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「勉強になりました」を口癖にしている人。 嫌われています
2025.04.07更新
相手の話を「勉強になりました」と、ひと言で締めくくってしまう人。この言葉を、嫌味に感じる人、皮肉っぽく受け取る人は多くいます。
「何が勉強になったか」示されていないからです。
「大変勉強になりました」という言う人もいますが、この場合は、「何が」「そんなに」勉強になったかを言わないと、失礼な言葉になってしまいます。
「大変」と、強調しているからです。
「勉強になりました」を口癖にしている人が、実際にどう見られているかは、次のエピソードに表れています。
(実際に私が見たことです)
先日、「勉強になりました」を連発するビジネスマンに出会いました。
あるパーティー会場で、そのビジネスマンは出席者に話しかけ、話が終わると「大変勉強になりました」と言って立ち去り、次なる話し手を求めたのです。
そこでも、また「大変勉強になりました」と言っていました。
そんなビジネスマンの姿に、みんな呆気にとられていました。
ここで、なぜそのビジネスマンが「勉強になりました」を連発したのか、考えてみたいと思います。
お気に入りの言葉だったということもありますが、「勉強になりました」は、使いやすい言葉だからです。
じつは、ここに「勉強しました」という言葉の秘密が隠されています。
詳細まで語る必要がない言葉だということです。
しかし、言われた方にしてみれば、ひと言で片づけられてしまった感覚になります。
それが「〇〇について、大変勉強になりました」と言われれば、気を悪くする人はいません。
「何が勉強になったか」ということが述べられないと、体よく片づけられてしまったような感覚になるのです。
「○○について」が言えなくても、「お話、よくわかりました」「役に立つ情報ありがとうございました」とでも言えば、悪感情を抱く人はいません。
単に「勉強になりました」という言われると、カチンと来るのです。
じつは、ムカつく相手に「勉強になります」という言葉で返す例が、今蔵ゆかりさんが書いた『自分も幸せ 周りも幸せ 上機嫌に働く67のコツ』に載っていました。
そこでは、「私ならそんなやり方絶対にしないわ」と言うむかつく相手に、たったひと言、「勉強になります」で返したのです。
「参考になった」と微塵も思っていないことが、伝わってきますよね。
意図的に、皮肉を込めて、この言葉を使ったのです。
ここまで来ると、「勉強になりました」が皮肉に映ることが、よくわかったかと思います。
「何が」が示されないと、ひと言で片づけられた感覚に
私たちは例に挙げたビジネスマンのことを笑ってはいられません。
「勉強になりました」は言いやすく、使いやすい言葉ですから、上司や目上の人との会話で使っているビジネスマンも多くいます。
この言葉を使える自分に満足し、上司も喜ぶものだと思っているのです。
これが「勉強になりました」を口癖にしている人の心理なのです。
この言葉を聞いて、上司や目上の人は本当に喜ぶのでしょうか?
率直な感想を聞きたいのではないでしょうか。
たとえば、
「話をおうかがいして、わかりました! この部分が大事なのですね」
「いままでモヤモヤしていた原因がわかりました」
「明日から、早速、取り入れてみます」
といった言葉です。
そこには、「勉強になりました」という言葉はありません。
そんなことを考えると、「勉強になります」は上司や目上の人に失礼な言葉なのです。
もうおわかりになったと思います。
「勉強になりました」は、
「話をおうかがいして、わかりました! この部分が大事なのですね」
「いままでモヤモヤしていた原因がわかりました」
「明日から、早速、取り入れてみます」
などの言葉を言うのが面倒なときに、出て来る言葉なのです。
いわば、代用の言葉であり、表現する手間を省いた言葉です。
表現の手間を省いたツケは必ず回って来ます。
この点について、大野萌子さんは「たったひと言で簡単にまとめてしまう」と表現しています。
簡単にまとめようとしているところが、問題なのです。
言葉も努力です。
人との差はけっして、ビジネス書やビジネスマナーの本に書かれているような言葉からは生まれません。
自分が努力して表現した言葉から生まれます。
「勉強になりました」という言葉を封印し、それに代わる言葉で伝えたらどうでしょう?
そうすれば、誤解を受けることもなく、自分の気持ちも伝わります。
自分の気持ちを伝えることで、自分をわかってもらえるのです。
綾小路 亜也
「何が」勉強になったのか?
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