2024.11.21更新
「無礼講」=「自由にものが言える」と勘違いしている人は多い。その結果、上司にタメ口で絡んでしまう部下もいる。
無礼講を簡単に言えば、上下関係を前提とした堅苦しい礼儀などいらないということだ。
お酌などに気をつかう必要がないということである。
お酌などに気をつかったり、つかわれたりしていると、せっかくの宴席が楽しくならない。
だから「無礼講で」という言葉が出る。
無礼講には「楽しくやる」といった原則があるのだ。
しかし無礼講だからといって、上司にタメ口で絡んでしまうのは、無礼講の趣旨とは異なる。
絡んでしまうと、その場が楽しくなる。
「楽しくやる」という無礼講の趣旨に反してしまう。
それは堅苦しい礼儀を一挙に飛び越えて、失礼なのだ。
無礼講の場で失敗するのは、たいがい、自由にものが言えるとばかりに人に絡んでしまうときだ。
「楽しくやる」といった無礼講の原則を守れば、無礼講の場で失敗することはない。
たしかに、上下関係を横に置く無礼講の趣旨を守れば、思わぬ話も聞ける。会話も弾む。
その人の人物像や経験を聞け、楽しくなる。
宴席では楽しくやることが大事
では、仕事の話はいけないかといえば、そんなことはない。
普段聞けない話だったり、貴重な経験談、自分の知らないことだった場合は、話してよかったということになる。
また、普段話す機会がない、役職が異なった人との交流にもつながる。
ただし、そこには自ずと限界がある。
しらふの時、会社や職場で言えばよいことを持ち来まれても、その場の取り扱いに窮してしまう。
批判的になったり、絡まれても、対応の仕方に困ってしまう。
それらの話は、無礼講の場に合っていないのだ。
宴席の主催者がなぜ無礼講と言っているのか、その趣旨を汲めば、無礼講の場で失敗することはない。
綾小路 亜也
上下関係を超えたつながりも
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