていますか? ー 上司に望むものは

2024.10.04更新

 

営業のやり方がわからないで悩む部下は、会社が考える以上に多い。考えてみれば、営業のやり方自体は教えていないのではないだろうか?

教えているのは、仕事の進め方や顧客対応、あるいはビジネスマナーであり、営業のやり方自体は教えていない。

 

それに対し、「ロープレを実施している」「セールストークを教えている」などの答えが返ってきそうだが、それは顧客対応上のスキルにすぎない。

 

顧客対応のスキルを習得することは大事だが、部下が上司に望んでいるのはセールストークではないはずだ。

 

営業で行き詰るのは、シンプルに言えば稼げなくなったときだ。

そう考えると、稼ぎ続けられるよう、資源や見込み先を見出すことが、営業のやり方ではないだろうか。

このことについても、「ウチはしっかり見込み先リストを渡している」などの答えが返ってきそうだ。

それは材料を提供しているにすぎない。

 

詰まる所、営業のやり方は誰からも教わったことがないのだ。

「自分で考えろ」という範疇に入っている。

だから営業部門に配属された人は、みんな見よう見まねで営業をしている。

 

それに営業スキルに重点を置くと、営業は全然楽しくなくなる。

「紹介営業」「提案営業」という言葉も同じだ。

たえず紹介をもらおう、提案をしなければと思うと心の負担になる。

 

 

みんな見よう見まねで営業している

 

部下は上司に何を望んでいるのだろうか?

上司がどのような方法で、増収資源や見込み先を見出したかだ。

その体験談を聞きたいのだ。

上司が苦労して蓄積したものを知りたいと思っている。

 

じつは、それこそが営業のやり方なのだ。

 

営業は、増収資源や見込み先をいかにして見出すかだ。

言ってみれば、連想力を競うゲームといえる。

しかし、その連想力は一朝一夕には生まれない。

苦労を積み重ねたから生まれるのだ。

 

綾小路 亜也

 

部下が望んでいるのは上司の体験談

 

 

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