「出世する人」は「できる人」とは限らない

2021.12.30更新

 

『出世はタイミングで決まる!』は、拙著『なぜ「できる社員」はビジネスマナーを守らないのか のある読者の奥様の声から生まれた。

 

同著ではビジネスマナーをとおして、「できる社員」の考え方、行動を考察したが、
読者の奥さまは、「『できる社員』もいいけれど、いっそのこと『出世する人』を書いてくれれば、よかったのに」とご主人に話されたという。

 

その人の奥さまも「できる人」と「出世する人」とは違うということを知っていた。

 

 

しかし、どのような人が「出世する人」なのか、それを表現することは、なかなか難しい。

 

また、「出世する人」を描いた場合でも、それは多くの場合、「出世した人」からの分析ではないかと考えている。

 

しかし、厳密に言うと「出世する人」と「出世した人」は違う。

 

「出世した人」は結果である。

 

そして、私たちは「出世した人」の特徴を示されることには、なにか結論を先に示されたような気がして違和感を持つ。

 

だが、私は、この「出世する人」の体感は、じつはビジネス書作家より、みなさんの方が持っている。

 

みなさんは、よく「あの人は偉くなるぞ」とか「あの人は役員になる」と話しているからだ。
その予想は当たることが多い。

 

しかし、問題は、みなさんはそんな「出世する人」の体感を持ってはいるが、その体感を表現しようと思うと、なかなか難しいことだ。

 

 

私は、出世について重要なことは、まず原理原則をよくおさえることだと考えている。
その原理原則は、とかく忘れがちになっている行動基準だ。

 

もう一つは、どのような形のとき出世するのか、また、どのような形のとき出世を逃すのかを、自分の頭の中にしっかり叩き込んでおくことが必要だ。

 

その切り口は、いろいろあるが、私はその切り口をタイミングに求めた。

 

 

最後にこの本を書いた私の本音を言えば、私はこの本を書き出すのに相当勇気を必要とした。

 

しかし、私を原稿用紙に向かわせたのは、頑張っても、頑張っても出世という壁に当たっているみなさんの思いである。

 

そんな思いをしているみなさんに、この本が少しでも参考になったならば幸いである。

 

綾小路 亜也

 

ビジネスマンが見た出世のカラクリ 出世はタイミングで決まる!

おわりに 「出世する人」は「できる人」とは限らない から

 

 

 

 

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