部下は組みやすい上司には反抗し、その上には従う

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現実に、どの会社にもあるサラリーマン社会のちょっと嫌な話である。
それは、あなたが中間管理職だったら、きっと感じていることでもある。
いままでは、上司の影響を中心にサラリーマン社会をいろいろみてきたが、今度は、部下の行動を中心にしてサラリーマン社会を見てみたい。
部下は、上司に不満を常に持っている。
そしてその不満を、上司に面と向かって噛みつくこともあるし、上司がいないときに、仲間内で漏らすこともある。
日本のサラリーマン社会では、後者の方が多い。
こんなことを言う。
「ウチの課長は、オレたちにノルマばかり与えて締めつけが厳しい」「部長は、数字にうるさすぎる。もっと伸び伸びとやらせて欲しい」「もっと、われわれの仕事を長い目で見てもらいたい」………。

 

考えてみれば、売上目標やノルマを部下に与えているのは、直接的には、課長や部長かもしれないが、その大元は、もっと上の組織、あるいは会社の経営側が決めたことである。
実は、部下は、そのことをよくわかっているのである! しかし、直接の上司に噛みついたり、不満を漏らすのである。
それは、わからないわけではない。
しかし! 問題は、そのことではない。
その会社上層部の人、会社トップの人との意見交換の場では、その不平、不満を吐くことが少ないのである!

 

それは、どういう場合か。
サラリーマン社会では、時々、組織の上部の長、経営トップとの懇親会や意見交換の場、あるいは、表彰式等のパーティの席での談笑という場がある。
あるいは、会社トップや、上部組織の現場視察ということもある。
そんなとき、必ず、トップや上部組織の長は、現場の状況を知りたがり、質問するのである。
その時、普段、不平と不満ばかりの部下たちは、その不平や不満について語らない。
むしろ、「頑張ります」とか、「一生懸命、成果が出るように努力します」と前向きのことを言う。
さすがに「場を心得ている」と言えばそれまでだが、なにか、複雑な思いを覚えるのである。

 

また、部下は、上司が自分たちとは、「ちょっと次元が違うぞ」と思う人、例えば、会社全体の認識として将来有望と思われる人、広く名が知られている人、本社経験が豊富な人、いわゆるエリートと思われている人には、噛みついたり、不平、不満を漏らすことは少ない。

 

そう考えてみると、部下が噛みついたり不平を言う対象は、会社のかなり上の人ではなく、また、自分たちにとって、組みやすい相手ではないことになる。
つまり、部下が噛みつく相手は、自分たちにとって、「組みやすい」上司ということになる。

 

「そんなことあたりまえじゃないか」と言われると、そんな気もするが、何か、とっても淋しい気もするのである。
しかし、問題は、まだ、ここにとどまらない。
職場で問題が起きると、部下たちは、「それは、課長があまりうるさすぎるからやったんだ」とか、「部長が厳しいから、みんな余裕をなくし、こんなことになってしまった」とか、原因を「組みやすい」上司に持っていく。
確かにその側面もあるかもしれないが、その上部組織も会社も、「そうか、そうか」で、問題をここで総括してしまうことにある。
ここが、本当の問題である。
本当は、部下たちも、会社自身も原因の出どころというものはよくわかっているはずなのだ。

 

上記のようなサラリーマン社会があるから、『サラリーマンの本質』では、会社の上に立つ人は、現場に対してあまり、「上手くいっているか」という問いを発しないようにすること、それよりは自分の眼でしっかり現場の状況を見るように警鐘を鳴らしたつもりである。
その背景には、今まで述べてきた、部下の「使い分け」の要因もあるからである。
すなわち、部下側にも原因の一端があるのである。

 

この問題は、日本のどの企業にもある問題と思うが、重要なことは、上の人が「上手くいっているか」を問うこと、そして下の人が、その答えを「使い分けする」こと、 その軽重の度合いが、各企業の体質を決定しているのではないかと思えてならないのである。

日本のサラリーマン社会は複雑である。

 

 

(参考)『サラリーマンの本質 』第三議題「組織への間違った指導」の中の3.「上手くいっているより、上手くいっていないが大切」を参照してもらいたい。

 

 

 

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