上司と一緒にタクシーを拾う場合、座る席はどこか?

歩道側か、運転席の後ろか?

 

この問題を解くにあたって考えなければならないことは三つある。
一つは、ビジネスマナーの本に書いてあるタクシーの席次。
二つ目は、この本で見てきた乗り降りのしやすさという観点。
そして三つ目は、タクシーを拾うという状況である。

 

実際のビジネスの現場では、上司とこうしてタクシーを拾うことは多いと思う。
みなさんは、今まで、ビジネスマナーのセオリーを知ってはいるものの、きっと、その場その場の状況により、座る席に迷っていたはずである。

 

さあ、どうだろうか? 考えてもらいたい。

 

私の結論を言う。「歩道側、運転席の後ろ、どちらでもいい」

 

なぜか?

 

道路でタクシーを拾うということは、乗り込むのに、多くの場合、後方の車を待たせることになる。あるいは、後方の車は、タクシーを避けて車線変更することになる。
そんなときに、ビジネスマナーの本にあるように、上司をわざわざ運転席の後方に座らせることはない。また、上司も慌てて奥の座席に乗り込むということは、たいへんである。

 

こんなときは、タクシーのドアに近い人から早く乗り込んだ方が後方の車に影響を及ぼす時間が少なくて済む。
しかし、部下が先に乗り込むときは、「私から奥に入ります」とひと言添えるのがマナーである。

 

なぜ「できる社員」はビジネスマナーを守らないのか  から抜粋

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「できる社員」は上司と飲んだ翌朝にお礼を言う

 『なぜ「できる社員」はビジネスマナーを守らないのか』(kindle版)から

 

得意先と飲んだ翌朝は、お礼のメールを打ったり、お礼の電話をかけることが多い。それはビジネス書などによく書かれていることである。
しかし、みなさんは、上司と飲んだ翌朝、得意先への対応と同じことをしているだろうか?

 

きっと、「そうはしていない」と答える人が多いのではないだろうか。
そして、その気持ちはわからなくもないのである。

 

それは、「だいいち、上司と飲んだといっても、たしかに仕事の話もしたが、ほとんど他愛もない話だった」ということもある。また、「上司といっても、内輪じゃないか」という意識もある。
また、「帰りがけに、『今日はありがとうございました』と言ったではないか」と言う人も多いと思う。そして、なによりも、改めてお礼を言うのは、気恥ずかしいということもあるのではないだろうか。

 

もちろん、上司と飲んだといっても、暑い日や、ひと仕事終えた場合など、飲むことが主目的であり、そこでの話題も他愛のないことばかりで終始した場合は、お礼を言う必要はない。

 

しかし、上司と飲むときの多くは、そこに仕事のアドバイス的なものが含まれていたり、みなさんの悩みの相談に答えるような部分があるのではないだろうか。また、上司にはみなさんの日ごろの奮闘を慰労したいと思う気持ちもあるのではないだろうか。
そんなことがあった場合や、そんな雰囲気を感じたときは、私はたとえプライベートな飲み会だったとしても、翌朝、上司に改めてお礼を言った方がいいと思うのである。

 

そして、上司はそんな仕事のアドバイスや相談、慰労という部分があった場合は、家に帰ってからも、翌朝も、「参考になったかな?」、「ちょっと言い過ぎたかな」とか、意外と気にしているものである。
そんなときに、翌朝、改めてお礼を言われたり、お礼の電話やメールをもらうと「やはり飲んでよかった」と嬉しくなるものである。

 

もし、みなさんが、「上司にお礼を言おうか、言うまいか」と迷っているときは、ぜひ、「言う」方をおすすめしたい。
だいいち、迷っているより、言ってしまった方がすっきりするではないか。

 

それはべつに飲み会のお礼だけではない。上司に、得意先を訪問してもらったお礼、人を採用してもらったお礼、什器備品を買ってもらったお礼、差し入れをもらったお礼、部下と飲んでもらったお礼、そしていい評価をつけてもらったお礼……、きっと、お礼には事欠かないはずである。
そんなときは、言おうか言うまいか迷うのではなく、スパッとお礼を言ってもらいたい。
そんなことから、上司との関係はうまくいくと思う。

(抜粋)

 


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「できる社員」は居酒屋でオーダーに迷わない

『なぜ「できる社員」はビジネスマナーを守らないのか』(kindle版)から 

 

前項で、たとえ業務外であれ、人を待たせないことがマナーではないかとお話しした。
そして、そのために決断することも重要だとお話しした。
今回はその続きである。ビジネスマナーというよりは、気をつけたいことである。

 

それは、居酒屋に行くと、よくオーダーに迷う人がいる。あるいは自分で決めることを躊躇し、オーダーを人に任せようとする人がいる。
その人たちの気持ちもわからなくはない。きっと、みんなが好みそうなものを選ぼうとするから迷うのであり、また、それを選ぶのに時間がかかりそうだから、人にその役を任せたくなるのだと思う。
ただ、その結果、上司や上の人にオーダーを任せることは感心しない。ビジネスマナーの本にはけっして書いてないが、やはり、こういう場合は下の人がオーダーするのが自然なのである。

 

さて、こんな居酒屋のオーダーのとき、どうすればいいかというと、オーダーするものは、なんでもいいのである。それよりも圧倒的に、早く飲みたい、早く食べたい気持ちを優先するのである。だから、なんでもいいということになる。
そして、みなさんが選んだら、「焼き鳥も頼んでくれよ」とか、「刺身盛り合わせも……」と、あとが続くことになる。

 

一見他愛もないこんな居酒屋でのオーダーだが、実はビジネスの重要な部分が含まれている。
それは、みなさんが「具体例」を示したから、他の人も「具体例」を示すことができるということである。意見を言えるということである。
すなわち、「たたき台」となる意見がなければ、ものごと始まらないということである。

 

会議でもそうである。誰かが意見を言うから、議題が進捗するのである。
また、このことはべつに会社だけの話ではない。たとえばブティックに来店したお客に、「うちの店の商品はみんないいでしょ」と言っても始まらないのである。「これなんか、お似合いですよ」と「具体例」を言うから、「いや、私は、こういうものを探しているんです」という「具体例」が返ってくるのである。

 

それほどまでに、ビジネスの世界では「具体例」の提示が重要である。
そして、そんな一面が、この居酒屋のオーダーの場面に詰まっている。

 

もし、みなさんが、職場の人から、「あいつはあまり意見を言わない」と思われていたならば、こんな居酒屋のオーダーの場面で訓練してもらいたい。
そこで、ぽんぽんと料理の「具体例」を言えるならば、きっと、職場でも会議でも、自分の意見を言えるようになると思う。

(抜粋)

 

 

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「できる社員」は飲みに誘われたら仕事を切り上げる

  『なぜ「できる社員」はビジネスマナーを守らないのか』(kindle版)から

 

このテーマは、プライベートな話でビジネスマナーとは関係がないのでは、と思う人が多いと思う。
また、前もってことわっておくと、上司から飲みに誘われた場合、とにかく仕事を切り上げてでも行かなくてはいけないと言っているのではない。
仕事がたまっていたり、どうしても今日中に済まさなければならない仕事がある場合は、ことわってもいっこうにかまわない。

 

私がここでお話ししたいのは、もし上司から飲みに誘われた場合、できれば、その場で「行くなら行く」、「行かないなら行かない」とはっきりした方がいいということである。
避けたい回答は、「あとで行きます」である。
これも、仕事の区切りをつけたいと思うことから出た言葉であり、やむをえないとは思うが、問題は待たせる時間である。

 

みなさんが、「あとで行きます」と答えた場合は、たいがい上司は、すぐに行ける人と先に飲みに行く。
そして、これもたいていの場合、先発隊がさんざん飲んだり食べたりして、そろそろ帰る雰囲気が漂っているときに、みなさんが到着することになる。

 

そうするとどうなるか?
先に行った人たちは、みなさんのために改めてお酒や料理を頼まなければならなくなる。
「あとで行きます」と言った場合、すぐに合流すれば問題はまったくないが、往々にしてこのような形になることが多い。

 

また、上司が「飲みに行こう!」と言った場合、実は「早く行って早く切り上げよう」というニュアンスが込められている。
それが、みなさんが「あとで行きます」と答えたために、早く切り上げるどころが、遅くまで飲み続けることになってしまうのである。
それでも、みなさんが到着すると、「お、来たか、来たか」と喜ぶ上司は多いが、結果として、遅くまで飲み、二日酔いになることに違いはない。

 

ここで、よくよく考えなければならないことがある。それは、ビジネスマンの仕事は、なかなか区切りがつけにくいということである。
それゆえに「あとで行きます」と言うと思うが、逆に言えば、区切りをつけにくいものだからこそ、緊急に対応しなければならないものがある場合は除き、上司から飲みに誘われたときを区切りにするという考えもできるのではないだろうか。

 

もちろん、今まで述べてきたことは、ビジネスマナーの本に載っていることではない。しかし、みなさんがよく経験する場面ではないだろうか。
そして、少なくとも、社内であれ、社外であれ、業務中であれ、業務外であれ、人を待たさないというのは、私はマナーだと思うのである。
冒頭のように、待たせた結果、待たせた人の帰宅を遅くさせてしまったり、体調を悪くさせてしまうようではいけないと思うのである。

(抜粋)

 

 

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「できる社員」は昼食の候補先を用意する

 『なぜ「できる社員」はビジネスマナーを守らないのか』(kindle版)から

 

ビジネスマンなら上司と得意先に同行することはよくある。そして得意先での用件を済ますと、お昼時になることもよくある。
そんなとき、上司から「ここで食事をして会社に戻ろう」と言われる場合がある。

 

そんなとき、みなさんはどうしているだろうか?
上司と一緒にあっちの店、こっちの店と座れる店を探した挙句に結局ファミレスで食事をした、という経験はないだろうか。
ファミレスで食事してもべつに悪くはないのだが、結論から言うと、それではダメである。

 

こんな場合は、できれば、「この近くに昔ながらの洋食屋があり、安くて美味いです」とか、「この先の天ぷら屋は、カラっと揚がっていて人気なんです」とか、「あそこの店のロースカツは有名なんです。わたしも食べてみましたが、おいしかったです」のように「候補先」を言いたいものである。
そして、その「候補先」は、みなさんの体験に裏付けられているとなおいい。

 

このように上司に「候補先」をいくつか話すと、きっと上司も乗ってきて、「そうだな。そのロースカツ食べに行こうか」ということになる。
自分が食べたという体験がない場合でも、「たしかこの先に蕎麦屋がありましたよ」とか、「ここからちょっと行くと寿司屋があります」とか、「流行っている中華料理屋がありました」でもいい。それが「候補先」になるからである。

 

いま、みなさんは、きっとこの話とビジネスマナーとどう関係があるのか考えていると思う。
そう、直接的には関係がない。しかし、なぜ上司と同行しているのかも考えてもらいたい。
多くは、みなさんの仕事のアシストで同行してもらっているのではないだろうか。そのことへの気持ちが大事なのである。

 

そう考えると、得意先での用件を済ませたあと、上司と一緒に、昼食先をあっちの店、こっちの店と捜し歩くというのは、いささか上司に失礼にあたるのではないだろうか。
上司に同行いただいたほんのささやかなお礼の気持ちとして、あらかじめ昼食の候補先をイメージしておく。―これはビジネスマナーの本には書かれていないが、上司に対するマナーだと思うので、取り上げたのである。

 

今のビジネスマンは、仕事の密度が濃くなっているせいか、昼食はコンビニで買うことが多くなっている。
そのため、得意先近辺の店で食事をとるということが少なくなってきている。そんなことから、上司と一緒に食事をとるという場面にぶつかったとき、その候補先が思い浮かばないことは無理からぬことでもある。
しかし、得意先の行き帰りに、どのような店があるかくらいは目にとどめておいてもらいたいと思っている。それは、そんな関心の寄せ方がビジネスの世界でもきっと生きるからである。
(抜粋)

 

 

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「できる社員」は出張先で上司と一緒に朝食をとらない

 『なぜ「できる社員」はビジネスマナーを守らないのか』(kindle版)から

 

ビジネスマンなら、ときには上司と一緒に出張することがある。
そんなときは、誰でも憂鬱になるものだ。
それは、これから長い間、上司と一緒に行動しなければならないという精神的な負担があるからである。

 

ビジネスマンにとっては避けては通れない一大イベントであるが、なぜかビジネスマナーの本にはほとんど記載されていない。
たぶん、上司と出張する場合の基本は、「食事もホテル滞在も、基本的には上司とともに行動」(『仕事のマナー100の鉄則』プレジデント社 2014年9月16日発行)なのだろう。

 

さて、この「上司とともに行動」するという基本だが、このこと自体は、みなさんもまったく異論がないと思う。
だから疲れる。そして、みなさんは、上司との出張中に「一人だけの時間を持ちたい」と思うのである。
しかし、上司とて同じなのである。
上司も、やはり、みなさんと始終一緒にいるために疲れるということを忘れてはいけない。

 

そして、そんな中、出張先で朝食を迎える。
出張先での朝食は、たいてい、おのおのが勝手にとる。
そして、みなさんがホテルの朝食会場に行くと、上司はすでに食事をしていることが多い。あるいは、すでに食事を済ませ、コーヒーを飲みながらゆっくり新聞を読んでいることも多い。

 

問題は、そんな上司の姿を見たとき、上司と同じテーブルに座った方がいいのか、座らない方がいいかである。
「できる社員」はこんなとき、「おはようございます」と挨拶し、トレイを持って別のテーブルに座ることが多い。

 

それは、ここで上司と同じテーブルに座ると、すでに食事を終わりかけているか、終わっている上司に、自分が食事を終わるまで付き合ってもらわなくてはならないと考えるからである。
そして、朝食の時間くらい、上司に一人の時間を楽しんでもらいたいと考えるからである。

 

上司は、きっとそんな「できる社員」の気づかいを感じるだろう。少なくとも、さも当然とばかりに、上司が座っているテーブルにどかっと自分のトレイを置き、上司に話しかけながら食事をとる部下とは違う気づかいを感じるだろう。

 

「できる社員」はビジネスマナーの本に書かれていることを、そのとおりには守らない。
その場その場の雰囲気を感じながら、自分で応用を加えていく。その典型が、この出張先での朝食の場面である。
(抜粋)

 

 

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「できる社員」は社用車では迷わず道路側の席に座る

 『なぜ「できる社員」はビジネスマナーを守らないのか』(kindle版)から

 

前項でビジネスマナーの定番となっている乗り物に乗るときの席次の原則と現実の対応を考えた。
しかし、ビジネスマナーの本に載っていない重要な原則がある。
しかも100%その通りにしなければならない原則がある。
それは、社用車での席次である。

 

ビジネスマナーの本には社用車の席次についてはほとんど記載がない。
わずかに「工場見学などで、取引先の社員が社用車で案内してくれる場合」(『ビジネスマナー大全』日経BPムック 2014年4月30日発行)についての記載がある程度である。
おもしろいのは、他の本では、この社用車が「個人所有の車の場合」に置き換わり、しかも四人が乗った場合の席次のケースとして紹介されていることである。

 

しかし、みなさんが知りたいのは、そのようなケースではないはずである。
ときとして経験する、あるいはこれから経験するかもしれない、役員や支店長が乗る社用車に同席する場合ではないだろうか? つまり、専属の運転手がいる車に乗るケースではないだろうか。
たとえば、みなさんの得意先などに役員や支店長と一緒に挨拶に行く際に、どの席に座るべきかを知りたいのではないのだろうか。
そんな際に迷わないように、また恥ずかしい思いをしないために、ここでしっかりとお話ししておきたい。

 

みなさんは、おそらく社用車の場合でも、上席は運転席の後部座席と考えるのではないだろうか?
それは無理からぬことである。ビジネスマナーの本にタクシーに乗る場合、運転席の後部座席が上席と書いてあるからである。
そのことから社用車に乗る場合も運転席の後部座席が上席と考えるのだと思う。

 

しかし、実は違うのである。運転手つきの社用車では100%、上席は歩道側の席と考えてもらいたい。
上役と二人で乗る場合は、上役は歩道側、みなさんは運転席の後部座席すなわち道路側に座ってもらいたい。
また、三人で乗る場合、すなわち上役が二人いる場合には、一番の上役は後部座席の歩道側、次の上役は後部座席の道路側、そしてみなさんは助手席に座るものだと考えてもらいたい。

 

それでは、なぜタクシーに乗る場合と席次が異なるのだろうか?
それは、一つには前項で述べた上役の乗りやすさ、出やすさがある。
それともう一つ、社用車はタクシーと構造的に大きな違いがあるからである。
それは、タクシーでは道路側から乗り降りすることはできない。必ず歩道側から乗り降りしなければならない。それに対し、社用車は道路側からも乗り降りすることができる。

 

ここに、社用車の席次の問題が隠されている。
すなわち、上役は社用車では、道路側から乗り降りすることは可能だが、それは危険なのである。
それは、みなさんも想像してもらえばわかる。道路側から乗り降りするということは、道路側に回らなければいけないということである。それだけでも危険である。

 

その上で、乗り降りするときは、車の流れが途切れるのを待って、ドアを開けなければならない。慎重にドアを開けて乗り込まなけなければ、後方からくる車にドアがぶつかる可能性もある。後方の車にとっても危険だし、乗り込もうとする人にとってもたいへん危険なのだ。

 

そう、道路側から乗り降りするということは、たいへんで、なおかつ危険なのである。
とても、上役にそんな思いをさせることは、考えられない。それゆえ、社用車では上役は、100%、歩道側から乗り降りするのである。
だから、上役は歩道側に座るのである。
(抜粋)

 

 

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「できる社員」は上司が好む席を知っている

 『なぜ「できる社員」はビジネスマナーを守らないのか』(kindle版)から

 

ビジネスマナーの本の定番となっている乗り物での席次についてお話ししたい。
どのビジネスマナーの本にも、タクシーに乗るときは、運転席の後部座席が上席、飛行機や列車では窓側が上席と書かれている。
最近では、トイレへの立ちやすさなどから上役の人には通路側のリクエストも聞くようにと書いている本もある。

 

しかし、原則はあくまでも、上席は、タクシーでは運転席の後ろ、乗り物では窓側に変わりはない。
この原則はよく知られているだけに、この原則を金科玉条のように守っているビジネスマンは多い。

 

しかし、今の時代に本当にマッチングしている原則かというと、私は疑問を持っている。
それは、この原則は、どうしても現実の世界と一致していないように思えるし、また、人の希望とは、かけ離れているように思えるからである。
私は、みなさんに、一度この原則をクリアーして考えてもらいたいと思っている。

 

私は、まず、みなさんに現実の世界、姿を見てもらいたいと思っている。
みなさんは、タクシーに一人で乗るときに、どの席に座るだろうか?
ほとんどの人が「歩道側の席―すなわち、タクシーに乗り込んだ側の席」と答えるのではないだろうか?

 

実際、道往くタクシーに乗っている人を見てもらいたい。ほとんどの人が、歩道側の席に座っているのではないだろうか。
その理由は簡単である。まさに乗り込んだ席であるとともに出るときも出やすいからである。そして、わざわざ運転席の後ろの席に移動する人は少ない。

 

それにもう一つ、道往く会社の役員や支店長などが乗っている運転手つきの社用車も見ていただきたい。きっと、役員や支店長と思われる人も歩道側に座っているはずである。

 

ということは、やはり車では乗りこみやすく出やすいのは歩道側の席とならないだろうか。

 

それでは、なぜ、運転席の後部座席が上席と言われているのだろうか?

 

よく言われている話は、運転席の後部座席が事故の際に一番安全だからという理由である。すなわち大事な人の安全性を考慮した結果が、運転席の後部座席ということになる。

 

しかし、今の時代は、それよりも、乗り込みやすく出やすいという実利が重視されるようになってきているのではないのだろうか?
また、車の安全性が著しく向上していることもあると思う。
それゆえ、役員や支店長などが乗る社用車では、役員や支店長は歩道側の席に座っているのだと思う。

 

また、飛行機や列車に乗るときも、上役は通路側の席を好むことが多くなっている。

 

それは、窓側の席だと、トイレなどに立つたびに通路側の席の人にいちいちことわりをいれなければならないし、また窮屈な姿勢で出なければならない。そして、年を取るとどうしてもトイレが近くなるからだ。それに、窓側の席は圧迫感が強く、それを嫌う人もいるからだ。

 

「できる社員」はそんな席の乗り込みやすさ、出やすさと上役の気持ちをよくわかっている。
だから、上司と飛行機や列車で出張する場合は、「私が奥に入りましょうか?」と自分の方から、窓側の席に座ることを打診する。タクシーに乗るときも、上司の体格がよく、運転席の後部に入るのがつらそうなときなどは、「私が奥に詰めましょうか?」と聞くのである。

 

そして、飛行機や電車のチケットをとるときも、上司に必ず「通路側の席を取りましょうか?」と聞くのである。
(抜粋)

 

 

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「できる社員」は上司の話に割り込まない

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ビジネスマナーの本には、得意先との面談では、「部下は上司を積極的にフォローしろ」と書いてある。
しかしこのフォローの意味を勘違いしている部下はけっこう多い。

 

フォローの意味を勘違いしている部下は、積極的に得意先で上司の話に加わる。加わるというよりは割り込む。
部下の方では、フォローしているつもりでも、これでは上司はやりにくくて仕方がない。

 

それは、上司たる者、得意先との面談にあたっては、自分なりのストーリーを組み立てているからである。
上司は多くの場合、まず世間話で和やかなムードを作り、次に相手の会社のことや自分の会社の話題に触れるなどして、本題に入る下地を着々と作り上げていく。

 

しかし、そんな段取りをしている中に、部下が話に割り込むと、上司のストーリーが崩れてしまうことになる。いつまで経っても世間話が終わらなくなったり、話があっちこっちに飛んだりして本題に行きにくくなってしまうのである。
そんな状況を上司は内心苦々しく思っているが、得意先の手前叱るわけにはいかない。

 

しかし、「できる社員」は、得意先との面談中、上司が話しているときは上司の話を頷きながら聞いている。
自分の方からは、けっして話に加わらない。
ときどき上司から、「な、そんなこと、あったよな」と振られたときにだけ、笑いながら話に加わる。
また、上司が確認の意味で自分にたずねたとき、答える。また、上司が目線で(あの資料を出せ)と訴えているときは、すぐに資料をカバンの中から取り出す。

 

これが、本当のフォローなのである。

 

さて、私はこの得意先との面談の場面で、「できる社員」とそうでない社員の違いが端的に表れると思っている。
「できる社員」とそうでない社員の上司へのアピールの違いが存在する。

 

上司の話に割り込む社員は、「この得意先とは私はこんなに親しい間柄です」と上司に思わせたいがゆえに、話に積極的に加わるのではないかと私は考えている。
しかし、上司は馬鹿ではない。応接室に得意先が入った瞬間に、部下と得意先との親密度、また得意先が下している部下への評価がわかってしまうものである。

 

「できる社員」は自分に自信があるから、あえて得意先との面談の席で、上司に自分をアピールするようなことはしない。そんな場で自分を売り込む必要などまったくないからである。
(抜粋)

 

 

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「できる社員」は口頭で報告してから文書を作成する

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みなさんは、会社は文書で回っていると思っているはずである。報告書、回答書などの書類が目まぐるしく社内を駆け巡っている。
また、「日報を書け」「議事録を作れ」など、会社からも上司からも「文書! 文書!」と言われる。

 

そして、どのビジネスマナーの本もビジネス文書作成に、たっぷりと紙面を割いている。

 

そんなことから、メールも含め、まるで文書がなければ、ものごと始まらないような錯覚に陥っているのではないかと思う。

 

報告も然りである。よほど簡単な報告でない限り、報告にも文書が必要だと思っている。文書を作り、報告することがルールだと思っている。それが上司へのマナーだと信じている人も多い。たしかに上司の中には、部下にそう指示する人もいる。

 

しかし、「できる社員」を見ていると、その順序が逆なのである。
上司に口頭で報告してから、必要なときだけ文書を作っている。

 

考えてみれば、こちらの方が圧倒的に勝っているような気がする。
それは、まず報告の迅速性ということで勝っている。

 

また、口頭で上司も了解してくれたなら、あえて文書にする必要はなくなる。
そして、もし上司から文書が欲しいと言われた場合でも、口頭説明の中で、上司の反応と意図は十分に読み取っているから、的外れな文書になることは少ない。

 

そして、ここに、「できる社員」の秘密が隠されている。
それは、やはり、ビジネス社会は効率性重視の社会だからである。ビジネス社会の効率性は、限られた時間の中で多くの成果を出すことである。
文書を作成し、そのたびに上司から突っ返されているようでは、時間がいくらあっても足りない。
つまり、そんなことに時間をかけているようでは、成果が生まれにくいのである。すなわち、とても効率的とは言えない。

 

「できる社員」は、そんな効率性の観点から、上司に先に口頭説明をしていると思うのである。
(抜粋)

 

 

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