上司は飲んだときの話をよく覚えている

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あなたは、耳を疑った。
それは、上司と打ち合わせをしているとき、上司が、「おまえ、この間、こう言ったじゃないか」と言ったからである。
「この間」とは、上司と二人で飲みに行った時のことを指している。
そのとき、あなたは酔った勢いで、口が軽くなった。普段心の中にしまっていることも口に出した。
そして、あなたは、「酒の席のことだし、上司も随分と酒を飲んでいた。どうせそんな話覚えているわけないだろ」と思っていたのである。
ところが、上司は、あなたが言ったことを覚えているというよりは、脳裏に刻んでいたのである。

 

これも、サラリーマン社会ではよくある話だ。
確かに酒の席では口が軽くなる。たとえ、途中まで言葉を選びながら用心していたとしても、最終的には、心に思っていることを言ってしまうことが多い。
逆に言うと、だから上司は、部下の本音を聞きたいとき、あるいは情報を取りたいときに、酒に誘うのだ。
もちろん、それにより、上司と部下との距離が縮まる場合もある。わだかまりが消えるとこもある。意外な一面を見ることもある。
これは酒の効能である。
しかし、あなたと周りの人が繰り広げている飲み会の光景を考えてもらいたい。
たいがいが、会社のこと、職場のこと、そして上司のこと、先輩のこと、同僚のこと、部下のことを話題にしているはずだ。
「今、会社がやっていることはおかしい」とか、「あいつには、つくづくまいっているんだ」とか、「この間、あいつは、こんな態度を取ったぞ」とか、組織や人に絡む話を多くしているはずだ。
そして、あなたは、上司と二人で飲んだ日、会社のこと、職場のこと、そして職場の人について、かなり突っ込んだ話をしたのである。

 

そして、サラリーマン社会では不思議なことに、この飲んでいるはずの上司は、よく、飲んだ席での話を覚えているのである。
これは、理屈の世界ではない。
そして、上司はそこでの話を頭に刻み、場合によっては、「しこり」として持つこともあるのである。
こんな話をすると、「まったく、嫌な世界だな」と思う人と、「そんなこと、どうでもいいじゃないか」と思う人がいるが、けっこう、サラリーマン社会では、こんな場で上司から変な「しこり」を持たれて、上司との関係もおかしくなる人もいるのである。
それだから、ここでテーマとして取り上げた。

 

さて、この問題について、一緒に考えていこう。
ここでまず思うことは、やはり飲んだ席では、あまり突っ込んだ話をしない方が無難だということである。
それは、酒のせいでタガが緩み、話が一線を越えて突っ込んだものとなるからである。
よく、世の中で「それは、シラフのときに話しましょう」という言葉があるではないか。
それは、「冷静に話しましょう」という意味もあるが、話が、一線を越えた突っ込んだ話にならないための言葉なのではないだろうか?

 

もう1つ。それは、会社や職場の人の話をするとき、どうしても、話が批判的な方向になりやすいのである。
それは、酒の力で、鬱積したものが解放されるからであろう。
しかし、人の話をするときは、注意が必要である。
聞き手と話題にしている人との関係は、実は、当事者にしかわからないのものである。
そして、人は、意外なタイプの人を好むことがある。
バリバリ型の上司は、やり手タイプの部下が好きかというと、そういう単純なものではない。
むしろ、こうした上司は、心の底で、自分とは違ったほんわりした部下が好きな場合もある。
要は、わからない世界なのである。
わからない世界だから、あまり人のことで、突っ込んだ話をしない方がいいのである。無難なのである。

 

しかし、酒が入ると、どうしても人の話がしたくなる。
そんなときも、ちょっと覚えておきたいコツがある。
そうしたときは、意識的に、「ほめる話」をするのである。 「ほめる人」を探すのである。
ここでも酒の勢いがあるから、「ほめる話」も大げさになっていく。それでもかまわない。
それは、どこまで行っても「ほめる話」だから、大きくなっても、誰も嫌な気分にならない。
そして、そんなあなたが話した「ほめる話」もやがて、対象とした人の耳に届くだろう。
そうしたとき、やはり、ほめられた人は嬉しいのである。
あなたへ協力的になってくれるかもしれない。
つまり、「ほめる話」は、どんなに酔った話でも一利はあるかもしれないが、一害もないのでになる。

 

どうだろう? けっこう、酒の席での話は難しいということを、わかっていただけたのではと思う。
そして、「突っ込んだ話をしない」「人の悪口を言わない」と言ってはみても、よほど、意識しないとできないことも、ぜひ、頭に入れておいてもらいたい。
かく言う私も、随分失敗したのである。
しかし、一方で上手く、くぐり抜ける賢い人もいる。あなたも、そんな人の顔がピンと浮かぶはずだ。
その人たちは、酒の席で明るく振る舞うが、決して「込み入った話」には立ち入らない人たちである。
そんな人は、嫌な言葉を使うが、偉くなることが多いのである。減点がないからである。
酒の席での話は、結構、根に持たれることがある。たかが、酒の席での話とはいかない世界がサラリーマン社会なのである。
くれぐれも、ひょんなことから、ここで減点されることだけは、なにがなんでも避けてもらいたい。

 

 

ポイント
①酒の席での話は、会社のこと、職場のこと、職場の人に対して批判的な方向になりやすい。
②だから、あまり突っ込んだ話をしない、あまり人のことを話題にしない方がいい。
③それは、意識的に実行しなければならないほど、難しいことである。

 

 

 

 

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