フォーカル・ポイント
ブライアン・トレーシー 本田 直之 ディスカヴァー・トゥエンティワン 2009-10-03 |
この本は、『レバレッジ・リーディング』で有名な本田直之氏のビジネスに決定的な影響を与えた本として知られている。
フォーカル・ポイント(focal point)は、「焦点」という意味である。
この本を読むと、「レバレッジ~」で知られる本田直之氏の原点がわかる。
本書は序章でこう言っている。
「フォーカル・ポイントとは、著者の25年以上にわたるビジネス界での経験と、すばらしい業績を残した人の習慣や行動を徹底的に調査した研究結果をまとめた知恵である。本書は、他人より早く目標に到達できる人びとの秘密を解明する」
すなわち、「レバレッジ」である。
そして、フォーカル・ポイントは、「他のなによりも価値があって重要である仕事や行動を特定する」と言い替えることができる。
本書には一貫した原則がある。
それは、序章に下記のように記されている。
人生の質を高める四つの方法
人生や仕事の質を高めるためにできることには、本質的に四つの方法しかない。
(1)重要なことを増やす
(2)重要でないことを減らす
(3)新しいことを始める
(4)あることを完全に止める
また、7つのレバレッジも紹介されている。
(1)他人の知識
(2)他人のエネルギー
(3)他人の資金
(4)他人の成功
(5)他人の失敗
(6)他人のアイデア
(7)人脈や信頼
本書は成功者のレバレッジという手法を取っているが、成功者の習慣や行動については、他のビジネス書にも盛んに書かれていることである。
私が、この本はすごいなと思うのは、説明の構成が幾重にも重なっていることである。しかも読者に念を押すように、至れり尽くせりの説明になっていることである。
たとえば、第2章のタイトルは「生産性を倍増せよ」となっている。それを受けて「成果を上げる七つの鍵」という見出しがある。
そして、そこでは、七つの鍵について、また下記のような説明をしている。
[第一の鍵] 自分の仕事に集中する
[第二の鍵] 仕事をなるべく早く片づける
[第三の鍵] より価値のある仕事に取り組む
[第四の鍵] 得意なことに取り組む
[第五の鍵] まとめて仕事をこなす
[第六の鍵] 仕事をシンプルにする
[第七の鍵] ほんの少し長く働く
どうだろうか? 説明の一文を見ただけでも、本質を突いていると思わないだろうか?
その他、本田直之氏ではないけれど、線を引く箇所が非常に多い本なのである。
そして、読めば読むほど、意味合いがにじみ出てくるような本なのである。
手元に置いて、教科書のように、何回も見直す本だと思うのである。
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