一流の人を立方体で考えると、秘密が見えてくる!

一流の人を立方体で考えると、秘密が見えてくる!

 

最近、「一流」というタイトルが付いた本は多い。読者はこれらの本を読むと「なるほど」と思う。
一流の人は「振る舞い」と「気づかい」が違う。笑顔、挨拶もすばらしく、服装に気をつかっている人たちと言えるかもしれない。
だが、「なるほど」と思うものの、本当にイメージできるだろうか?
一流の人を服装、笑顔、挨拶、振る舞い、気づかいなどを点で追っている限りわからない。
一流の人の姿を床から立ち上げ、立方体にしてみると、その秘密は見えてくる。

 

一流の人の姿を床から立ち上げてみると、立方体の中にきれいに収まっている。
このブログで紹介した、たかぎこういち氏の『一流に見える服装術』に書かれていたことが、思わず浮かぶ。
たかぎ氏は、[ポッチャリ体型]は「オーバル型」、[やせ型]は「I字型」、[ガッチリ型]は「ボックス型」、[背が低い体型]は「V字型」にまとめると言っていた。
たしかに、一流の人はそれぞれの体型の立方体にきれい収まっており、はみ出ていないのだ。
ここがポイントの一つだと思う。
(『一流に見える服飾術』の記事は、http://goo.gl/3UptYc 参照)

 

次に一流の人の動作を見てみる。
一流の人は、なにかを行うときも、自分の立方体からはみ出ていない。
その姿は、立方体そのままが動いている感じなのだ。だから、余裕といったものを人に感じさせる。
ところが、一般の人はなにかをやるたびに立方体から自分がはみ出ている。それゆえ、バタバタ感がつきまとう。

 

このことは、マナーにもなって現れる。
私は、サラリーマン時代、部長があることでぼやいているのを聞いた。
部長は、部下の課長と一緒に出張に行ったが、連れの課長は新幹線に乗っている間中、席から足や手がはみ出ていたというのだ。部長はたいへん窮屈な思いをしたという。「もうあの課長とは一緒に出張に行きたくない」と言っていた。
その課長の足や手は、自分の立方体からはみ出ていたことは明らかである。
そんなことから、その課長は部長にすっかり嫌われてしまった。
これと同じような現象を、スマホを横にしゲームに夢中になっている人はやっている。
その人たちの両腕は自分の立方体からはみ出て、隣の人に触れている。隣の人は迷惑しているはずだ。

 

立方体からはみ出るのは体ばかりではない。声もある。
先日、ある会社のロビーでエレベーターを待っていたところ、エレベーターの横にある女性用トイレから社員が話し合う声が漏れてきて、ちょっと不快感を味わった。
これも、声がその人たちの体から離れて出ていってしまったからだ。
工事現場ならいざしらず、声も自分の立方体から出ていってはいけないのだ。
そのためには、相手と自分の立方体をくずさない距離で話すことだ。

 

この自分の立方体からはみ出ないことは、マナーやビジネスマナーに通じるところ大だが、私は出世にも通じるところが大きいと考えている。
出世するためには、いろいろな要素が存在するが、自分の立方体からはみ出ないという動作を続けていけば、「振る舞い」も「気づかい」もまったく違ったものになってくる。そんな人は、出世する人に違いないのだ。
自分を積み木のように、ビルの建物のように、空間の中で立ち上げてみて、日々の動作を追ってみたらどうだろうか。

 

綾小路亜也

 

 

 

 

 

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ビジネスマンが見た出世のカラクリ 出世はタイミングで決まる!

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ビジネスマナーに新風吹くか?

ビジネスマナーに新風吹くか?

 

ビジネスマナーと実際のビジネス感覚は一致していない。
実際のビジネスでは、重要なものと、どうでもいいものをたえず峻別しているのに、ビジネスマナーではすべてが重要となっているからだ。
だが、最近発売となった『本当に必要とされる最強マナー』には、こんなことが書かれている。

 

・挨拶の基本

気持ちは二の次。まずは形を整えるべし
たとえ心がこもっていなくても、挨拶は言葉に出して相手に伝えてナンボである。

・立ち姿とお辞儀

初々しさがあれば、形が乱れていても大丈夫

・立ち居振る舞い・入退室

きっちりやり過ぎると余裕がない印象を与える

・同僚・後輩との付き合い方

「仲がいい」はあくまでも幻想

・話の聞き方

どうでもいい話ほど大げさに感心しながら聞く

・仕事を依頼する

できそうにない相手には無理に依頼しない

・異動や離職する人へ

どんな人でも、とりあえず残念がっておく

・訃報を受けた

別に悲しくはないという本音は顔に出さない

 

どうだろう? 「本音」が書かれているような気がするが、よく考えると「ツボ」が書かれているのだ。
ビジネスマナーは「気づかい」「気配り」が大事と言われている。すなわち、心が形として現れることが重要だということになる。
そんな観点からすれば、「ん?」と思われるところもあるかもしれないが、いままでのビジネスマナーは「要は」がなかったこともたしかであり、毎日、業務で「要は」を追いかけているビジネスマンやビジネスウーマンの感覚と乖離を生んでしまっていることも、またたしかなのである。

 

それゆえ、この本では、まず、いままでのビジネスマナーの必要度を判定し、最強マナーを示し、結論(「要は」)で締めくくっている。
こんな本は、いつかは出ると思っていたが、はたして、ビジネスマナーに新風が吹くだろうか?

 

 

この本で、非常に参考になる記述もあったので、紹介しておきたい。

・エレベーターの基本

ボタンに黙って手を伸ばさず、ひと言断る。

・異動や離職する人へ

「あたたかく送り出すことをしてこなかった人は、自分自身も寂しい送られ方しかない」

・おごる・おごられる

「おごるつもりのときは早めに宣言しよう。また、言った本人が安い料理ばかり注文していたら、ほかの人は注文しづらくなる」

・カラオケに行く

「誰も知らない難しい歌を見事に歌い上げた瞬間、あなたは大人失格の烙印を押される」

 

 

ビジネスマナーは相手のことを思う気持ちの問題だから、それ以外の目的を強く持つのは本来の姿でないかもしれない。
しかし、ビジネスは目的の世界なのだ。
だから、ビジネスマナーを有効に活用することは、大いに「あり」だ。
巷に溢れているビジネスマナーの本もこのことを意識しているが、アピールすること、目立つことが目的化してしまっている。
アピールし目立つことで、できる人、すごい人になれば問題はないが、アピールし目立つことで、できる人、すごい人になれないことは、みんな知っている。
ここに、実際のビジネスとビジネスマナーに大きな乖離がある。

 

 

私は、できる人、すごい人、あるいは出世する人は、ビジネスマナーの解釈が違うと考えている。
解釈が違うから、人の心を惹きつけ、人と違った存在になる。
人と違った存在となるから、できる人、出世する人になるのである。
解釈の違いについては、『なぜ「できる社員」はビジネスマナーを守らないのか』に書いたので参考にしていただきたい。

綾小路亜也

 

 

本当に必要とされる最強マナー

 

 

 

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ビジネスマンが見た出世のカラクリ 出世はタイミングで決まる!

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勝った人は、強くなってから戦って、勝ったわけではない

勝った人は、強くなってから戦って、勝ったわけではない

 

最近発売された『会う人すべてがあなたのファンになる 一流の魅せ方』に、「勝った人は、強くなってから戦って、強かったから勝ったのではない」「弱いまま挑み続けて、最後の最後に勝った」という気になる言葉があったので、紹介しておきたい。

 

この言葉は、長らく議員秘書として、選挙を見守ってきた著者の感想である。
どんな大物議員とて最初はチャレンジャーだったことは間違いなく、「強くなったら、やろう(立候補)」という人ではなかったのだろう。

 

このことは、ビジネスマンやビジネスウーマンにもそっくり当てはまる。
「強くなったら、やろう」と考えるのと、「弱くても、チャレンジする」と考えるかでは、出世や昇進で大きな差が出る。
「強くなったら、やろう」と考える人は、満を持して、出世や昇進の瞬間を迎える人である。
自分の能力が高まっていくのを、会社や上司は見てくれていて、「卒業だ!」と言われる瞬間を待つ。

 

それは、行動要件の充足を基に昇進が決められている組織において、まさに正論と言える。
しかし、満を持したのに、自分の希望どおりにならないのが現実であり、そこが問題でもある。
気落ちした人は、さらに頑張り、また、その日を待つ。
それで報われればいいが、ここでも希望どおりにならないと、出世、昇進の時期を逃してしまう。
このことは、けっして能力の問題ではない。

 

この問題の核心は、出世や昇進を会社が決め、それを待っているところにある。
自分では果敢に出世や昇進に向かってチャレンジしていると考えていることが落とし穴なのだ。
だが、多くの人は、そのことに気がつかない。
たしかに、出世や昇進は会社が決める。ただ、自らも出世や昇進のタイミングを引き寄せなければならないという、自分が主語になっている動作が必要なのだ。ここに出世のカラクリがある。
私は、そんな出世のカラクリを、悔しい思いをしているビジネスマンやビジネスウーマン向けに『ビジネスマンが見た出世のカラクリ 出世はタイミングで決まる!』を書いた。

 

 

さて、紹介した本の「弱いまま挑み続ける」とは、どういう意味があるのだろうか?
反対の言葉である「強くなってから戦う」を考えてみると、紐解ける。
「強くなってから」は、どういう状態が強い状態なのかを語っているわけではない。
それに、強くても負ける場合だってある。
要するに、強かろうが、弱かろうが、チャレンジしない限り勝ちも負けもないのだ。
選挙に関して言えば、どんな大物議員でも確固たる強さなど確信できず必死に戦っているのだと思う。新人などは当選するかどうかなどはまったくわかららず死に物狂いで戦っているのだと思う。

 

そう考えると、ビジネスマンやビジネスウーマンは、日々の業務に全力を挙げて力をつけていくと同時に、いまの自分がチャレンジできるものには果敢に向かっていくことが重要と思える。
新しい業務が組織に加わったときは、いまの自分の力で名乗りをあげる、会社でプロジェクトが結成されたときも、いまの自分の力でかまわないから名乗りをあげる。異動の時期が来たときには、「もう一年いまの職場で」と安住の地に浸るのではなく、新しい職種へのチャレンジを試みる。
自分に力がついてからと思うより、いまの自分の力でチャレンジしていく。
そのことが、出世のタイミングを引き寄せていくと考える。

 

 

 

会う人すべてがあなたのファンになる 一流の魅せ方

目次

第1章 誰に、どう魅せたいのか

第2章 「体型と顔」は、こう魅せる

第3章 一流は毎日「同じ服」を着る

第4章 相手を瞬時に魅了する作法

第5章 人生は「選挙」である

 

 

 

◆新百合丘総合研究所の「現実の壁」にぶつかっている人への本

ビジネスマンが見た出世のカラクリ 出世はタイミングで決まる!

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2018年6月2日 | カテゴリー : 出世術 | 投稿者 : ayanokouji

最近の出世術の傾向

最近の出世術の傾向

 

最近の出世術は、アピール、目立つではなく、「振る舞い」に重点が置かれている。
地位を得た人ー出世した人の「振る舞い」に焦点を当てている。
私が紹介した『「ぜひとも、あなたに」とお願いされる ハイクラスな人の気配りの習慣』はハイクラスの人の習慣を取り入れることを提案し、『一流に見える服装術 センスに関係なく「最適な服」が選べるスーツスタイルの教科書』は、服装への無関心が仕事の成果の大きなハンディキャップになっていると指摘している。

 

今回紹介する『「一流の存在感」がある人の振る舞いのルール』には、「出世」「昇進」という言葉が何度も使われている。
一流な人になるため、つまり出世するには「振る舞い」が大事なことを示している。

 

だが、「一流」「振る舞い」という言葉にアレルギーを持つビジネスパーソンは多く、「そんなことより、中身だろ」と思っている。
しかし、「振る舞い」が出世に大きく影響してくるとなると、話は違ってくる。

 

 

いろいろ考える前に、『「一流の存在感」がある人の振る舞いのルール」の内容を、ちょっと覗いてみたい。

 

この本の冒頭に「鏡に映る表情は『いつもの自分』ではない」というショッキングなことが書かれている。
「一流は、「他人の目」で鏡に映る自分を見ている」を見ているというのだ。
グサリとくる言葉だ。

 

また、「多くの人は輪郭線を引いてから、その中を塗ったり書いたりしていく」という記述もある。
人のイメージを言っている。これも当たっている。

 

「いつまでも『新人のような名刺交換』をしない」とも言っている。
たしかに、地位を得た人はビジネスマナーの本に出てくるような名刺交換はしていない。

 

接待も、「VIP相手なら「19時以降」スタートはNG」とも言っている。
当たっている。

 

「店員への態度が原因で昇進を見送り」なんていった内容も出てくる。
実際にあった逸話のようだが、そんなことは実際にある。

 

 

この本は「エグゼクティブ・プレゼンス」を著した本だ。
「エグゼクティブ・プレゼンス」は、「社会的な地位や職位の高い人、プロフェッショナルに求められる品格を感じさせる雰囲気」であり、わかりやすく言えば、「存在感」や「オーラ」だ。
「それが感じられないことが昇進や契約を妨げる理由にもなり、エグゼクティブ・プレゼンスの差は、成功できる人とできない人の差になる」と著者は述べている。
注意すべきは、それは後天的なものだということである。

 

 

出世は偶然の産物ではない。
この意識がないと、異動のたびに「なぜなんだ!」を繰り返してしまう。
異動のたびに悔しい思いをしているビジネスパーソン向けに、私は『ビジネスマンが見た出世のカラクリ 出世はタイミングで決まる!』を書き、出世は、自分でタイミングを「合わせる」「引き寄せる」「早める」「逃さない」という4つの動作が必要なことを述べた。
出世のタイミングを「引き寄せる」「早める」の章では、その人の存在を知らせる要素が必要なことも述べた。

 

そう、出世には、その人を存在を知らせるもの、その人を想起させるものが必要なのだ。
これを、最近の本では、一流の人の特徴で示している。
正直、地位が人を作るという面があることは否めない。地位を得たから、気持ちの余裕が生まれということもある。
つまり、鶏が先か、卵が先かという話だ。
だが、出世をした人が一定の特徴を持っているとしたならば、やはり見逃せない事実である。

 

そんなこともあり、出世した人、地位を得た人はだいたい解明されている。
しかし、これから出世する人となると、なかなか解明できていないと思うのだ。
私の記事や本は、「これから出世する人」をテーマにしている。
私はそのヒントを、ビジネスマナーの解釈の差に求めている。だから、ビジネスマナーの記事を書いているが、なかなか難しいテーマだ。
ただ、出世には、ついつい忘れがちになる動かざる2つの法則があることはたしかだ。
一つは、後天的なものだということだ。自分で、出世する要素を身に付けるということである。
もう一つは、棚からぼた餅ということはなく、自分でハンドリングしなければならないということだ。
主語を自分にし、目的を持たなければ手に入れることができないということである。

綾小路亜也

 

 

 

「一流の存在感」がある人の振る舞いのルール

 

 

 

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2018年5月26日 | カテゴリー : 出世術 | 投稿者 : ayanokouji

「ケチは得をしたと思う分だけ損をしている」

「ケチは得をしたと思う分だけ損をしている」

 

「ケチは得をしたと思う分だけ損をしている」-『なぜか好かれる人の「ちょうど良い礼儀」』の著者である山崎武也氏の言葉だ。

 

山崎氏は、「人に感謝の気持ちを表現しようとするときにケチは禁物だ。ケチをしたために出費が少なくなって『得』をしたと思っているかもしれないが、それは間違っている。使った金が少なくなった分だけ、相手を軽視しているという姿勢が露(あらわ)になっている。自分自身の格は下がり評判を落とすので、結局は『損』をしている」と、同著の中の「接待や贈り物は『相手の格に』にふさわしく」で述べている。

 

この本は、礼儀とは心であり、礼儀を失するということはどういう場合なのかを具体例を挙げ説明している。
たいへん厳しい口調で書かれてあり、おすすめの一冊だ。

 

 

たしかに、ケチは接待や贈り物の際に、出てしまう。
そんなケチは、相手にかならず伝わってしまう。それでは、なんのための接待なのか、贈り物なのか、わからなくなってしまう。

 

私も、ビジネスマン時代、上司から、ゴルフ接待の際に「高い金を出した上に、そんな高い手土産を用意することはない」と言われたことがある。
上司は高い手土産というけれど、上司が描く価格帯から、わずか1000円か2000円の差である。ここでケチったら、ゴルフで高い金を出した意味がないのである。
接待でお金を使ったならば、手土産も接待の内容に見合っていなければならない。これが私の考えであり、上司の苦言を無視した。
しかし、ビジネス社会では、私のかつての上司と同じような経費感覚を持っている人は多い。
そんなことから、私は、拙著『なぜ「できる社員」はビジネスマナーを守らないのか』の中で、「『できる社員』は手土産をケチらない」という見出しを立てた。もちろん、私ができる社員という意味ではなく、できる社員はそうしているという意味である。

 

 

とは言っても、接待の際の手土産の価格は難しい。
山崎氏は、「相手の格にふさわしく」と述べているが、接待に関しては、「店の格にふさわしく」の方がわかりやすい。
偉い人と会食をするときにも、「今日は肩が凝らないところで」と、居酒屋に毛が生えたような所でやる場合もある。
そんなとき、立派な手土産を渡すのは、場に合わない。
2000円くらいの和菓子あたりが無難だ。ただ、上野の「うさぎや」の和菓子のように、親しみやすいが、ちょっと知れている店のものだとなおいい。こんなところで、けっこうセンスが出る。
そんな品は、『「こちら秘書室」公認接待の手土産』を見ても、けっして思い浮かぶものではない。場数が必要であり、「自分が実際に食べておいしかった」を基本にしたらいい。

 

手土産の世界は、けっこう奥深く、接待を受けた場合、お返しの手土産をどう選ぶかという問題もある。
こんなときも、接待いただいた「店の格」を基準に選べば間違いはない。接待の内容を彷彿させるからだ。
知らない店だった場合は、ネットでどんな店なかのか調べれば、店の雰囲気や格がわかると思う。

 

 

山崎氏は、「倹約」は無駄、すなわち役に立たない余計なことにお金を使わないこと、「ケチ」は出費をすべきところで目先の損得にとらわれて金をだそうとしないこと、と述べている。
「倹約」と「ケチ」は混同しがちだが、峻別を図りたいものである。

 

綾小路亜也

 

 

なぜか好かれる人の「ちょうど良い礼儀」

 

 

 

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野村証券のビジネスマナー:トイレは入り口から遠い方を使う

野村證券のビジネスマナー:トイレは入り口から遠い方を使う

 

ビジネスマナーはさりげなく、あとで、その気づかいをジーンと感じさせる方がいい。
だが、さりげないビジネスマナーを探すことは、けっこう難しい。
ビジネスマナーの本などを見ると、そこには、さりげなさではなく、目立つ、突飛な提案が書かれていることが多く、実際のビジネスの場や雰囲気とはおよそかけ離れている。きっと机上で考えたのではないのかと思う。

 

この「さりげない」「あとで気づかいを感じさせる」ビジネスマナーを考えるとき、格好の材料となる記事がある。
野村ホールディングスグループCEOであり、野村證券取締役会長でもある永井浩二氏が書いた記事だ。
2017年5月1日発行のプレジデント「できる大人の満点マナー」に掲載されていた。

 

野村證券を含む野村ホールディングの社員は「お手洗いで、手前を人に譲る」と書かれてあり、その理由を「入り口から近いところは忙しい人のためのもの。急いでいないなら、自分は奥を使ったほうが相手に失礼がなく、かつ合理的」と説明している。
男性トイレの場合のことを述べているが、「さすが、天下の野村證券」「それゆえ、野村證券」とうなりたくなってくる。

 

 

男性トイレの場合、使用する人は間違いなく手前を使いたがる。
ささっと済ませ、ささっと出ていきたいからだ。急いでいる人にとっては、なおさらだ。
あまり人の目につきたくないということもあると思う。
だから、手前を使うということは、自然の動作なのだ。
そんな誰もが使いたいと思う手前を、人のために残しておくということは、ひと手間、ひと気づかいをかけたことになる。
これがビジネスマナーではないかと思う。

 

永井氏は、急いでいる人のためと説明されているが、それ以外の感覚も野村ホールディングの社員はきっと持っているはずだ。
来客者がトイレに入って、手前が詰まっていると、奥に回らなければならない。人の会社のトイレで奥に回ると「『あれ、この人どこの人?』と思われはしないか」と要らぬ気もつかったりする。
つまり、来客者にとって奥に回るということは、ひと手間、ひと気づかいをしたことになる。
また、手前が詰まっていると、トイレに入った瞬間、視覚的に威圧感も覚える。
こんなことすべてを、野村ホールディングの社員は考えていると思うのだ。

 

こんな気づかい、心づかいというものは、すぐには結果に出ない。
しかし、来客者はトイレを利用しているうちに、「なぜ、私は毎回、手前のトイレを使用することができるんだ?」と気づく瞬間がやって来る。
そこには理由が存在するのだ! その理由に、はたと気づいたお客は、この会社からけっして離れることはないだろう。
これが、ビジネスなのだと思う。

 

 

私たちがビジネスマナーの本に書かれている提案に違和感を持つのは、「そんなこと、やって大丈夫なの?」という不安が心にあるからだ。
その不安の原因をたどっていくと、名刺交換の場での過度な自己紹介のように、自分のために、ひと手間かけてしまっていることがある。
そうではないのだろう。
自分のためにひと手間かけるのではなく、人のためにひと手間かけることが、ビジネスマナーなのだ。

 

綾小路亜也

 

 

 

 

「お手洗い」は、入り口から遠いほうを使いなさい の記事

 

 

 

 

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入社1年目で決まる「書類に追われる人」✕「書類を管理する人」

入社1年目で決まる「書類に追われる人」✕「書類を管理する人」

 

新入社員で、五月病にかかる人が出てくる季節だ。
環境が大きく変わったためだが、自分の頭で、学生時代と社会人とで何が大きく変わったか考えると、解決策を見出せるかも知れない。

 

あなたが入社して最初に研修を受けたものは、社会人としての身構え方、会社の業務内容とルール、ビジネスマナーだったと思う。
張り切って入社したこともあり、これらは、すんなりと自分の体に溶け込んだのではないだろうか。
これらの研修が終わると配属先での業務が始まる。ここで、職場の人間関係と対外的な業務という新たな要素が加わりちょっと不安になったが、上司や先輩たちの指導もあり、頑張っていこうと思ったはずだ。
そうすると、何が問題なのだろうか?

 

会社も教えてくれないし、自分でも気づかないでいる「学生時代と大きく変わったこと」が、もう一つある。
書類整理だ。
学生時代は、そもそも書類整理という概念がなかった。単位を修得するときは、教科書とノート、加えてコピー類があれば足りた。
つまり、学生時代は、単位を取得するときに必要な資料は一定であり、増えることがなかったということだ。
ところが、社会人になってからは、どうだっただろうか?
日ごとに研修資料は増えた。職場に配属されたら、業務に関する資料や得意先資料をばんばん渡された。
日常業務が始まると、処理しなければならない書類が生まれた。処理しなければならない書類は、勝手がわからないからどんどん増えていった。
社会人になった途端、書類は増え続けたのである。
この点が、学生時代と大きく変わっている。

 

増え続ける書類を前に憂鬱になってくる。五月病の原因を分析すると、こんな要素はなかっただろうか?
書類は、目に入っただけで疲れてしまうものだ。整理できていない書類を目にすると、なおさら憂鬱になってしまう。
しかし、この現象は、新入社員に限らず、ビジネスマン・ビジネスウーマン特有の現象なのだ。
だが、書類の整理方法については、会社も教えてくれないし、先輩も教えてくれない。

 

 

それでは、どうしたらいいのだろうか?
ポイントは、目にしないようにするということだ。
そのためには、書類は綴じ込むという動作が必要である。
もちろん、お客さまから預かった大事な書類は、「穴あけパンチ」で穴を空けることはできないが、圧倒的に量が多い研修資料や会議資料、社内書類、控えなどは綴じ込んでおける書類である。

 

書類を綴じ込むには、フラットファイルを使えばいい。
フラットファイルは、あなたはかならず目にしている。「穴あきパンチ」で穴を空けた書類を綴じ込んでおくA4版の紙のファイルである。(コーティングされているものもある) 値段もきわめて安い。
(フラットファイルについては、「ビジネスパーソンの書類整理の決め手」http://shinyuri-souken.com/?p=19246 参照)

 

フラットファイルに書類を綴じ込むと、あなたの目に入る書類は俄然少なくなる。
これだけで、あなたの気持ちは楽になる。
処理しなければならない書類にも専念できる。

 

書類を綴じ込んでおくことには、もう一つ大きなメリットがある。
このことは、入社したばかりのあなたには、まだ実感が湧かないと思うが、やがて、ビジネス人生まで左右することになる。
書類を綴じ込むと、増え続ける書類には、ぜったいに捨てるという動作が必要なことが見えてくる。
あなたが書類を綴じ込むという動作を知ったならば、綴じ込むとき、かならず前に綴じ込んだ用済みとなった書類のことが頭に浮かぶ。
用済みになった書類がフラットファイルに綴じ込まれていることが気持ち悪く思えるからだ。だから、自然に新しい書類を綴じ込むとき、用済みとなった書類を捨てるようになる。
この動作が、ビジネス人生を大きく左右する。

 

 

ビジネス人生は、増え続ける書類との格闘とも言える。
そして、増え続ける書類への対処次第で、ビジネスマン・ビジネスウーマンの人生は大きく変わっていく。
偉そうなことを言う私も、書類や資料を綴じ込まなかったばかりに、残業や休日出勤を繰り返してきた一人である。
整理できていない書類があることに心がざわつき、休日出勤して、書類箱や机の中の書類を整理した。
ただ、書類を綴じ込むことを知らなかったから、書類を出したり、引っ込めたりの繰り返しだった。そんなことに費やした日々と時間、労力はあまりにも惜しい。

 

 

こんなビジネス人生をも左右する書類整理だが、一般のビジネス書には書かれていない。まったく不思議としか言いようがない。社会人なら、自分の頭で考えろということなのだろうか。
その結果、入社1年目の時点で、「書類に追われる人」と「書類を管理する人」が決まってしまう。
あなたには、もちろん「書類を管理する人」になってもらいたい。ここで強烈なアドバンテージを持ってもらいたい。

 

 

私の記事や本は、私の失敗体験から見えてきた成功への道を、読者のみなさんに紹介している。
書類整理は、ビジネス人生を左右しかねないことから、しつこいくらいに記事を書いている。
また、ビジネスでの悩みは対人関係によるところが多いが、実は自分で作り上げてしまった環境によって生じることも多い。そんな思いもあって、営業女子向けに書いた拙著『企業で働く 営業女子が輝く35のヒント』の中で、「『輝く営業女子』の書類整理術は、入れたら捨てる」という見出しを立てている。「入れたら捨てる」はフラットファイルに綴じ込んだら、用済みとなった書類を同時に捨てるという意味である。
参考にしていただきたい。

 

綾小路亜也

(参考記事)

ビジネスマンの書類整理術は、入れたら捨てる  http://shinyuri-souken.com/?p=11028

ビジネスパーソンの書類整理の決め手      http://shinyuri-souken.com/?p=19246

 

 

 

 

 

 

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印象アップに踏み切れない人が、ある日突然注目を浴びるハンコの押し方

 

 

 

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クイズ:一万円札の印には、なんて書かれているか?

クイズ:一万円札の印には、なんて書かれているか?

 

いますぐ楽しめるクイズがある。
一万円札に押されている印に書かれているか文字の当てっこだ。
一万円札がなければ、五千円札でも千円札でもかまわない。押されいる印は同じだからだ。

 

さあ、なんて書かれているだろうか?
「おいおいマジかよ。全然わからないぞ」ということにならないだろうか?
全然わからないということならば、お札をひっくり返して、裏に押されている印を見てもらいたい。
今度は、ちょっぴり、わかるのではないだろうか。
(答は末尾記載)

 

私も大きなことを言えないが、これが知識というものである。
毎日、財布から出し入れしている一万円札や五千円札、千円札の印になんて書かれているのかわからないのである。
たちが悪いことに、この字は漢字のルーツになっている字なのだ。
それなのに、私たちは「ちょっと大学で国文学を専攻しまして……」などと平気で人に話している。

 

 

しかし、世の中はうまくできたもので、この「読めない」ということが、強力な武器になることがある。
今度は、「読めない」ことが、なぜ強力な武器になるかを考えてもらいたい。
あなたが、このような読めない字のハンコを持った場合のことを考えてもらいたい。

 

どうだろう?
ここでも「わからない」と言われたら、お手上げとなるが、
こんな読めない字のハンコを持っているのは、あなたくらいしかいないから、人から「これは、おまえが押したハンコだろ!」と言われても、あなたは「違いますよ。私のハンコはこんな字ですから」とハンコを見せれば、相手はグーの音も出ない。
これが、ありふれたハンコだった場合は、あなたは「自分のとは違うように見えるんですが……」と言わざるを得ないし、証明しなければならない事態に陥るかもしれない。
つまり、「読めない」ハンコを持っているということは、成りすましにあう危険性がググっと減るということなのである。
世の中、悪いヤツが多く、成りすまし事件は多く起きている。

 

もっと悪いヤツもいる。
ハンコの跡(これを印影という)から、ハンコを偽造する輩もいる。
彼らの手にかかったら、ありふれたハンコの複製などはいとも簡単で、偽造したハンコで、勝手に不動産を売買したり、銀行から多額の金銭を引き出したりすることが、現実に多く起きている。

 

「読めない」ハンコというのは、情報セキュリティ時代に、けっこう武器になるのである。
そう考えると、「読めない」ハンコをどこで使ったらいいかは、自ずと見えてくる。
それは、銀行印、実印ということではないだろうか。

 

 

ところが、一般の人は、銀行印、実印を、このような「読めないハンコ」で作らない。私もそうだった。
それは、なぜか?
ハンコの話は暗く、楽しくなく、わかりづらいからである。
「しっかりしたハンコのセットを持っておく必要があるな」と思って、ハンコの販売サイトをのぞくと、のぞいただけで目はチカチカし、頭が痛くなり、お腹はいっぱいになってしまう。
それに、実印にはこの書体、この大きさで、この印材で、銀行印にはこれこれで……といっぺんに言われても、何が何だかわからなくなり、「もう、いいや」となり、いまあるハンコで間に合わせる。

 

きっと、ものごとの段取りというものは、こうではないのだろう。
最初に簡潔な説明があり、次に「なぜ」と「理由」があってしかるべきなのだろう。
のっけから、銀行印はこれ、実印はこれ、ではないのだと思う。私が述べてきたような腹落ちが必要なのだろう。
腹落ち度という観点で、あなたに最後のクイズを出したい。「読めない」ハンコの意味を考えたあなたは、きっと答えを出せるはずである。
いままで「読めない」ハンコの威力を説明してきたが、逆に、読めなければならないハンコは何か? というクイズだ。

 

どうだろう?
正解は認印である。家で町内会の回覧板や宅配の受け取りなどに使い、会社では、報告文書や申請に使う認印である。
こういう場合は、印を押したということが一目でわかることが必要だからだ。誰が押したということがわかれば、その人に確認することもできるし、照会することもできる。
会社で「読めない」ハンコを押しても、「誰のハンコだ?」と言われたら、押した意味がまったくないことになる。

 

ハンコの世界は、入りづらく、楽しくないから、一般の人は(マニアの人もいるが)、ついつい関心が薄くなる。
世の中はこれまた不思議で、人が関心を寄せあう世界では、なかなか差がつかないものである。
だが、人が関心を寄せないところで、差がつくことが多いのである。

 

 

答 表には「総裁之印」、裏には「発券局長」と書かれている。
この書体は篆書体(てんしょたい)と言い、漢字として最古の書体である。象形文字の色を強く残している。

 

 

印象アップに踏み切れない人が、ある日突然注目を浴びるハンコの押し方 より抜粋

 

 

この印には、なんて書かれているか?

 

 

 

印象アップに踏み切れない人が、ある日突然注目を浴びるハンコの押し方
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新社会人のあいづちは、江戸しぐさにある「年代しぐさ」の要領で

新社会人のあいづちは、江戸しぐさにある「年代しぐさ」の要領で

 

新社会人が最も意識するビジネスマナーは名刺交換とあいづちだと思う。
ビジネスマナーの本が名刺交換とあいづちを重視していることもあるが、二つは、初めて社外の人と接触するときに必要な動作であることとも関係がある。つまり、社会人となったことを自覚する動作だからだ。

 

新社会人は、社会人になった証拠とばかりにあいづちを打ちまくるが、あいづちはなかなか難しい動作だ。
ビジネスマナーの本に記載されているようなあいづちを打つと、相手はきっと違和感を持つ。
あいづちは、簡単に言えば、相手の話に合わせることだが、得意先などの相手と新社会人とでは、年代、経験(人生・ビジネス)の差が歴然と存在する。
年代、経験も違う相手に、あいづちの常套句である「そうですね」「なるほど」などを打ちまくると、相手は「なにもわかっていないくせに……」と心の内で思い、あいづちを連発する新社会人を、調子合わせする軽い人物と考えかねない。
私は、そんなことを心配して、拙著『なぜ「できる社員」はビジネスマナーを守らないのか』の中で、「『できる社員』は相づちをほどほどに打つ」という見出しを立てた。

 

新社会人のあいづちは、どうすればいいのだろうか?
新社会人のあいづちを考えるとき、ヒントになるものがある。江戸しぐさである。
江戸しぐさは1980年代以降に作られたものとする説が有力だが、「そんなしぐさがあったら、いいな」と思えるしぐさだ。
その江戸しぐさの中に、「年代しぐさ」というものがある。
越川禮子氏が書いた『身につけよう!江戸しぐさ (ロング新書)』の中で、「年代しぐさ」は次のように書かれている。
「江戸の人たちは、歩き方ひとつでも、年代に応じた振る舞いをしました。十五、六歳の人は駆けるように歩き、二十代の人は早歩きで歩き、三十代になったら左右を見ながら注意深く歩く。四十を過ぎた人が歩くと、腰を痛めるといわれました」
(越川氏は、現代の人は当時の人に比べ、精神的にも肉体的にも二十歳は若くなっていると但し書きで述べている)

 

越川氏が、15、20、30、40という年齢を示したのは訳がある。
15歳は学問を志す「志学」、20歳は大人となる「弱冠」、30歳はひとり立ちする「而立」、40歳は心迷わない「不惑」にあたるからである。
ちなみに50歳は自分が何をすべきかを知る「知名」、60歳は何を聞いても受けいれる「耳順」である。孔子の言葉である。
つまり、越川氏は年代相当のしぐさがあることを言いたかったのだと思うが、私は、相づちにも、年代相当のあいづちがあると考えている。
その観点で考えれば、年も若く、経験がない新社会人のあいづちは、むやみに頷き、言葉をはさむことではない。相手の話を「聞く」ことにものすごくウエイトをかけることだ。
それを言葉で表現するならば、相手の目をしっかり見て、相手の話に神経を集中し、ときどき、静かに頷くことである。
その姿は、きっと新社会人としてのフレッシュさを感じさせる。相手が好感を抱くことは間違いない。

 

新社会人のみなさんに、もう一つ考えてもらいたいことがある。
あいづちは、そもそも、なんのためにあるかということである。
あいづちは、相手の話に関心を持ち、しっかり聞いていますよという証拠とも言える動作である。
その論法で行けば、相手が、しっかり聞いていますよということがわかれば、頷くことも、言葉をはさむこともいらないことになる。
つまり、始めから「あいづち在りき」ではないということである。
最初から「あいづち在りき」と考えると、あいづちを打つテクニックばかり考えることになる。そんなテクニックを考えたあいづちが、人の心を打つはずはない。相手はそんなあいづちに不快感を覚えることもある。
最初からあいづち在りきと考えないことが、本当のあいづちを知ることにつながる。

 

綾小路亜也

 

雑誌に掲載された私のなぜ「できる社員」はビジネスマナーを守らないのかの記事
相槌は゛ほどほど”に打つ!

 

 

身につけよう!江戸しぐさ (ロング新書)

 

 

 

 

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前田裕二の『人生の勝算』の中に、出世のヒントが隠れている

前田裕二の『人生の勝算』の中に、出世のヒントが隠されている

 

ライブストリーミングサービス「SHOWROOM」を立ち上げた前田裕二の『人生の勝算』を読んだ人は多いと思う。
西野亮廣の『革命のファンファーレ 現代のお金と広告』の中でも、さかんにこの本が推薦されていた。
前田裕二と西野亮廣ー共に、参加することや体験自体に価値を置くいまの時代を、いち早くつかんだ人である。

 

この『人生の勝算』の中で、しばし目が留まった箇所があった。
その記述をそのまま紹介する。
「よくビジネス書では、人に好かれる能力を磨きなさいと説かれていますが、僕は逆だと思っています。人を好きになる能力の方が、よっぽど大事だと思います。
人を好きになることは、コントローラブル。自分次第で、どうにもでもなります。でも人に好かれるのは、自分の意思ではどうにもなりません。コントローラブルなことに手間をかけるのは、再現性の観点でも、ビジネスにおいて当然でしょう」

 

これは、前田裕二がUBS証券に入社し、超えられそうになかった先輩宇田川さんを見て、学んだことである。
この学びは、自分の運命と真剣勝負で向き合う前田裕二の言葉に変換されている。
実は、この言葉は、「人生というドラマの中で、コントロール不能な外部要因も、後天的な努力によって必ず乗り越えられる」とする『人生の勝算』のエッセンスが詰まった言葉である。

 

 

私たちは、前田裕二の言葉とは違う方向に努力している。
彼の言葉を借りれば、ビジネス書どおりに「人に好かれる能力を磨く」、あるいは「人に評価されるよう資質を養う」ことに努力している。
その結果、急に現実的な世界に移るが、異動の発表の度に「なぜ?」を繰り返し、がっくりと肩を落とす。

 

たしかに、人に好かれる能力を磨き、人に評価される資質を養えば、出世の道は近づくが、「好かれる」「評価される」という言葉に示されるように、主体は相手であり、また、どのように好かれたのか、どのように評価されたのかも、さっぱりわからない。
つまり、「好かれる」「評価される」一辺倒で行っても、コトロール不能領域なのだ。
だから、「なぜ?」を繰り返してしまう。
だが、昇進や出世においては、こと、人に「好かれる」は年々、ウエイトが高くなってきている。
それでは、どうすればいいのか? ―前田裕二のように、自分が人を好きになってしまうは、有力な手段である。

 

 

いまの時代、出世は能力だけでは決まらない。
人に好かれているという大前提が必要だ。それも、自分の直属の上司だけからではなく、自分が所属している組織の幅広い人から、また、他の部門の人から好かれていることが必要である。
会社は、昇進、昇格させようと思うときに、かならず、いろいろな人からヒアリングするからだ。
そのとき、あなたが嫌っている人は、同じように、あなたを嫌い、あなたに反対票を投じてしまう。
これが、いまの時代の出世のカラクリの一つになっている。

 

それでは、「無理にでも、人を好きになり、人を評価するのか」と考える人もいると思うが、まず、その人が言っていることをよく聞き、理解に努め、その人の立場や環境を考えることから始めたらどうだろうか。
どんな場合も、相手のプライドを傷つけないということがポイントだ。
前田裕二ではないが、拙著『ビジネスマンが見た出世のカラクリ 出世はタイミングで決まる!』で、「人との巡り合わせを活かす」「相手のプライドを尊重し、評判を作り上げる」を書いているので、興味のある方は参考にしてください。
この本では、出世は、タイミングを「合わせる」「引き寄せる」「早める」「逃さない」と自分が主語になっていることに着目していただきたい。

 

 

人生の勝算 (NewsPicks Book)

 

 

 

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