「場」を借りていると思うと、イスは戻せる

2019.01.04更新

今藏ゆかりさんが書いた『みんなに必要とされている人の「ひと工夫」の習慣』に、今藏さんと上司が、新規の仕事の打ち合わせを兼ね、先方の担当者2名と一緒に食事をしたときの話が載っていた。
先方の二人は清潔感あふれる素敵な着こなしで、楽しく品のあるトークをし、気配りのある振る舞いをする、とても印象がいい人たちで、仕事の内容も期待以上だったという。
ところが、店を出ようと席を立ったとき、二人とも座っていたイスを後ろに引いた状態のまま、放置したという。
おまけに、一人はお札を投げるようにレジの人に渡した。
先方と別れたあと、今藏さんの上司は「今回の話はお断りしよう」と言った。

 

いかにもありそうな話だ。
この二人は、もしかすると、あえてイスを戻さなかったのかもしれない。
なぜだろう?
高級店でもいつもどおりでいられる自分を見せることで、自分のステータスを示したかったのだと思う。
私の推測どおりなら、とてもさびしくなってしまうが、この人たちはあることを忘れている。
「場」を借りているということだ。
この人たちは店にお金を支払っているかもしれないが、店から「場」を借りているということを忘れている。

 

 

「場」を借りているという意識がないことが、イスを元に戻せない人の原因になっている。
ビジネスでは、先方の会社に出向き会議室で打ち合わせすることはよくある。
打ち合わせが終わり、退席する際にイスを元に戻さないのは、「場」を借りているという意識がないからだ。
社内でも同じだ。社内の会議室はいろいろな部署の人が利用するが、会議や打ち合わせが終わったあとイスを元に戻せないのも、みんなの共有の「場」を借りているという意識がないからである。

 

 

「場を借りている」という意識が、なぜ必要なのか?
「借りる」という言葉に対応するものは、「戻す」だからだ。
借りているということが頭にあれば、元に戻すという気持ちが自然に湧いてくる。
ここはビジネスマナー的発想で、「あとで利用する人のことを考える」と言っても、そのこと自体正しいものの、なかなか自分のものにならない。
また、あまりそこに意識が向くと、今度は、「いかにもイスを元に戻しましたよ」という動作をとる人も出てくる。

 

 

重要なことは、自然な「しぐさ」でイスを元に戻せるかだ。
そんな「しぐさ」ができる人を、人は好み、その人の本来の姿を垣間見たような気がして嬉しくなる。
人は、ある動作が意識されて行われることより、その人の体の一部のようになっている「しぐさ」を好む。

 

綾小路亜也

 

『「出世しぐさ」のすすめ』から

「出世しぐさ」のすすめ

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みんなに必要とされている人の「ひと工夫」の習慣

 

 

 

「人と違った存在になる」ビジネスマナー

なぜ「できる社員」はビジネスマナーを守らないのか

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