「上の者を出せ」と言われても、できる限り頑張る

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「上の者を出せ」と言われても、できる限り頑張る

2018.06.12記事を更新しました。

 

サラリーマンなら誰しも経験する言葉がある。
「おまえじゃだめだ。上の者を出せ」「社長を出せ」「支店長を出せ」と激高したお客が言う言葉だ。
お詫び訪問をしたときに、あるいは店頭でお客が叫ぶ言葉である。
あなたはこの試練を必ず味わう。

 

この試練にあなたは、どう立ち向かえばいいか? これが今回のテーマだ。
あなたは「社長を出せ」と言われて、まさか社長は出さないだろう。連絡もしないだろう。
「支店長を出せ」と言われたときも、おそらく出さないだろう。
しかし、「上の者を出せ」と言われたら、一瞬迷うのではないだろうか?

 

こんなトラブル対応でも原則がある。
それを、あなたと一緒に考えていこう。
あなたは、お客から「上の者を出せ」と言われ、先輩の社員を出したとしよう。
しかし、お客は先輩社員を指さし「お前じゃ話にならない。責任者を出せ」と言うだろう。
今度は、課長が対応する。
すると、お客は課長に向かって「お前はここの責任者か? どうなんだ? 課の責任者? それじゃ話にならん。店の責任者を呼べ」と言うだろう。
それではと、今度は支店長を出す。
そうすると、お客は「お前が支店長か? オレが言ったことを社長に伝えろよ。そして社長をオレのところに連れてこい」となる。
すなわち、誰が出ても、お客は「お前じゃだめだ」と言い続ける可能性があるのだ。本当に社長を出さなければならないような状況になってくる。
だが、どこの世界に「はい、わかりました」と社長を出す会社があるだろうか。
だから、サラリーマンは苦しみ、悩むのである。トラブル対応に時間をかけるのである。

 

この問題は、対応した人全員が上に上にとつないでいけば、それこそ激高したお客が要求したとおり、社長を出さなければならなくなる。
それで、本当にいいのかという問題が、まず存在する。
次に、仮に社長が出た場合に、本当に問題が解決するのかという問題がある。
社長は実務のことをまったく知らないのだ。それに社長が出たら出たで、さらなる要求が出る可能性だってある。
つまり、社長が出たからといっても問題は解決するとは限らないということだ。

 

 

この問題は、誰かが持ちこたえない限り、際限なく上に上にと行く問題なのだ。「誰が」持ちこたえなければならないのかという問題なのだ。
答えは非常に難しいが、私は、事情を一番知っている人が持ちこたえなくてはならないと思っている。
それは初期対応をした人だ。
それは、あなたである。

 

もちろん、実際には、上の人を出して解決する場合も多くある。それは、お客が「まあ、この人が出てきたなら仕方がない」と矛を収めてくれた場合だ。役職がまさに利いたということになる。
しかし、先に述べたように、上の人が出たからと言って解決する保証はどこにもない。
また、上になればなるほど実務に疎くなる。実務に疎いために、かえって「なにもわかってないじゃないか!」とお客の感情を逆なでする可能性だってある。
そう考えると、上の人が出て解決を図る場合でも、その前に、事情を一番よく知っている人ができる限りの説明をお客にしておかなければならないことになる。
上の人が出て解決した場合は、きっと、この下地があったからこそ解決できたのだ。

 

しかし、あなたは「それは、わかったけど、お客は自分の話など一切聞こうとはしない。そんなときは、どうするんだ?」と言うかもしれない。
そんなときに、相手に言う言葉、伝える言葉がある。
それは、「私は会社を代表してお話ししているんです」という言葉だ。
実際に若い社員がこの言葉を言うということは、難しいことはわかっている。
それが言えないときは、ぜひ、自分の心に向かって「私は会社を代表している」と言ってもらいたい。
この「自分は会社を代表している」という気持ちは、ぜったいに相手に伝わる。
この気持ちがトラブル解決の大きなポイントとなるのである。

 

サラリーマン社会では、トラブル対応を、会社も上司も周りもよく見ている。
そこでの頑張り、持ちこたえというものを見ている。
そこを「上の者を出せ」と言われて、「はい、わかりました」と安易につないではダメである。
上の者に速やかに報告することは不可欠だが、上の者を出す場合でも、一番の当事者である自分が、説明の限りを尽くす、お詫びの限りを尽くす、相手の理解を得るために全力を尽くすということが必要だ。
そういう気持ちがあるとき、トラブルは解決するものなのだ。

 

 

ポイント
①トラブルは、誰かが持ちこたえないと際限なく上に上にと行く。
②一番持ちこたえなくてはならない人は、一番事情を知っている人である。
③自分は会社を代表して対応しているという気持ちが必要であり、それは相手に伝わる。
そんな気持ちがあると、トラブルは解決に向かう。

 

 

 

 

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