シャツの色をかえられる人が出世する

シャツの色をかえられる人が出世する

ビジネスの世界では、よく「場を読め」「シチュエーションを考えろ」と言われるが、はたして、シャツの色はその場、そのシチュエーションに合っているだろうか?

 

こんなことを言うと、「お詫び訪問のときは、シャツの色に気をつかっています」という答えが返ってくるに違いない。

 

それは、当たり前である。
それ以外の場、シチュエーションでシャツの色の気をつかっている人が出世する人である。

 

私は長い間、ビジネス社会で出世する人を見てきた。
彼らは、シャツの色を変えることを楽しむ人たちだった。
同時に、お詫び訪問以外でも、シャツの色に気をつける人だったのである。

出世する人が白いシャツを着る場とは?

出世する人は講評の場で白いシャツを着ている。
講評というとわかりにくいが、多くの会社は社内検査や内部監査を実施している。業種によっては、外部検査や監査を受ける場合がある。

 

そんな検査や監査が終了した場合、結果についてのコメントがある。これが講評である。

 

では、なぜ出世する人は、こんな場で白いシャツを着ているのだろうか?

 

それは、講評を受けるという姿勢を考えているからである。
そして、検査や監査を受けると、たいがい不備事項が出てくる。
そんな不備事項を出している人が、カラーシャツやストライプのシャツを着ていていいのかと思っているからである。

 

ところが、こんな席でも、いつもと同じようにカラーシャツやストライプのシャツを着ているビジネスマンは多い。

 

これと同じような場に、会議がある。
会議といっても、社長以下、役員も出席するような大きな会議である。

 

出世する人は、こんな席でも、白いシャツを着ている。
それは、このような会議は結果総括的な会議であることを知っているからである。

 

そんな会議には自信を持って出席するのがベストだが、出世する人は、かならずしも十分な成果が出ていないことを、自分で知っている。
だから、白いシャツを着て、指導を受けるという姿勢をとっている。

 

もちろん、講評や会議の場で、カラーシャツやストライプのシャツを着ていても、結果とはまったく関係がない。

 

だが、結果とはまったく関係はないが、講評する人、会議を主催する人の気持ちを考えるのが、出世する人なのである。

 

ということは、出世する人は、直接、物事の適否には関係しないところでも、相手の気持ちを考える人だということになる。

 

それは、マナーの原点のようなものである。
だから、私はビジネスマナーにこだわっているのである。

出世する人は、準備する人である

出世する人はシャツの色を、場やシチュエーションを読みかえる人だが、なぜ、かえることができるのかということも考えてみる必要がある。

 

それは、出世する人は、講評や会議などのスケジュールに合わせて、準備しているからである。
だから、その日に、白いシャツを着て会社に行ける。

 

このことは、一見、なんでもないことのように思えるが、けっこう難しい。
短時間とはいえ、家での準備が必要だからだ。

 

ところが、毎日、残業に明け暮れている人は、家に帰っても、そんな準備はおっくうで、とてもできない。
だから、いつもと同じようなシャツを着てしまうのである。

 

家で、予定に合わせて準備できる人が、出世する人である。
そんな準備まで含めて、仕事を考えることができる人が出世する人なのである。

 

ということは、準備と、心を整える時間が必要だということになる。
家に早く帰って、そんな時間を作ることが、仕事の一環でもあり、出世する道なのである。

 

綾小路亜也

 

 

 

 

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評価はコメント欄で決まっている!

評価はコメント欄で決まっている!

「自分は一生懸命やっているのに、なぜいい評価がつかないんだろう?」と悩んでいるビジネスマンやビジネスウーマンには、評価のコメント欄に注目してもらいたい。

 

このコメント欄の意味がわかると、あなたは出世や昇進において人より前を進むことができる。

 

会社や人事部はこのコメント欄を重視し、昇進や昇格を決めている。

 

会社や人事部がコメント欄を重視するのは当たり前である。

 

それは、S、E、A、B、Cといった評価などからは、被考課者の現在位置はわかるかもしれないが、とても「その人自体」はわからないからである。
また、コメント欄に上司の本当の気持ちが表れているからである。

 

あなたの評価を劇的にアップするために、コメント欄について考えてみよう。

1.コメントの量を考える

会社や人事が、評価表を回収してわかることは、コメントが多く書かれている被考課者と、コメントがほとんど記入されていない被考課者がいることだ。

 

コメントが多く書かれている被考課者は、上司から見て「よくわかる部下」であり、ほとんどコメントが書かれていない部下は「よくわからない部下」であることを示している。

 

当然ながら、「よくわからない部下」にいい評価はつかない。
もし、あなたが、あまりいい評価をもらっていないということならば、まずは、上司からのコメントを多くもらうことから始めることだ。

 

意識して、自分を、自分の仕事ぶりをわかってもらうといった行動をを積み重ねる必要がある。
その結果、上司からのコメント量が多くなっていき、評価も上がっていくはずである。

2.残念ながら…は、できていないことを示している

上司のコメントは「1年間、一生懸命課題に取り組んでいただきました」などと肯定表現から始まることが多い。
それは、上司からすれば、まずは労いたいからである。

 

いわば、飾り言葉のようなものである。
しかし、ビジネスマンやビジネスウーマンは、普段ビジネス書を読み漁っているにもかかわらず、不思議にも、上司の前段の言葉を「認められた」と真に受けてしまう傾向がある。

 

しかし、「残念ながら…」と続く場合は、上司は、その項目について「できていない」「充たしていない」と考えている。
「残念ながら…」のあとに続く内容が、上司が考えている結果である。

3.しかし…は、上司の本音を示している

「いつも、リーダー的存在として頑張っていただいております。しかし、ときとして、自分の意見に固執して、人の意見をさえぎってしまうことがあります」

 

この文章を読んだとき、あなたは、この被考課者をどうイメージするだろうか?

 

おそらく、後段の文から被考課者をイメージすると思う。
被考課者をエネルギッシュだが、自分の考えで物事を進める傾向がある人、アクが強い人と考えるのではないだろうか。

 

つまり、前段の「リーダー的存在」は吹っ飛び、後段の文が鮮烈に印象に残るということになる。
これこそが、上司が被考課者について、思っていることである。

 

肯定表現のあとに「しかし…」などが来たときは、「しかし」以下を上司やあなた以外の人が思っているので、この部分を意識して変えない限り、毎年、同じような評価となってしまう。

4.否定表現のあとの、しかし…は肯定

3.とは逆に、否定表現のあとに肯定表現が来る場合もある。

 

「項目〇〇については、目に見えた成果がでませんでした。しかし、貴職は本件課題に向けて、先方と打ち合わせを重ね、また社内でもさまざまな検討を実施するなど、一生懸命努力していた姿勢は高く評価したいと思います」

 

この上司コメントを読むと、やはり後段の姿勢といったものが印象に残る。
また、上司の気持ちも後段部分にある。

 

ビジネス社会は結果だが、こと評価に関しては、上司の気持ちによるところも大きいから、結果と評価はかならずしも一致しないと考えた方がよいと思う。

 

つまり、結果が出なかったとしても、あきらめるな、焦るな、落ち込むなということである。

5.コメント欄で思いを遂げようとする上司もいる

上司の中には、普段、部下のことをよく思っていなかった場合、コメント欄でその思いを遂げようとする人がいる。

 

評価は部下にフィードバックしなければならないこと、評価表は人事部に送らなければならないことから、自分の思いを遂げようとする上司は、前述したように、まずは肯定し、「しかし」のあとに否定を具体的事実を示しながら記載していく。

 

会社組織では、本当のところ、「上司は自分のことをどう思っているか」わからない。

 

このように、肯定表現のあとに否定表現が出てきた場合、そこに上司の本音が表れてることが多いので、注意する必要がある。

 

このような上司は、成果評価より、行動評価で思いを遂げようとする傾向がある。

6.評価を読む方はプロである

「コメント欄で思いを遂げようとする上司」は自分の思いを気づかれないようにコメントを記入するが、評価を読む方はプロだということを忘れている。

 

人事部などでは、評価表を星の数ほど見ていることから、こうした上司の思いは、すぐに見破られてしまう。
結果、こうした形で思いを遂げようとする上司もまた評価されてしまう。

 

だが、このような上司の思惑をすぐに見破るプロだから、コメント欄に記載されたほんのささいなことも見落とさない。
また、限られた文字の中から、被考課者のイメージを膨らまていく。
だから、コメント欄は重要なのである。

 

毎年、評価に悩んでいるビジネスマンやビジネスウーマンには、まずは、評価のコメント欄を分析してもらいたい。
また、コメントを向上させる方法を自分の頭で考えてもらいたい。
上司が書くコメントを自分の頭で考えることが、出世や昇進の道につながっていく。

綾小路亜也

 

 

(参考)拙著『サラリーマンの本質』では、評価欄のコメントを使用して自分の思いを遂げる上司を、サラリーマンの悲劇「内にこもったコンプレックスを持っている人」として紹介しています。

 

 

 

 

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出世する人は質問の変化に対応できる

出世する人は質問の変化に対応できる

 

これから学生たちとの就職面接が始まろうとする前に、採用担当リーダーは面接担当者を集めて「質問を大きく振ってください」と念押しする。
これが採用面接の裏舞台である。

 

「あなたが学生時代に一番取り組んできたものは何ですか?」と学生が答えやすい質問を投げかけたあとに、
「現在の先進国がとっている金利政策をどう思いますか?」「先日のサミットの議長国声明について、どう思いますか?」などと質問を大きく変える。

 

予期せぬ質問に学生は当惑する。しかし、採用担当者は予期せぬ質問についてこられるかどうかを見たいのだ。

 

もちろん、質問に対する答えの内容を問うものではない。そんな難問は、質問者自身も答えられないし、経済学者や日銀の委員でも意見は割れる。

 

知識だけを頭に詰め込んできた学生は、顔を赤くしおろおろするばかりで、ひと言も答えられない。
だが、少しでも、自分の頭で考えるクセがついている学生は「なにか」を言うことができる。
「ものすごく低い気がします」「次の一手がなくなります」「本当に、世界経済は景気が悪いのかと思うときがあります」……。

 

要は何でもいいのである。自分が感じていること、思っていること、自分の頭にあることを、そのまま言えばいいのである。

 

 

しかし、就職面接に訪れる学生だけでなく、ビジネスパーソンも、上司から、急に「どう思う?」と聞かれて、答えられない。
ここが、出世の重要ポイントなので、拙著『ビジネスマンが見た出世のカラクリ 出世はタイミングで決まる!』でも取り上げた。
この問題は、出世を目指すとき、けっこう難問なのである。

 

この問題に対する私の見解を言うと、学生の就職面接ではないが、自分の思っていること、感じていることを、そのまま話せばいいと思う。
上司が人に意見を求めるときは、たいがい自分の頭の中には答えがおぼろげながらある。だが、答えへの確証がつかめないから人に聞いている。
だから、どんな意見でも参考になるのである。

 

そうは言っても、自分の思っていること、感じていることを話すことも、けっこう難しい。
それには、自分の頭で考えたというフィルターのようなものが必要であり、常日頃、自分の頭で考えていなければ、咄嗟に浮かぶものではないからだ。

 

自分の頭で考えるためには、人の意見やビジネス書に書いてあることを「本当にそうなのか?」と懐疑的に考えることが必要である。
懐疑的に考えることにより、自分の頭に置き換えることができる。

 

ここで、みなさんに、とっておきの本がある。それは漆原直行氏が書いた『ビジネス書を読んでもデキる人にはなれない (マイナビ新書)』である。

 

漆原氏はビジネス書を読むときは、ノリ・ツッコミのような感覚が必要だと言う。
「ほうほう」「なるほど」「そうやね」「ん?」「そんなワケあるかいっ!」
「ん、なにそれ? 結局何が言いたいの?」「そう感じるのはオマエだけだろ」「どうしてそういう結論になるのかなぁ~」
「はいはい、自慢ですね」「よくまぁ、臆面もなく書けるもんだよ」……。
こうしてビジネス書を読めば、自分の頭に置き換わることは間違いない。

 

 

みなさんは、できる人や出世した人が、感じたままの意見を言っているのを聞いたことがあると思う。そして、そんな意見を聞いてひやりとしたこともあるはずだ。
だが、その人たちは、常日頃、自分の頭で考えているクセがついているから、意見を求められたときも、すぐに答えられるということ、また、自分の頭で考えているという自信があるから、ありのままの意見を言えることをを見逃さないでもらいたい。
ここにも出世のカラクリのようなものがある。

 

そして、私から、みなさんににひと言。
自分の頭で考えて感じたことは、たいがい、ものごとの本質のようなものを突いている。
「どこか変だ」「しっくりこない」「なんとなくおかしい」は、たしかに何かがおかしいのである。そして、そんな感覚はあっていることが多い。
そして、そんな感覚こそが、上司や会社が求めているものなのである。

 

だから、みなさんは自分の頭で考えて感じ取ったことに自信を持って、どんな質問に対しても、自分の思ったままの意見を言ってもらいたい。
そうすれば、出世・昇進は近づいてくる。

綾小路亜也

 

 

 

 

 

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ピンと来る人が出世する

ピンと来る人が出世する

 

伝え方によって結果が変わる。これは真実である。
しかし、出世を望むなら、もう一つあるものを持っていなければならない。

 

それは、受け止め方である。

 

この受け止め方は、伝え方ほど語られていない。
だから、それを知るか否かで、差がつく。

 

 

みなさんは、こんな瞬間を経験していないだろうか?
それは、「あの人が言いたかったことは、そのことだったんだ!」とわかった瞬間である。

 

だが、そんな瞬間は、何年か経ってから突然訪れる。
その人が言った言葉の中にヒントがあったことを気づいた瞬間である。

 

考えてみれば、人が言葉を発するときは、無意味なことなどけっして言っていない。

 

だが、ストレートに言うと人を傷つけたり、角が立つから婉曲的な表現を使っている。
また、大人の発言をしていることも多い。

 

しかし、人は、それでも、自分の思いをどこかで表現しようと思うはずである。
だから、この「どこか」に気づくことは、人の真意を知るということになる。

 

 

そして、注意しなければならないことは、出世した人の像が変わってしまったということである。

 

以前は、自分が思うことを、ありったけ言う人が出世した。
だから、この人たちを相手にしている限りは、「受け止め方」もへちまもなかった。
つまり、非常にわかりやすかったということになる。

 

しかし、みなさんの周りを見てもらいたい。
そういう人もいるが、いまは、ソフトタイプの人が出世しているのではないだろうか?

 

このことは、自分が思うことをストレートに表現すると、パワハラにもつながる可能性があるからだと思う。

 

その結果、上司の真意がわかりづらくなっているということである。

 

重要なことは、みなさんが上を目指すなら、いま出世している人たちにあわせなければならないということである。

 

その方法は一つしかない。
それは、これらの上司の言葉に耳を澄ますことでしかない。
これは非常に難しいことだが、繰り返し繰り返しの訓練でしかない。

 

実は、私は、この上司の言葉の「受け止め方」が苦手だった。
だからこそ、何年も経ってから「あっ!」と気づく瞬間が訪れた。
しかし、そのときは、後の祭りなのである。

 

人が発する言葉にピンと来る! 私は、それが、出世の条件だと考えている。

 

 

拙著の中でも「上司の『まあ、いいか』に即座に対応する」を紹介しているので、興味のある方は参考にしていただきたい。

綾小路亜也

 

 

 

 

 

 

人に知られず、人が気がつかないところで成功をつかむ本のシリーズ

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余裕を感じさせる人が出世する

余裕を感じさせる人が出世する

 

私は拙著の結びに、部下の仕事を待てる人が出世するのではないかと書いた。
しかし、この「待つ」という動作は非常に難しい。

 

そして、待つという動作は、けっして部下の仕事だけではない。

 

たとえば、みなさんは、会議で自分が意見を持っているとき、そして他の人も意見を持っているとき、待てるだろうか?
早く自分の意見を言っておかないと、他の人も同じ意見だった場合、なにか先を越されたような気がするのではないだろうか。

 

また、自分が何かの知識を習得した場合、その知識を口にするのを待てるだろうか?
これも、人が言う前に、自分が話しておきたいと思うのではないだろうか。

 

エレベーターで、他の人が降りるのを待てるだろうか?

 

エスカレーターに乗るとき、人が先に乗るのを待てるだろうか?

 

そして、仮にこれらの質問にことごとく「YES」という人がいたならば、その人をどう思うだろうか?
きっと、その人に、なにか「余裕」のようなものを感じるのではないだろうか。

 

そう考えたとき、みなさんに閃くものがある。
それは、上に立っている人は、そんな人が多いということである。

 

そう、人に余裕を感じさせることができるか否かが、いまの時代、出世の大きな要素になっている。

 

しかし、みなさんは心の内には、きっと納得しないものがあると思う。
それは、この「待てる」という動作は、「できる」ということとは、まったく違うからである。

 

たぶん、みなさんは、この記事が目に留まっているくらいだから、きっと「できる人」だと思う。
「できる人」だから、さらに「できる人」に向けて磨きをかけていく。

 

会議の前には論点を見極めようと考えるし、自分だけの意見を模索する。
また、オフには英会話スクールに通ったり、TOEICを受験する。
そればかりでなく、ビジネス書も片っ端から読み、ちょっとでも変わった意見があると、付箋を貼り、なにかのときに備える。

 

それらの行為はすばらしいことである。
しかし、私は、みなさんには「できる人」+「余裕を感じさせる人」になってもらいたい。

 

そして、そのきっかけとして、先ほど述べた、エレベーターでは人を先に降ろす、エスカレーターに乗るときは人を先に乗せることを心がけてもらいたい。
つまり、1秒でも2秒でも、待つということを実践してもらいたい。
そんなことを繰り返していくと、みなさんは、きっと単なる「できる人」ではなくなっている。

 

綾小路亜也

 

 

 

 

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ちょっと手前でやめる人が出世する

ちょっと手前でやめる人が出世する

 

ちょっと手前でやめるということは非常に難しいことである。

 

たとえば、問題がある部下を会議室に呼び注意するとき、みなさんは、ちょっと手前でやめられるだろうか?
あるいは、会議で腐ったような意見を言う人に反論するとき、みなさんは、ちょっと手前でやめられるだろうか。
また、他部署の間違いを指摘するとき、みなさんは、ちょっと手前でやめられるだろうか。

 

この「ちょっと手前」を考えなくてはならない場面は、そのほかにも、いろいろある。

 

実は、出世できるか、どうかは、この「ちょっと手前でやめる」ことができるかどうかにかかっている。

 

 

もし、みなさんが出世で悔しい思いをしているのなら、自分はちょっと手前でやめることができているか、考えてもらいたい。
きっと、思い当たる節があるはずである。

 

そして、みなさんから見て、「ちょっと物足りない」と思う人が意外に出世していることも多い。
だから、余計に悔しいのだと思う。
その悔しさはどこから来ているかといえば、それは、みなさんが「できる人」だからである。

 

しかし、「できる人」は有能であり、責任感も強いゆえ、なかなか、ちょっと手前でやめることができない。
つまり、「できる人」=「出世する人」には必ずしもならない。

 

だが、出世している人を見ると、ちょっと手前でやめることができる人たちではないだろうか?
このことも、みなさんは、きっと思い当たる節があるはずである。

 

 

もし、みなさんが悔しい思いをしているならば、この「ちょっと手前でやめる」ことを、ぜひ意識し、実行してもらいたいと思う。
状況は劇的に変わるかもしれない。

 

そして、みなさんには、なぜ、ちょっと手前でやめなければならないのかということも、考えてもらいたい。
それは、みなさんは組織の中で生きているからである。
組織は多くの人で構成されており、そこには一人ひとりの「思い」というものがあるからだ。

 

だから、組織の中で生きるということは、一人ひとりの「思い」の中で生きるということであり、その思いをこてんぱてんに壊さないことが「ちょっと手前でやめる」ということである。
表現は難しいが、組織でのバランスということになる。

 

しかし、みなさんは、ビジネス書を読むと、バンバンものを言う人が成功しているのではないかと思う。
私は、これには二つの意味を考えなくてはならないと思う。

 

一つは、バンバン自分の思ったことを口にする人は創業者や創業者に近い人で、そのことでカリスマ性を持った人ではないかということである。また、その人たちから信任を受けた後継者かもしれない。
もう一つは、バンバンものを言う人でも、実は、それぞれの人の「思い」は尊重しているのではないかということである。
私たちは、後者をぜひ参考にしたいものである。

 

出世は、みなさん以外の人の「思い」と密接に関わっている。
人の「思い」を大切にすると、みなさんの道は大きく開かれていく。

 

綾小路亜也

 

 

拙著『ビジネスマンが見た出世のカラクリ 出世はタイミングで決まる! 』では、「人との巡り合わせを活かす」「相手のプライドを尊重し、評判を作り上げる」「部下指導は80%の力であたると、ちょうどよい」「『できる人』からの脱皮が出世である」と、4項目で人の「思い」について説明しているので、興味のある方は、参照いただきたい。

 

 

 

 

 

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昇進は「あと印象」がいい人が有利!

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ビジネスに限らず、第一印象がいい人は有利である。
その第一印象を守り続ければ、出世や昇進の世界では「本命」ということになるかもしれないが、世の中、そんなにあまくはない。

 

第一印象があまりよくない人は、たしかに損をしている。

 

だが、第一印象があまりよくない人は、出世や昇進の候補に上らず終わってしまうのかというと、そうでもない。
ここが現実のビジネス世界のおもしろいところである。

 

それは、第一印象があまりよくない人が、会社や上司から「どうして、なかなかのものである」と思わせる仕事振りや資質を感じさせたときに起きる。
そのギャップの驚き、そして、そのキャップを限りなく魅力的に思うようになる。

 

これは、いわゆる「あと印象」である。
そして、「あと印象」の方が、第一印象より、人の心に残ることもたしかである。

 

そうすると、なにか第一印象がいい人を物足りなく感じてしまう……。

 

そんなときに、昇進の発表を迎える。
そして、あらかたの予想を裏切り、「あと印象」がいい人が昇進の切符を手に入れるということは、現実によく起きている。

 

 

考えてみれば、人の印象というものは、まったく勝手である。
それは、人が勝手にその人を外見や発言からイメージしているにすぎないからだ。

 

それゆえ、人の印象は変わり、印象に対する目の置き所も変わる。
ここがミソと考えてもらいたい。

 

だから、「自分は第一印象がよくない」、それゆえ「よく思われていない」と思うビジネスマンやビジネスウーマンがいたとしたら、そこで、けっしてあきらめないでもらいたい。

 

人の印象のポイントは変わる。そして、「あと印象」の方が人の印象に残るからである。

 

そして、出世や昇進に関して言えば、先行逃げ切り型より、追い込み型の方が、チャンスをものにすることができる。
それは、第一印象がいい人が先行し逃げ切ることができるほど、世の中、あまくないからである。

 

このことは、第一印象がいい人に立てば、第一印象を保持したまま逃げ切ろうと思わずに、「あと印象」を付加し続けることが必要になることを意味している。
この「あと印象」を付加し続けていれば、第一印象がいい人は間違いなく、出世や昇進の切符を手にすることができる。

 

私は、最後に、それでも第一印象をよくしておくにこしたことはない、ということをあえて言っておきたい。
それは、やはり、本命候補になれるからである。
しかし、その第一印象を保持したままで「あと印象」がなければ、けっして出世や昇進の切符を手にすることができない。

 

重要なのは、「あと印象」である。望みを捨てず、頑張ってもらいたい!

 

綾小路亜也

 

 

 

 

 

 

 

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二番手集団に会社が想う本命がいる

二番手集団に会社が想う本命がいる

 

昇進を考えるとき、知っておいていた方がいいことがある。
それは、会社は心の内を明かさないということである。

 

みなさんは、同期が自分より先に昇進したとき、言いようのない気持ちになる。
「やはり、あいつが」と思う同期がいるかと思えば、「なぜ、あいつが」と思う同期もいる。

 

実は、みなさんが、そう思う気持ちに昇進の秘密が隠されている。
しかし、当事者たちは、そのことに気づかない。

 

それは、会社は「やはり、あいつが」と思う人を選び、「なぜ、あいつが」と思う人を、昇進の一番手として選んでいるからである。
つまり、「やはり、あいつが」と思う人と「なぜ、あいつが」と思う人をペアで昇進の一番手にしている。

 

会社の狙いは、その効果にある。
「やはり、あいつが」と誰もが思う人を昇進に一番手にすることにより、「オレも、負けてなるものか」という気持ちを、異動の発表を見た人に抱かせる。
一方、「なぜ、あいつが」と思う人は、「よくやっている」人である。
会社は「なぜ、あいつが」と思う人も昇進の一番手にすることで、「頑張れば、オレも課長や部長になれる」という期待感を、異動の発表を見た人に抱かせる。

 

これが、昇進のカラクリである。
「やはり、あいつが」と思う人は、そのまま先頭集団を歩き続けることも多いが、途中で挫折してしまうことも多い。

 

しかし、会社が心の内で大事に想う人は、二番手集団にいる。
大事に想うから、じっくり仕込む。実力が蓄積していくのを待ち、いいポストが空くのを待つ。

 

そんなことを考えると、ものごとが見えてくる。
昇進一番手となった「やはり、あいつが」と思う人は、小振りの部署や開拓型の部署の長になっていることはないだろうか?
それに比し、二番手集団から昇進した人は、陣容がしっかり整った組織の長になることが多いのではないだろうか。

 

昇進一番手となった「やはり、あいつが」と思う人は、早期完成型であり、会社が放っておいても、自分の道を歩むことができる人である。
それに比し、昇進二番手は熟成型の人たちだと言える。会社と共に、じっくり実力を蓄えながらステップアップしていく人たちである。

 

そして、三番手集団に会社が想う本命の人がいることもある。
それは、会社が、ひたすら本命の人が就く部署の空きを待っている場合である。

 

だから、みなさんは、同期の昇進を目にし、腐って酒を飲んでいる場合ではない。
そして、これを、会社の「ひいき」と勘違いしてしまう人もいる。それも、まったく0ではないが、そう思うと自分で自分をダメにしてしまう。

 

ビジネス社会は、なんだかんだ言っても実力社会である。
実力を蓄積していくことが、出世の王道である。

綾小路亜也

 

 

 

 

 

 

参考にしてください

 

 

 

 

昇進を目前にしたときには、部下の仕事を待つ

昇進を目前にした時には、部下の仕事を待つ

 

昇進を目前にしたとき、一番気をつけたいことは部下との関係である。

 

昇進を目前にするということは、成果に一定以上のものがあり、その成果を作り上げた能力が評価されていることを意味している。
平たく言えば、できる社員ということになる。

 

できる社員は、そんな昇進を目前にしても、「おさえ」を作ろうする。
それは、昇進をいっそう確固たるものにしたいからである。

 

これが、できる社員ができる社員たるゆえんである。
しかし、ここで、できる社員は、「成果」をさらに確固たるものにしようと考えてしまう。

 

会社から見れば、まさに期待どおりということになるが、ここに落とし穴がある。
それは、そんなとき、自分が勝負にいっていることから、いっそう部下の仕事ぶりが不甲斐なく思えてくるからである。

 

そして、いままで以上に部下の仕事を待てなくなる。
そんなとき、部下と軋轢を生んでしまう。

 

いま、会社が一番見ているものは、部下との関係である。
部下と軋轢を起こした人は、いくら有能でも登用されることはない。

 

こうして、できる社員は、自らチャンスを逃してしまうことが多い。

 

ここで、私たちは考えなければならない。
昇進の候補になっているということは、すでに成果は認められているという事実である。
そう考えると、成果以外のところが、キーポイントということになる。

 

それは、部下との関係である。
ここに昇進のポイントがある。

 

ここも、昇進の意味を考えるとわかる。
昇進するということは、より大きな組織を任せられることを意味している。
このことは、いままで以上にいろいろな部下を持つということである。

 

そして、いろいろな部下を持つということは、できる社員とは違った考え方、行動をする部下を持たなければならないことを意味している。
すなわち、自分の考え方、行動と異なった人を受けいれるということである。

 

仕事ができなければ昇進の対象になれないが、できる社員から誰を昇進させるかといえば、会社はいろいろな部下を受けいれることができる人を昇進させたいと思うはずである。

 

いろいろな部下を受けいれる最初の一歩は、部下の仕事を待つということである。
昇進前には、いままで以上に部下の仕事を待つという意識を強く持つ必要がある。

 

それが、会社の最終評価につながり、そして、昇進した際の準備につながっていく。

 

                                        綾小路亜也

 

 

(参考)拙著『ビジネスマンが見た出世のカラクリ 出世はタイミングで決まる!
第5章出世のタイミングを逃さない -部下との関係が出世の試金石となる-

 

 

 

 

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