2024.10.29更新
今、ビジネスマナーは時代遅れと言う声も。ビジネスが情報の受け渡しにより進められているからです。従来型のビジネスマナーでは対応できなくなったのです。
1.社外でのお客さま情報の管理
テレワークの加速により、電車の中や、カフェなどでノートパソコンで仕事をする人、書類をレビューする人はますます増えていきます。
そのパソコン、書類に、お客さまの情報が格納されていたり、記載されていることはないでしょうか?
もし、その情報を見られた場合、お客さまの情報が漏えいしているということになります。
お客さまの情報や会社の機密情報が格納されているパソコンやUSBメモリなどの記憶媒体、書類は、社外に持ち出さないことが基本です。
また、取引先訪問や出張の際、本当にそのパソコンや記憶媒体、書類を持ち出す必要があるのか、検討することも必要です。
日本ネットワーク協会の調査結果によれば、情報漏えいの原因は、「紛失・置忘れ」「誤操作」「管理ミス」が6割を占めています。
電車などに置忘れてしまったという事故は絶えないのです。
それらはパソコン本体でも、USBメモリなどの記憶媒体でも、書類などの紙媒体でも起きています。
また、個人情報保護委員会の報告によれば、個人情報漏えい件数のうち、ほとんどが顧客情報を含んでいたことが明らかになっています。
・お客さまの情報が安易に持ち出されていないか?
・社外に持ち出すときは、紛失・置忘れなどが生じないように、十分注意が払われているか?
お客さまの情報をリスクにさらさないことを、今、ビジネスマナーとして強く求められています。
2.情報の受け渡しを確実にする
個人情報の受け渡し確認が不十分で、受け取ったはずの個人情報を紛失してしまったケースも、情報漏えいの原因の一つに挙げられています。
(日本ネットワーク協会 情報漏えいの原因の定義より。「管理ミス」に該当)
今、書類などをお客さまに確実にお渡しすること、お客さまから確実に受け取ることが求められています。
そのためには、受け渡し確認をシッカリ行い、
お渡しする書類、受け取る書類をクリアファイルなどからずり落ちることがないように、
他の書類に混じることがないように注意する必要があります。
フラップ付クリアファイル、封筒タイプのクリアファイルを活用するのも一法です。
書類などの送付確認・受領確認も確実に行う必要があります。
二人で、送付状と突き合わせて確認することがポイントです。
誤FAX、誤メールはいままでの確認方法ではなかなか防ぐことができません。
二人で、あて先と送信書類(添付ファイル)を突き合わせることがポイントです。
誤FAX、誤メール、誤って他社の資料を届けてしまうことは、受け取ったほうがその内容を見た時点で、情報漏えい事故となり、お客さまからの信頼を根本から失うことになります。
お客さまとの情報の受け渡しを確実にすることが、今、ビジネスマナーとして求められています。
新百合ヶ丘総合研究所作成
3.社内でのお客さま情報の管理
自分の情報や自分の会社の情報が記載された書類が、机の上や複合機周辺に出しっぱなしになっていたとしたら、お客さまはどう思うでしょうか?
ゴミ箱に捨てられていたら、どう思うでしょうか?
そんな情報がホワイトボードや伝言メモに残されたままになっていたとしたら、どう思うでしょうか?
情報を出しっぱなしにしたり、むき出しにしないことが、お客さまへのビジネスマナーとして求められているのです。
書類や印刷物を出しっぱなしにしていると、人に見られたり、盗まれたりします。
紛失の原因にもなり、他の書類に混じることもあります。
混じった書類を、本来のお届け先でない取引先に届けてしまうと、情報漏えい事故になります。
現場で多く発生している事故です。
情報漏えい事故の多くは、社内での情報管理が原因となって発生しているのです。
いまの時代のお客さまの期待は、社内での情報管理も含めた期待です。
情報のエンディング(返却・消去)までが、お客さまの期待であり、ビジネスマナーの範囲です。
4.お客さまに「見えない部分」の重要性
情報の移動、書類などの送付確認・受領確認、FAXやメールの送信確認、社内での情報管理はお客さまには見えません。
しかし、お客さまは、「見えない部分」に信頼を置いているから、みなさんやみなさんの会社と取引をしているのです。
情報を軸にしたビジネスはますます加速していきます。
情報を軸にしたビジネスは、お客さまから「見えない部分」が多くなるという特徴があります。
これからのビジネスは、お客さまに「見えない部分」が信頼を左右するのです。
お客さまに「見えない部分」の信頼をサポートするのが、これからのビジネスマナーの役割です。
5.プライバシーを尊重する
これから、プライバシーを侵害されたという不祥事は多くなります。
ビジネスの現場でも、ビジネスと関係がないことを聞かれたというクレームが増えています。
いままでのビジネスマナーの本は、初対面での会話で、話を広げること、話を広げることにより距離感を縮めようとする傾向がありました。
どのようなことに、不快になったり、傷つくかは、相手にしかわからないことです。
感じ方、受け取り方はひとりひとり違うのです。
相手を不快にしたり、傷つけるおそれがある質問や話はしないことが重要です。
今は、さまざまな人が協力し合いながら仕事を進めるダイバーシティの時代です。
みな、ひとりひとりの領域を持っています。
これがプライバシーなのです。
これからのビジネスはプライバシーに配慮することが不可欠です。
ひとりひとりの領域を尊重することが、ビジネスマナーとして求められているのです。
6.ビジネスマナーの役割が変わる
いままでのビジネスマナーは対面を前提にしてきました。
対面でのビジネスは今後もけっしてなくなることはありませんが、情報の受け渡しを中心としたビジネスが加速していくことは間違いありません。
情報を軸にしたビジネスには、相手に「見えない部分」が多くなるという特徴がありますが、それゆえにビジネスマナーが重要と言えます。
ビジネスマナーには相手のことを思いやるという強力な拠り所があるからです。
ビジネスマナーのスピリットに立てば、お客さまが期待していることがわかり、お客さまの信頼に応える解を得ることができます。
いままで、ビジネスマナーはコミュニケーションをよくする、印象をよくするといったことに重点が置かれていました。
そのことがビジネスマナーの目的になっていたために、いつも同じようなところが論点となっていました。
また、他のビジネスマナーの本との差別化を図るために、次々と独特なマナーも生まれました。
これからのビジネスマナーは、ビジネスをサポートするという大きな役割に生まれ変わります。
綾小路 亜也
の内容に基づき、記載しました。
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