2020.12.17更新
「ケチは得をしたと思う分だけ損をしている」
『なぜか好かれる人の「ちょうど良い礼儀」』の著者である山﨑武也氏の言葉だ。
山崎氏は、
「人に感謝の気持ちを表現しようとするときにケチは禁物だ。ケチをしたために出費が少なくなって『得』をしたと思っているかもしれないが、それは間違っている。使った金が少なくなった分だけ、相手を軽視しているという姿勢が露(あらわ)になっている。自分自身の格は下がり評判を落とすので、結局は『損』をしている」と、
同著の「接待や贈り物は『相手の格に』にふさわしく」のなかで述べている。
この本は、礼儀とは心であり、礼儀を失するということはどういう場合なのかを具体例を挙げ説明している。
たいへん厳しい口調で書かれてあり、おすすめの一冊だ。
たしかに、ケチは接待や贈り物の際に出てしまう。
そんなケチは相手にかならず伝わってしまう。
それでは、なんのための接待なのか、贈り物なのか、わからなくなってしまう。
私も、ビジネスマン時代、上司からゴルフ接待の際に「ゴルフ場に高いお金を払ったうえに、そんな高い手土産を用意することはない」と言われたことがある。
上司は高い手土産というけれど、上司が描く価格帯から、わずか1000円か2000円の差だ。
私はその金銭感覚がわからなかったのだ。
また、ここでケチったら、ゴルフで高いお金を出した意味がないと考えた。
接待でお金を使ったならば、手土産も接待の内容に見合っていなければならない。
これが私が持ち続けている考えである。
しかし、ビジネス社会では、私のかつての上司と同じような経費感覚を持っている人は多いのだ。
そんなことから、私は、拙著『なぜ「できる社員」はビジネスマナーを守らないのか』の中で、
「『できる社員』は手土産をケチらない」という見出しを立てた。
私ができる社員という意味ではなく、できる社員はそうしているという意味だ。
とは言っても、接待の際の手土産の価格は難しい。
山崎氏は、「相手の格にふさわしく」と述べているが、接待に関しては「店の格にふさわしく」の方がわかりやすい。
偉い人と会食をするときにも、「今日は肩が凝らないところで」と、居酒屋に毛が生えたような所でやる場合もある。
そんなとき、立派な手土産を渡すのは場に合わない。
2000円くらいの和菓子あたりが無難だ。
ただ、上野の「うさぎや」の和菓子のように、価格は親しみやすいが、ちょっと知れている店のものだとなおいい。こんなところで、けっこうセンスが出るのものだ。
そんな品は、『「こちら秘書室」公認接待の手土産』などを眺めても、けっして思い浮かぶものではない。
手土産を自分で選んだという数が必要だが、「自分が実際に食べておいしかった」を基本にしたらいい。
手土産の世界は、けっこう奥深く、接待を受けた場合、お返しの手土産をどう選ぶかという問題も存在する。
こんなときも、接待いただいた「店の格」を基準に選べば間違いはない。
接待の中身を彷彿させるからだ。
知らない店だった場合は、ネットでどんな店なかのか調べれば、店の雰囲気や格がわかると思う。
山崎氏は、「倹約」は無駄、すなわち役に立たない余計なことにお金を使わないこと、「ケチ」は出費をすべきところで目先の損得にとらわれて金をだそうとしないこと、と述べている。
「倹約」と「ケチ」は混同しがちだが、峻別を図りたいものである。
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