「できる社員」は飲みに誘われたら、待たせない

2023.08.26更新

 

私がここでお話ししたいのは、もし上司から飲みに誘われた場合、できれば、その場で「行くなら行く」、「行かないなら行かない」とはっきりした方がいいということである。
避けたい回答は、「あとで行きます」である。
これも、仕事の区切りをつけたいと思うことから出た言葉であり、やむをえないとは思うが、問題は待たせる時間である。

 

みなさんが、「あとで行きます」と答えた場合は、たいがい上司は、すぐに行ける人と先に飲みに行く。
そして、これもたいていの場合、先発隊がさんざん飲んだり食べたりして、そろそろ帰る雰囲気が漂っているときに、みなさんが到着することになる。

 

そうするとどうなるか?
先に行った人たちは、みなさんのために改めてお酒や料理を頼まなければならなくなる。
「あとで行きます」と言った場合、すぐに合流すれば問題はまったくないが、往々にしてこのような形になることが多い。

 

また、上司が「飲みに行こう!」と言った場合、実は「早く行って早く切り上げよう」というニュアンスが込められている。
それが、みなさんが「あとで行きます」と答えたために、早く切り上げるどころが、遅くまで飲み続けることになってしまうのである。
それでも、みなさんが到着すると、「お、来たか、来たか」と喜ぶ上司は多いが、結果として、遅くまで飲み、二日酔いになることに違いはない。

 

ここで、よくよく考えなければならないことがある。それは、ビジネスマンの仕事は、なかなか区切りがつけにくいということである。
それゆえに「あとで行きます」と言うと思うが、逆に言えば、区切りをつけにくいものだからこそ、緊急に対応しなければならないものがある場合は除き、上司から飲みに誘われたときを区切りにするという考えもできるのではないだろうか。

 

もちろん、今まで述べてきたことは、ビジネスマナーの本に載っていることではない。しかし、みなさんがよく経験する場面ではないだろうか。
そして、少なくとも、社内であれ、社外であれ、業務中であれ、業務外であれ、人を待たさないというのは、私はマナーだと思うのである。
冒頭のように、待たせた結果、待たせた人の帰宅を遅くさせてしまったり、体調を悪くさせてしまうようではいけないと思うのである。

 

綾小路 亜也

 

なぜ「できる社員」はビジネスマナーを守らないのか

㉘ 「できる社員」は飲みに誘われたら仕事を切り上げる から抜粋

 

 

 

 

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