人事異動で自分の期待通りにならなかった人に向けたエール

今年も、だいたいの企業で人事異動の発表が終わった。
人事異動で飛び跳ねるような気持ちで新任地に赴く人、悔しさを自分の心に秘めて新任地に向かう人、さまざまである。
私は、前者の人には心から「おめでとう」と言い、後者の人には心から「頑張れ!」と言いたい。
そして、私は、特にこの悔しさを心に秘めて旅立つ人に、励ましの言葉を送りたい。

 

それは、この悔しさは、企業で働くビジネスマンしかわからない気持ちだからだ。
自分の期待通りの人事異動とならなたかったときに、「なぜなんだ!」と不満を顕わにする人は、その行為は決してほめられたものではないが、まだその人には、そんな自分の思いをストレートに表現できるという救いがあるような気がする。
しかし、多くのビジネスマンは、そうではない。心に思うことがあっても黙って結果を受け容れ、不満は自分の心にしまっているのだ。
私も、そんなことをいったい何度経験してきたことか。
異動発表後、外に出て、空一面が橙色に見えたこともある。家に帰って何日も寝つけなかったこともある。
私の知り合いには、立っていることもできなかった人がいる。

 

しかし、世の中、何が幸いになるかわからないということも、ぜひ知っておいてもらいたい。
私の場合、そんな気持ちで向かった新任地が忘れがたい地となった。心から決して離れることがない地となった。
また、もしあなたが非常に優秀で、同期に若干遅れを取った結果となった場合、そんなことが長いサラリーマン生活の上で、ビハインドになることはない。
むしろ、会社は、「試し」で、あなたの同僚を先行してあるポストに付けたのかもしれない。
会社が思う本命の人は、人事異動では、よく二番手、三番手に登場することが多い。こういう人には、会社もじっくり考えてポストを与えていく。
実際、これは企業ではよくあることなので、ぜひ、知っておいてもらいたい。

 

さて、人事異動には悲喜こもごもだが、その中で、「悔しい」と思う気持ちはどこから生じるのだろうか?
それは、多分、「自分の今までの努力が正しく評価されなかった、それなのに、あの人は……評価された……」ということではないだろうか。
そんなとき、非常につらい作業だが、新任地に赴いたら、一度、あなたの前任地での目標シートというものをじっくり見てもらいたいと思っている。
我々ビジネスマンは、「目標」というと、直観的に数値的なものをイメージしてしまう。しかし、多くの企業は、目標を業績面と行動面とを分けているのである。
その行動面での評価はどうであったかを、よく考えてもらいたいのである。
それは、抽象的だが、組織運営、組織参画、積極性、協調性、部下指導、傾聴、革新性、情報リテラシー……などが書かれてあるはずである。
日本の企業の場合、確かに日常的には、営業成績などの数値が問われるが、こと人事評価、あるいは人事異動に関しては、行動評価面が重視される傾向がある。
ここのところを、もう一度、あなた自身で振り返ってもらいたいと考えている。

 

そして、「このことだったのか……」と思うところがあったら、転勤と同時に、ちょっと自分自身で変化をつけてもらいたいのである。
そうすると、転勤自体は非常に意味あるものとなる。
それは、もし、あなたが、今の職場に勤務を続けていたとしたならば、この行動評価で貼られたレッテルはどうしてもはがれにくいからである。
そういう意味では、転勤は、転機になるということなのである。
前の職場では評価を得られなかったが、新しい職場では評価を得られたという人などは、山の数ほどいるのである。
だから転勤は、決して捨てたものではないのである。意味のあるものなのである。
ここからあなたの転機が始まるのである。ここからあなたの反撃が始まるのである。
だから、前を向いて、新任地で頑張ってもらいたいと思うのである。

 

さて、もし行動評価がピンとこない、あるいは腑に落ちないという人がいたら、それを「仕事の進め方」に置き換えてもらいたい。
つまり、あなたの「仕事の進め方」が評価対象であったということになる。
そして、ビジネスマンである限り、自分の「仕事の進め方」を振り返り、改善していくことは必要なのである。

 

考えてみれば、ちょうど昨年の今頃、悔しさを胸に新任地に赴く人向けに「保存版 悔しさをバネに」というブログを書いた。
また、70項目に及び「ビジネスマンの守る技術」は、まさにビジネスマンの「仕事の進め方」を書いたつもりである。
そして、『サラリーマンの本質』も、ビジネス社会で苦戦している人の「仕事の進め方」の対処法を書いたつもりである。
ぜひ、参考にして、新任地で頑張ってもらいたい。
応援している!

 

 

 

 

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