仕事が来る人の条件② 「まだやっているのか?」と言われない人

「ビジネスマンの生き抜く技術⑩」

 

前回、仕事が来る人の条件として「あれどうなった?」と言われないことを取り上げた。
「あれどうなった?」と言われないことは、仕事が来るための最初の関門であると言える。

 

続いての関門は、今回取り上げる「まだやっているのか?」と言われないことである。
上司や顧客から、この「まだやっているのか?」を言われると、これまた、仕事が来ることはない。
ところが、この「まだやっているのか?」は、言われる方も、ピンと来る人とそうでない人がいる。
それを、今回、考えていきたい。

 

「まだやっているのか?」と言われるシチュエーションは、こんなことが多いのではないだろうか?
あなたは、上司から依頼されたことを一生懸命やっている。そこに、上司がやってくる。そして、上司はあなたの一生懸命やっている姿を見て、「まだやっているのか?」と言うのである。

 

ここで、問題になるのは、上司の「まだやっているのか?」の解釈である。
「おう、おう、一生懸命やっているな。ご苦労さん、ご苦労さん」という意味では決してない! ということである。
ここを、「大変だね。ご苦労さん」と解釈してしまう人もけっこう多いので、「まだやっているのか?」を仕事が来る人の条件の2番目に取り上げたのである。

 

それでは、上司の「まだやっているのか?」の意味は、どういうことなのだろうか?
それは、端的に言うと、「いい加減に早く終わらせろよ」という意味である。
「サッサと済ませてくれよ」という意味である。
それも、「こんなに時間をかけて………」とイライラ感が募った言葉なのである。
そして、上司は、様子を探りにあなたのところにやってきたと考えるべきなのである。

 

きっと、上司の腹の中にあるのは、「こいつに頼むんじゃなかった」という思いである。
ここで私たちが肝に銘じなければならないことは、上司はせっかちだということである。
また、同じように顧客もせっかちだということである。
それは、みなさんが、客側に立ったときのことを考えれば、よくわかると思うのである。
みなさんは、レストランで注文した料理がなかなか運ばれてこないと、すかさず店員に催促を入れたり、宅配ピザを頼んだときも、少しでも配達時刻を過ぎると、電話をかけているのではないだろうか。
詰まる所、頼む側はたえず、せっかちになるということである。

 

さて、ここで重要なのは、「まだやっているのか?」と言われる人の仕事の進め方である。
私は、「まだやっているのか?」と言われる人の仕事の進め方は、丁寧で慎重だと思うのである。
丁寧で慎重なことは、もちろん尊重されることだが、それよりも、依頼側がスピードを求めたときに「まだやっているのか?」と言う言葉を吐かれると思うのである。
つまり、依頼側は、「とにかく、早く済ませてもらいたい」と思っているときに、自分のペースで、丁寧に仕事を進めている人を見ると、苛立つのである。

 

そして、このことは、ビジネスマンの仕事の進め方全般に関わる問題だと思うのである。
みなさんは、よくこんな言葉を聞いたことがないだろうか?
「期限遅れの100点より、期限内の60点」
この点は、ライフネット生命社長岩瀬大輔氏が、著書『入社1年目の教科書』の中で、仕事における3つの原則の中の1つとしている。
3つの原則 ①頼まれたことは、必ずやりきる ②50点で構わないから早く出せ ③つまらない仕事はない
(参考:『入社1年目の教科書』私の書評 http://goo.gl/BWvBkd )
また、私の本のレビュアーの方も、それこそ「期限遅れの100点より、期限厳守の60点(できれば70点)」ということを引き合いに出している。
(参考:レビュアーページ http://amzn.to/1kkJaFa

 

つまり、頼まれたことは早くやる! 早く出す! ということが実務者感覚なのである。
そして、私はみなさんに、次のことをアドバイスしたいと思っている。
それは、仕事の進め方に対するアドバイスである。
みなさんが、下記のことを参考にしていただければ、絶対に、人より頭一つ、二つ出ると思うのである。

 

①完璧主義より完結主義をめざす

 

もちろん、完璧をめざすことは素晴らしいことだが、完璧をめざすと、どうしても時間がかかってしまう。
例えば、報告書作成一つをとっても、完璧を期そうと思うと、文字ずれ、レイアウト、表現など細部のことが気になって仕方がなくなる。
その結果、果てしない残業への道に入ってしまう。
しかし、多くの場合、依頼主は速さを求めているのである。
私は、ビジネスマンの仕事の進め方は、それよりは、「早く形を作りあげて、さっさと提出する」ことが重要だと思うのである。
それを、私は「完結主義」という言葉で表現している。

 

②「手離れ」を早く

 

仕事が完結する状態を表現する言葉である。
この「手離れ」をいう言葉も、私が考えた言葉である。文字通り、みなさんの手から、一つの仕事が離れていく瞬間を表す言葉である。
だから、「手放れ」ではなく、「手離れ」ということになる。
「この仕事とは、もうおさらばですよ」という感覚である。

 

みなさんが、この「完璧主義より完結主義をめざす」、そして「手離れ」を早く という感覚をつかめば、仕事は向こうの方からやってくる。
それは、依頼主から見れば、「早く、形に仕上げてくれる人」だからである。

 

(参考:『サラリーマンの本質』 第1議題 3.「手離れ」を早く )

 

 

 

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仕事が来る人の条件① 「あれどうなった?」と言われない人

「ビジネスマンの生き抜く技術⑨」

 

今まで述べてきたように、ビジネスマンを生き抜くには仕事の量をこなすことが重要である。
そして、「仕事の量をこなす」代表者と言えば、わたしたちが、これから考察していく「仕事が集中する人」である。

 

ここで、大事なことを見逃してはならない。
それは、「仕事が集中する人」は仕事が来るから、仕事が集中するということである。
言い替えれば、「仕事が集中する人」は、仕事が来る「なにか」を持っているということになる。

 

私は、その「なにか」は、「あれどうなった?」「まだやっているのか?」「どこに行っているんだ?」と言われないことだと考えている。
すなわち、「仕事が集中する人」は、「あれどうなった?」「まだやっているのか?」「どこに行っているんだ?」と言われない人だと考えている。
私は、この3つのことを言われないことが、仕事が来る条件だと考えている。
そんなことを言われるような人には仕事は来ないのである。

 

今回は、その1番目である「あれどうなった?」について考えてみたい。
「あれどうなった?」と言われないためには、解答は1つしかない。それは、多くのビジネス書がいっているように「すぐやる」しかない。

 

しかし、「あれどうなった?」はそんなシンプルなものだが、意外と奥深いのである。
一つは、「あれどうなった?」は、仕事を依頼した方から見れば、一定の時間を待って発した言葉であるからである。
そして、「あれどうなった?」という言葉は、様子を探る言葉でもあり、言う方も言いづらい言葉であることを理解してもらいたい。
それは、そんな依頼側の感情を理解しえない人が、「仕事ができる人」などを論じてもなんの意味がないからである。

 

そして、もう一つは、「あれどうなった?」はどういう場合に言われる言葉であるかを理解する必要がある。
「あれどうなった?」は、時間を要しそうな重たい依頼の際に、言われる言葉だろうか?
多分、違うだろう。依頼側から見れば、そんな時間がかかるものではないと思っていること、すぐにでもできそうなことをまだやってくれていないときに言う言葉ではないだろうか?

 

たとえば、「電話をかけてくれ」「まとめておいてくれ」「話しといてくれ」「予約しておいてくれ」「確認しておいてくれ」「連絡をくれ」………
「あれどうなった?」は、そんな簡単なことに対する依頼ができていないときに発せられる言葉ではないだろうか?
そんな簡単なこともやってくれないことに対するイライラ感が募った言葉だと思うのである。

 

そして、こんな言葉を吐かれた人には、同じような依頼が回ってくることはなくなる。
それは、依頼側から見れば、また待たされるのが嫌であり、またイライラするのが嫌だという単純な理由からである。
きっと、依頼主は、そんな不愉快な思いをせずに済む人に新たな依頼をするだろう。

 

実は、このことが、仕事が来る人になるか、仕事が来ない人になるかの分かれ道なのである。
そして、このことにより、「仕事が集中する人」が生まれる。
「仕事が集中する人」は、依頼主から見ればイライラしないで済む人である。だから、また頼もうとするのである。それゆえに、どんどん仕事が集中していくのである。
一方、仕事が来ない人は、どんどん仕事がなくなっていく。
たったこれだけの話であるが、ビジネスマンの行く手を二分するのである。

 

そして、「あれどうなったか?」のディープなところは、その言葉を言われる人、言われない人とも、それがその人の癖になっているからである。
もしかすると、「あれどうなった?」と言われる人は、「簡単なこと、すぐにでもできそうなことは、後回しでもいいんじゃないか。それよりは重要な問題から取り組むべきじゃないか」と仕事の優先順位を考えている人かもしれない。そんなことを考える癖がついてしまった結果、すぐにやらない癖も体に染みついてしまった人なのかもしれない。

 

 

しかし、簡単なこと、すぐにでもできそうなことを、やれるかどうかで、ビジネスマンの行く手は大きく2つに分かれるのである!
シンプルだが、ここが大きな分岐点なのである。

 

『サラリーマンの本質』で「仕事は、とにかく簡単なものから解決していく」を詳述している。参考にしていただきたい)

 

 

 

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「できる人」を追い求めるより、「仕事が集中する人」をマークする

「ビジネスマンの生き抜く技術⑧」

 

今、「できる」というタイトルが付いた本は非常に多い。また「一流」というタイトルが付いた本も非常に多い。
そして、この「できる」「一流」というタイトルが付いた本は、売れているのである。
私は、こうした現象の背景には、厳しい格差社会が存在していると考えている。

 

それは、「仕事ができる」「一流」という言葉には対語があるからである。それは、嫌な表現になるが、「仕事ができない」「二流」ということになる。
読者は、「仕事ができる人」「一流の人」になりたいと思い本を求める。
ということは、「仕事ができない人」「二流の人」になりたくないということでもある。
「そんなこと、あたりまえじゃないか」と言う人は多いと思うが、ビジネスマンの経験の長い人は、ちょっと昔のことを思い出してもらいたい。

 

ちょっと昔は、本のタイトルも、「仕事ができる」「一流」というようなストレートな表現をしていなかったはずである。
それが本のタイトルもストレートになり、読者側もストレートな表現のタイトルの本を選ぶということは、時代が変化しているのである。
私は、今のビジネスマンは、薄々、自分の行く道は2つに分かれていくだろうと気づいているのだと思っている。
それだから、「仕事ができる人」「一流の人」を求めているのだと思うのである。

 

さて、問題は、「仕事ができる人」「一流の人」というタイトルが付いた本を読んで、読者は、本当に「仕事ができる人」「一流の人」をイメージできるかである。
ちょっと、眼を閉じて、「仕事ができる人」「一流の人」をイメージしてもらいたい。

 

どうだろうか? ここでくっきりと「仕事ができる人」「一流の人」をイメージできたならば、それはOKである。
きっと、「仕事ができる人」「一流の人」に向かってまい進することができると思うのである。それは、対象となる像があるからである。真似る像があるからである。

 

しかし、私は、多くの人は、(朝早く起きて……、会社に早く着いて……、メールをチェックして……、そして机の上がきれいな人で……、自分の意見をはっきり言える人で……)とそんな共通項らしきものは言えるかもしれないが、その先は行き詰まってしまうのではないかと思っている。

 

しかし、心配はいらない。
実は、私も、毎日のようにビジネス書を読んではいるが、そんなものなのである。
この「仕事ができる人」「一流の人」の正体はけっこう難しいのである。
それは、著者側からすれば、「仕事ができる人」「一流の人」は、自分自身か、あるいは、自分と接した人であるからくっきりとイメージできるが、一般の人にとっては、この「仕事ができる人」「一流の人」は架空の人だからである。
それだから、うまくイメージできないのである。

 

しかし、「一流の人」はともかくとして、「仕事ができる人」は、私たちの周りに本当にいないのだろうか? 真似るべき対象の人は本当にいないのだろうか?
実は、わたしたちは、ある人のことをイメージしているのではないだろうか。
それは、「仕事が集中する人」である。
わたしたちの頭の中には、「仕事が集中する人」は「仕事ができる人」ではないかと認識が薄々あるのではないだろうか?

 

私は今から1年以上も前に「仕事はできる人に集中する」というブログを書いた。
驚くことに、それ以来、毎日このブログへのアクセスは絶えないのである。
私は、この現象は、私が推測するように、多くの読者の頭の中には、「仕事が集中する人」が「仕事ができる人」ではないかという認識があるからだと思っている。

 

そして、重要なことは、「仕事が集中する人」ならば、私たちの周りに必ずいるのである。
得体のしれない像を追い求めるより、実体としての像が存在するわけである。
それならば、この「仕事が集中する人」をマークしない手はない。

 

そして、実はこの「ビジネスマンの生き抜く技術」は、「仕事が集中する人」をマークしているのである。
私は、今まで「仕事の質にこだわるより、とにかく仕事の量をこなす」ということを述べてきたつもりである。
どうだろう? 「仕事が集中する人」は「仕事の量をこなす人」ではないだろうか?

 

そして、実像を上手くイメージできない「仕事ができる人」を追い求めると、眼はどうしても、仕事の質、あるいは特別なやり方に向きがちになる。
それでは現実感が伴わないから、いっこうに打開策にならないのである。
それよりも、現実の像がいるのである。
この「仕事が集中する人」を観察、分析することこそが、「仕事ができる人」を知る入り口ではないかと私は考えている。

 

ここから先は、「仕事が集中する人」について、みなさんと一緒に考えていきたい。

 

 

 

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「成果」を見つけ出すことも必要

「ビジネスマンの生き抜く技術⑦」

 

今後、企業は、ますますビジネスマンに「自己評価」を問うていくだろう。
「自己評価」を問うことは、一刀両断に他者評価が下されるより、評価の公平性の点では好ましいことだが、注意すべきは、これからの時代は、「自己評価」を厳しく! 求められることを忘れてはならない。
自己評価を厳しく求めるということは、「あなたの『成果』は、本当にあなたの役割や報酬にあっているんですか?」と企業側が問うているのである。
古きよき時代は、ここが非常に曖昧だった。それは、日本経済が右肩上がりだったからである。
しかし、今やどの企業も、企業の存続をかけて、ビジネスマンに「自己評価」を厳しく求めているのである。

 

これが、今の時代、サラリーマンで居続けることは難しくなっていることの大元である。
そして、「ビジネスマンの生き抜く技術」は、この厳しい時代の対処法である。「成果」をなかなか生むことができないで悩み苦しむ人へのアドバイスでもある。

 

しかし、心配はいらない。
「仕事をこなす方式」は、そんな自己評価の場面でも、苦しむことはない。
それは、自分がこなした仕事を書けばいいからである。
そして、仕事をこなせばこなすほど、「成果」の方がすり寄ってくる。
そんな安心感を、読者の皆さんはぜひ、持っていただきたいと思っている。

 

私がそう言うのには訳がある。それは、「ああしなければだめだ、こうしなければだめだ」「成功者は、みんなこうしている!」という読者に危機感を煽ることは簡単なことだからだ。
考えてみれば、そんなことは、誰だって言えるのである。社会人経験がまったくない人でも、実務をまったく知らない人でも、中学生でも言えることだと私は考えている。
私は、厳しい時代だからこそ、安心感が必要だと思っている。そして、そんな物書きが一人くらいいてもいいのではと思っている。

 

さて、今回のテーマは、仕事の量をこなしていっても、数字で成果が出なかった場合の考え方である。
自己評価用紙に、自分のやったことを書いたが、成果が数字で現れなかった場合である。
営業の予算達成率や内勤部門の経費削減率がその数字の代表例である。
こうした場合、私は、「こなした仕事の量が足りなかった」と考えてもらいたいと前に説明した。
それは、そう考えることで、また、先に進めるからである。また、実際、「成果」が出なかった場合、仕事の量が足りていないことがほとんどだからである。

 

「成果」というものは不思議なもので、努力を重ねても、なかなか具体的な数字で現れないのである。
しかし、努力がある地点を通過すると、どっと数字で出るのある。
余談だが、私は『サラリーマンの本質』の中で、「二課の謎」を紹介している。
私は、ある支店の営業二課の責任者となった。私の在任4年間は、隣の課である精鋭軍団一課との戦いであった。
「なんとか一課に追いつきたい」という思いで、部下とやるべきことをなんでもやったのである。
しかし、何度挑戦しても、一課の実力の前に跳ね返された。
そして、「今回は、もしかしたら、一課に追いついたんじゃないか」と手ごたえを持ってキャンペーンを終了したことがあった。
キャンペーン結果を心待ちにしていたとき、上司から電話があった。
「おめでとう! 君の課は、全国1位だったよ」と言うではないか。私は、電話の意味がわからなかっのである。
ちょっと出来過ぎの話に聞こえるかもしれないが、私は、「成果」は、ある時点を通過すると、どっと現れることを体感したのである。

 

しかし! 今回、私がみなさんにお話ししたいのは、仕事を一生懸命こなしていっても、「成果」が数字で現れなかった場合、本当に「成果」が出てないのかということである。
私は、どこかに出ている! と思うのである。
もしかして、私たちは、それに気づいていないだけではないかということである。

 

私は、「成果」はある時点を通過すると、どっと現れると言ったが、冷静に考えると、どっと現れることの方が不自然なのである。
ちょこちょこ事態は進展していって、ある時点で、やっと「成果」が現れると考えた方が自然なのである。
そう考えると、仮に営業で予算達成率未達という場合でも、事態をよく見てもらいたいのである。
どこかに、こなした仕事の結果が現れているはずである。
営業成績全体でくくると、確かに予算達成はしていないが、たとえば、ある企業の売上は増えているとか、ある地域の売上は増えているとか、ある商品の売上は増えているとか、どこかにその痕跡が出ているのではないだろうか?
経費削減でいえば、確かに全体の経費は削減できていないが、削減できた項目はあるのではないだろうか?

 

しかし、私たちは、数字のマジックで、数字全体が悪いと、すべてが上手くいかなかったと思いがちになる。
そして、自己評価も妙なあきらめ感もあり、極めて淡白な答案用紙を作りあげてしまう。
ここで粘ってもらいたいのである! どこかにあなたの仕事の成果が出ているはずである。それを見つけ出してもらいたいのである。
そして、見つけ出したものを、堂々と自己評価として記入してもらいたいのである。

 

そう考えると、みなさんがこなした仕事は、今、地中でマグマとしてグツグツと煮えあがっていると言える。たまたま、今は地中にあるだけの話であり、やがては、地上に噴き出すのである。
「成果」は地上に噴き出した状態と言える。その兆候は十分にあるのである。
その兆候を、ぜひ、みなさん自身が見つけ出してもらいたいと思っている。

 

冒頭にも書いたが、これから、ますます厳しい自己評価が求められる。こんな時代は、「成果」を自分で見つけ出すことが絶対に必要である。
それが、厳しい時代の「ビジネスマンの生き抜く技術」である。

 

 

 

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「成果」に当たりをつけると仕事の達人になる

「ビジネスマンの生き抜く技術⑥」

 

今まで、「仕事の量をこなす」→「成果」と考える方が、行動を取りやすいし、仕事の量をこなしたという実績があるから評価用紙もスカスカにならず、よい評価を得られやすいと説明してきたつもりである。
そして、この方が、頭がすっきりし、「今日一日頑張ろう!」という気持ちが生まれてくるのではと思うのである。

 

しかし、この方式は、みなさんがお気づきのように、世に出ているビジネス書とは逆である。
みなさんが読まれたビジネス書では、「成果」→「そのためにどういう手段を取るのか」となっているはずである。
そして、不思議なことに、多くのビジネス書では、その手段より、「成果」を出す人の特徴に焦点があてられている。
「成功者は、朝早く起きて、会社に早く着いてメールを見て、自分だけの邪魔されない時間を持って………」というお決まりの特徴である。

 

その中で、外資系コンサル出身者たちの主張は、私は一本筋が通っていると思うのである。
それは、飽くまでも、手段、方法にこだわっているからである。
外資系コンサル出身者たちの著書のタイトルを見ると、「知的生産術」「知的生産」というタイトルがついている。
ビジネスマンの「生産」は、「結果」「成果」であるから、かれらは、「成果」「結果」を出す方法にものすごいこだわりを持っているということになる。
かれらがよく言う「仮説を立てる」も、その方法の一つである。

 

私は、かれらの姿勢に心から敬意を表するものの、その方法をはたして一般のビジネスマンにあてはめていいのかという疑問を持っている。
これが「ビジネスマンの生き抜く技術」の出発点である。
その理由は二つある。
一つは、一般のビジネスマンにとって、外資系コンサルのように、精緻に問題の本質、手段、方法を分析することなど不可能であるし、そんな時間などあるわけがないからである。
外資系コンサルの一人は著書の中で、「仮説を立て、検証し、結果が出なければ、次の仮説を立てて、検証する」と言っているけれど、そんなことをしていたら、その年度のビジネスマンの評価は終わってしまうのである。
もう一つは、問題の本質や、手段、方法を考えることは大変よいことであるが、一般のビジネスマンがここにあまりにも執着すると、「行動をしてなにかを生み出す」ということを忘れがちになるということである。それが怖いのである。
私は、こんな人たちが、結局、成果を上げれず、組織のお荷物になっている様を見てきたのである。

 

さて、前置きが長くなったが、ビジネスマンは、仕事を進めているうちに、とんでもないことに気づき、そこから急にジャンプアップすることがある。
私が推奨する「仕事の量をこなす」→「成果」方式は、やっているうちにこんなことに気づくはずだ。
それは、仕事の量をこなしているうちに、「こんなことをしたら、こんな結果が出るんじゃないか」と「成果」に当たりをつけられるようになってくることだ。

 

私が前回紹介した下記の成果を見てもらいたい。

 

組織運営
①残業が多い 「生産性向上打ち合わせ会」実施 月2回実施 チーム責任者○○
残業時間72時間(4月課内計)→37時間(3月末)
②お客さまからの電話による問い合わせが多い 「分析委員会」立ち上げ 月2回実施 チーム責任者△△
問い合わせ件数82回(4月課内計)→21回(3月末)

 

コンプライアンス
・月2回実施(第2、第4水曜日)月別テーマ ………
「お客さまからの苦情分析」①対応の遅れ6件 ②商品説明不十分7件 ③電話対応8件 (4月件数)
「改善委員会」の開催 6/7 9/2 11/3 1/18 2/21 実施
3月末状況 苦情 対応遅れ1件 商品説明不十分2件 電話対応1件

 

下線で記した成果は、行動の結果である。やってみた結果である。
しかし、「仕事をこなす、行動を起こしてみる」を日々積み重ねていくと、「こんなことをすると、こんな成果が出そうだな」とわかってくるのである。
つまり、結果がイメージできるのである。
結果がイメージできると、今度は結果に向けて、行動をかじ取りすることになる。
そうすると、もっともっと目に見える結果が出てくるのである。

 

これは仕事の達人の領域である。
しかし、仕事の達人の領域はもっともっと奥深い。
そして、みなさんだけにお話しすると、最高の達人は、仕事をこなした結果、予想できる効果を最初から目標に設定する人である。
例に出した組織運営、コンプライアンスでいえば、先に「残業時間の圧縮」「お客さまからの問い合わせ件数の削減」「お客さまからの苦情件数の削減」を目標設定してしまう人である。

 

みなさんの中には、こういう人が仕事の達人なら、やはり「成果」が先じゃないかと思われる人がいると思う。
しかし、仕事の達人たちは、仕事をこなすということが動作が身に付いているから、自分の経験則から、「成果」に当たりをつけられることを努々忘れてはならないと思うのである。

 

今まで述べてきたことは、ビジネスマンにとって、「成果」が先か、「仕事」が先かという根幹的な問題である。
ほとんどのビジネス書は、「成果」が先なのだろう。
しかし、私は、それでは、現在苦戦している人は、苦戦状況からいつまで経っても脱出できないと思うのである。「成果」という二文字に苦しみ行き場を見出せないと思うのである。
また、実際に「成果」を上げられる人は、「成果」を念頭に置く人か、「仕事」を念頭に置く人かという問題でもある。
ここも私は、「仕事」を念頭に置く人の方が「成果」を上げやすいと思うのである。
もう一つつけ足すならば、「仕事」を念頭に置いた方が、少なくとも最悪の答案を出すことはなくなると考えるのである。

 

これが「ビジネスマンの生き抜く技術」だと思うのである。
そして、一人くらい、ビジネス書とは違った意見を言う人がいてもいいのではと思うのである。

 

 

 

綾小路亜也のビジネス書
ビジネスマンが見た出世のカラクリ 出世はタイミングで決まる!

なぜ「できる社員」はビジネスマナーを守らないのか

企業で働く 営業女子が輝く35のヒント

サラリーマンの本質

 

 

 

「こなした仕事」は成果の打ち手になっている

「ビジネスマンの生き抜く技術⑤」

 

前回、「組織運営などの定性項目で得点を稼ぐ」を説明した。
そして、下記のような解答例を示した。

 

組織運営
・毎週水曜日、課ミーティング実施。会社施策を徹底するとともに課の課題も論議。
課の課題
①残業が多い 「生産性向上打ち合わせ会」実施 月2回実施 チーム責任者○○
②お客さまからの電話による問い合わせが多い 「分析委員会」立ち上げ 月2回実施 チーム責任者△△

 

コンプライアンス
・月2回実施(第2、第4水曜日)月別テーマ ………
「お客さまからの苦情分析」①対応の遅れ6件 ②商品説明不十分7件 ③電話対応8件
「改善委員会」の開催 6/7 9/2 11/3 1/18 2/21 実施

 

この解答例だけで十分に標準以上の評価を得られるが、読者の中には、それは手段であり「成果」そのものとは違うのではないかと思う人がいるかもしれない。
そう思う人がいたならば、その人は、標準以上の評価よりさらに最高ランクの評価獲得を狙える人である。
今回は、最高ランクの答案用紙作成について説明する。
それは、上記解答例に下記のように追記することにより生まれる。追記部分を下線で示したので見ていただきたい。

 

組織運営
・毎週水曜日、課ミーティング実施。会社施策を徹底するとともに課の課題も論議。
課の課題
①残業が多い 「生産性向上打ち合わせ会」実施 月2回実施 チーム責任者○○
残業時間72時間(4月課内計)→37時間(3月末)
②お客さまからの電話による問い合わせが多い 「分析委員会」立ち上げ 月2回実施 チーム責任者△△
問い合わせ件数82回(4月課内計)→21回(3月末)

 

コンプライアンス
・月2回実施(第2、第4水曜日)月別テーマ ………
「お客さまからの苦情分析」①対応の遅れ6件 ②商品説明不十分7件 ③電話対応8件 (4月件数)
「改善委員会」の開催 6/7 9/2 11/3 1/18 2/21 実施
3月末状況 苦情 対応遅れ1件 商品説明不十分2件 電話対応1件

 

どうだろう? これで完璧ではないだろうか?
この下線部分こそが成果なのである。
こう見た場合、「こなした仕事」は成果の打ち手になっていることに注目してもらいたい。

 

元々、このブログは「成果」という二文字が頭にこびりついて一歩も先に進まない苦戦している人を対象にスタートした。
私が言いたいことは、「成果」が先ではないということである。「仕事をこなす」ことが先だということである。その結果が「成果」だということである。
そして、この順序を間違えると、「成果」を生むことはできないということである。

 

このことをもっと実感していただくために、私が前に取り上げた下記の例も見ていただきたい。

 

・販売研修会〇回実施 ・新規開拓工作:〇社に対して実施(延べ訪問回数〇〇回) その内取引開始に至ったもの〇社 検討中の会社〇社 工作継続〇社 工作断念〇社 ・△△への重点指導 〇回実施(4/3 6/3 7/2 8/26 10/12 11/18 12/15 1/20 2/12 3/8)………

 

これは、私が「仕事の量」を基軸にすると、年度末の評価用紙をスラスラ書けると説明した解答例である。
ここには、新規開拓で取引開始に至った企業数という成果部分が載っているが、その成果の行き着く先は数字である。
その結果が、予算達成率○○% 対前年増収額○○ ということになる。

 

どうだろう? きっとみなさんの頭にこびりついていたものは、予算達成率、対前年増収額なのである。
しかし、そのことを考えても一歩も先に進まないのである。この例では、そのために、販売研修会、新規開拓という「こなすべき仕事」に置き換えたのである。
「こなすべき仕事」が先だと、前へ進めるのである。

 

さて、問題になるのは、こうして仕事をこなしても、成果が出なかった場合である。
むしろ、そうした場合の方が圧倒的に多いと言ってもいいだろう。
重要なのは、そんなとき、どう考えるかである。
やり方の問題、すなわち手段、打ち手がはまっていないことも十分あるだろう。
しかし、私は、そんなとき、私のサラリーマン経験から、手段、打ち手の量ーすなわち仕事の量が少なかったと考えてもらいたいと思っている。

 

それは、なぜか?
それは、手段、打ち手が悪かったと考えると、それでは、適切な手段、打ち手はなんだったかと考えることになる。
こう考えることは必要なことなのだが、また、そこに悩み、そこから一歩も進まなくなってしまうのである。
また、あまりにもそんなことを考えると、肝心要の「仕事の量」に対する意識が希薄になってしまうからである。

 

そして、それよりは、私の経験から、「成果」が生まれないのは、「仕事の量」が不足していることの方が圧倒的に多いからである。
さらに言うならば、適切な手段、打ち手というものは、ビジネス書に書いてあるように、最初からわかるものではない。
これは、やってみて、多くの仕事の量をこなしてから、わかるものである。

 

そして、私がみなさんに強調したいのは、仮に「成果」が出なかった場合でも、「仕事の量」をこなす方式だと、一定の評価を得られるということである。
多くのビジネスマンは、「成果」が出ないと、あきらめ感もあり、評価用紙の自己評価欄をスカスカにする傾向がある。
それでは、絶対に評価されることはない。
仮に「成果」が出なかったとしても、みなさんの「こなした仕事」を自信を持って書いてもらいたいのである。

 

ビジネス書の世界では、「成果」を生まない行動は無意味のような風潮があるが、そうではない。
そこには、「成果」に向かうみなさんのステップがある。具体的な行動、こなした仕事が見事に描かれている。
こんなみなさんの姿勢や努力を、上司や会社は評価しないはずはないと思うのである。

 

それは、仮に「成果」が出なかったとしても、やがて「成果」に到達するステップがあるからである。
企業は、そんな人への投資を惜しまないと信じるからである。

 

それでも、「いや、ウチの上司や会社はそんなあまいものでない」と言う人もきっといるだろう。
そして、きっと悩みはそこにあるのだろう。
しかし、「仕事の量」をこなす方式をとれば、絶対に「成果」にたどり着く。自信と安心感を持ってもらいたいのである。
自信と安心感がないと、上司や会社の一言に傷つくことになる。
「今に見てみろ!」と思ってもらいたいのである。

 

 

 

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組織運営などの定性項目で得点を稼ぐ

「ビジネスマンの生き抜く技術④」

 

年度末の評価で苦戦する人には特徴がある。
それは、組織運営、コンプライアンス、部下指導、協調性などの定性項目で得点を稼げないことである。
これらの項目は「行動評価」と呼ばれるものだが、やはり1年の「成果」を問われていることを絶対に忘れないでもらいたい。
むしろ、昇進、昇格の際には、「仕事の評価」より、この「行動評価」が重視されていることも絶対に忘れないでもらいたい。

 

さて、なぜ組織運営、コンプライアンスなどの定性項目で、得点を稼げないのだろうか?
それは、毎年毎年、このような行動評価を年度末にしなければならないとはわかっていながらも、意識が飛んでいるからである。
予算達成、新規開拓、経費削減などの「仕事の評価」は、年度末に数値で現れるから、何らかの行動は必ずとるが、「行動評価」と呼ばれるものは定性評価ゆえに、意識が飛んでしまうのである。
あるいは、定性項目ゆえに、何もしなくてもいいと考える人が多いかもしれない。
あっさりと、年度末の状態を、示せばいいと考えている人も多いかもしれない。

 

その結果、こんな自己評価をしていないだろうか?
「会社方針を部下に伝達し、徹底しながら組織運営を図った」
「コンプライアンスの重要性を部下に徹底し、指導した」
「他部門との調整を図りながら、業務を遂行した」………

 

これでは、評価項目を同じような言葉に置き換えただけである。
そんな自己評価に対し、上司や会社は、標準以上の評価をするだろうか?
答えは明らかである。
そして、年度末の評価で苦戦する人は、決まって上記のような自己評価をしているのである。

 

しかし! これらの定性項目は、点数を稼げる項目なのである。
こんな定性項目こそ、人と大きく差がつくのである。
そして、私は、このブログの読者のみなさんには、ここで大きく、しかもガッチリと得点を稼いでもらいたいと思っている。

 

とっておきの秘伝をお話ししたい。
それは、今まで述べてきた「仕事の量」と「記録」である。
解答例を示しておく。

 

組織運営
・毎週水曜日、課ミーティング実施。会社施策を徹底するとともに課の課題も論議。
課の課題
①残業が多い 「生産性向上打ち合わせ会」実施 月2回実施 チーム責任者○○
②お客さまからの電話による問い合わせが多い 「分析委員会」立ち上げ 月2回実施 チーム責任者△△

 

コンプライアンス
・月2回実施(第2、第4水曜日)月別テーマ ………
「お客さまからの苦情分析」①対応の遅れ6件 ②商品説明不十分7件 ③電話対応8件
「改善委員会」の開催 6/7 9/2 11/3 1/18 2/21 実施

 

部下指導
・若手営業職の戦力化
①問い合わせマニュアル作成 9/15完成 配布
②課内ブラザー制度の導入 ○○君→ブラザー△△ ××君→ブラザー□□
③個別指導の実施(第1、第3木曜日)
④同行訪問 ○回実施 (6/7 7/4 8/1 9/22 10/5 11/7 12/16 1/18 2/21 3/5)

 

どうだろう? これならば評価者に訴えるものがあるのではないだろうか?
おそらく、評価者は、「こんなことをしているのか………」と思うはずである。
加点である。標準以上の評価になることは間違いないと思われる。
なぜなら、多くの人の答案が先ほど述べた「会社方針を部下に伝達し、徹底しながら組織運営を図った」「コンプライアンスの重要性を部下に徹底し、指導した」方式であり、ここであなたの答案が大きく際立つことになるからである。

 

そして、重要なことは、多くの人は、私が示した解答例のようなことを、実際やっているのである。
しかし、意識が飛んでいるから、そんなことを記録しようとも思わない。それだから、年度末の自己評価が抽象的な表現になるのである。
それでは、あまりにもったいないではないか。
定性項目も、仕事の量と関係あるのである。ここも「なにかをこなそう」と仕事の量を意識したならば、生み出すものを意識したならば、立派な答案が完成するのである。

 

ここまで来ると、みなさんは感じるところがないだろうか?
そもそも、組織運営、コンプライアンス、部下指導、協調性を定性項目だと考えていると、具体的行動がなかなかとれないのである。
ここも、仕事の量を意識した定量項目にしてしまうと、俄然、具体的なことが浮かぶのである。
ここがコツなのである。

 

みなさんは、ここで大きく得点を稼いでもらいたい。
そして、ここで大きく差をつけてもらいたい。

 

 

 

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こなした仕事を記録する

「ビジネスマンの生き抜く技術③」

 

前回、「仕事の量」を基軸におくと、年度末の評価用紙がスカスカになることはないと書いた。
それは、やったことを書けばいいからである。そして、下記のように書いたらどうかと提案した。
・販売研修会〇回実施 ・新規開拓工作:〇社に対して実施(延べ訪問回数〇〇回) その内取引開始に至ったもの〇社 検討中の会社〇社 工作継続〇社 工作断念〇社 ・△△への重点指導 〇回実施(4/3 6/3 7/2 8/26 10/12 11/18 12/15 1/20 2/12 3/8)………

 

どうだろう? これならば、できる気がしないだろうか?
「成果」を「こなした仕事」に置き換えたのである。
しかし、ここで重要なことが一つだけある。
それは、こなした仕事を記録するということである。
一見、たやすいことに思えるかもしれないが、「成果」を「仕事の量」に置き換える方式の成否はこの一点にかかっている。
ここはコツがあるので、説明しておきたい。

 

まず、「記録」といっても、そんなに難しく考える必要はない。
excelなどに時系列に記録しておくという手もあるが、それはそれで、プリントアウトすればすぐ一覧で見れるという利点はあるが、私はあまりおすすめしない。
それは、忙しい中、長続きしないからである。また、そんなメンテに時間を要することは、あまりにも時間がもったいないからである。
それに、入力しなければならないという心の負担が、どこかに残るからである。
もっと、気軽に記録した方がいいと思うのである。

 

私がとった方法をお話ししたい。
手帳である。
手帳は、だいたいが、左頁が一週間のカレンダー、そして右頁が余白になっているはずである。
そして、ほとんどの人は、カレンダーに予定を記入しているはずである。
それは手帳本来の使い方であるから、それでOKだが、それ以外に、実際に訪問した先、打ち合わせ、会議などを書いてもらいたいのである。
それが、1日、あるいは、1週間のあなたの行動になるからである。
たった、これだけである。これで十分である。
ついでに言えば、私は、訪問先への交通費も書き込んだ。交通費精算の際に便利だからである。

 

そして、年度末に、この手帳を基に、自分の1年を振り返るのである。
不思議なことに、手帳をペラペラとめくると、自分の1年の充実度というものがよくわかる。
それは、手帳には、やった行動が書かれているからである。
この振り返りが一番重要なのかもしれない。
ともかく、手帳を基に、自分のやった行動を書き写す。これだけである。

 

どうだろうか? ますますできそうな感じになってきたのではないだろうか?
重要なことはたった一点。自分が行動したことを書く! ということである。
たったこれだけのことだが、この些細な習慣は思わぬ変化をもたらす。
それは、こんなことをしていると、段々、1週間の手帳をスカスカの状態にすることが、いたたまれなくなってくることだ。
また、予定が入っていない手帳がたまらなくなってくることだ。

 

そんな気持ちになったら、もうしめたものである。
手帳を埋めたくなるということは、そこになにかを入れたくなるということである。
この”なにか”は、行動なのである。
そして、手帳を埋めたいと考えたときには、あなたの頭には、ある行動が浮かんでいるはずである。
そのとき、頭に浮かんだ行動を、手帳の右頁に書いてもらいたい。
そして、頭に浮かんだ行動で、予定化できるもの、アポが取れたものなどを、左頁に移してもらいたいのである。
それは、あなたの頭に浮かんだものが、現実化するということである。

 

たったこれだけである。
あなたは、行動は行動へと軸足を動かすはずである。
しかも、これは、他人から言われたからやるということではない。自分自身が行動を決めるという強みがある。負担感も少ないのである。
その一歩は、まず、とにかく自分がやったことを記録することから始まる。

 

なお、世の中にはスケジューラーのような便利な機能もある。しかし、これは、自分の予定を人から邪魔されないブロック機能と考えてもらいたい。
その意味では、決まった予定は、さっさと入力してもらいたいと思っている。
手帳利用の最大の利点は、手帳はペラペラとたえずめくれるということがある。
あなたも、きっと、会議の途中や、時間があるときは、そんなことをしているはずである。
そして、このめくれるという動作は、視覚で見ることができるということ、振り返ることができるということである。
そこには、1週間、1か月、そして1年の行動の軌跡が示されている。
自分自身で判定できる、「仕事の充実度」が載っているのである。

 

 

 

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仕事の質にこだわるより、仕事の量が詰まった答案用紙を提出する

「ビジネスマンの生き抜く技術②」

 

前回、「成果」を他の言葉に置き換えられると、快進撃が始まると書いた。
「成果」を「結果」以外の他の言葉に置き換えることは、なかなか難しいことだが、「仕事の量」というものを基軸に持つと、行動重視に変わってくる。
今回のテーマは、「仕事の量」を基軸に持つと、それが、どういう形で現れるかである。
年度末の評価用紙をスラスラ書けるようになるのである。
みなさんも、年度当初に成果目標というものを提出しているはずだ。
そして、年度末に自己評価をし、上司に提出しているはずだ。

 

毎年、みなさんを悩ますのは、この自己評価である。
書けないのである。
その結果、「〇〇については、一定の成果が上がっていると思いますが、△△については、××という事情もあって思うように進捗しませんでした」と自己評価欄に「文章」で書くことになる。
しかし、これでは、答案用紙がスカスカになってしまう。
答案用紙がスカスカになった場合、二つの道が残される。
一つは、潔く、そのままであきらめるかである。
もう一つは、粘って、さらに訳のわからない文章を長く書くかである。しかし、書けば書くほど、言い訳がましくなるのである。

 

ところが、「成果」を他の言葉に置き換えた場合、すなわち、「仕事の量」を基軸にした場合は、迷うことなく書ける。
それは、自分がやったことを書けばいいからである。
・販売研修会〇回実施 ・新規開拓工作:〇社に対して実施(延べ訪問回数〇〇回) その内取引開始に至ったもの〇社 検討中の会社〇社 工作継続〇社 工作断念〇社 ・△△への重点指導 〇回実施(4/3 6/3 7/2 8/26 10/12 11/18 12/15 1/20 2/12 3/8)………

 

確かに判定されるものは「結果」であることは間違いないが、文章にした場合と、「仕事の量」を意識し、行動をひたすら書いた場合とでは、受け手(評価者)の印象は、天と地ほど違うだろう。
そして、後者の「仕事の量」を意識した場合、それは「成果」に向けたステップそのものなのである。

 

「成果」という言葉にこだわり続けると、どういうことになるか?
この二文字が頭にこびりつく人は、「成果」を、人に言っても恥ずかしくない内容を伴った「結果」のかたまりと考えているはずである。
その内容とは、質なのであろう。
つまり、頭は理想像を追っているのである。
もちろん、理想像を追うことは間違いでないことは言うまでもないが、これでは、人は動けないのである。

 

頭が、内容的なもの、すなわち質の部分が先に入ってしまうと、なかなか、行動に落とし込めないで、たえず、「どうすべきか?」「こっちのやり方がいいんじゃないか」「これでは人は認めてくれないだろう」などと、理想像自体を考えることに終始してしまうのである。
そして、年度末の自己評価を迎えてしまうのである。
これでは、評価用紙がスカスカになってしまうのである。

 

理想像を追い続けるということは、仕事の質にこだわり続けることである。
仕事の質にこだわるということは素晴らしいことではあるが、仕事の質は、やった仕事があって、すなわち、アウトプットしたものがあって初めて論議される言葉であることを忘れてはならない。
やった仕事がないのに、仕事の質を論じても、論じる対象そのものがないのである。
こう考えると、私は、「成果」に向かうとことは、今まで述べてきたように「成果」という言葉を他の言葉に置き換えるとともに、いったん、「仕事の質」というものも、頭から取り除くことが必要だと強く思っている。
これが、苦戦から脱出する道であり、むしろ着実に「成果」に向かう方法だと思うからである。

 

 

 

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「成果」を他の言葉に置き換えられると、快進撃が始まる!

「ビジネスマンの生き抜く技術①」

 

まず、みなさんに知っておいてもらいたいことがある。
それは、「苦戦」を経験していない人などいないということである。
一見、順風満帆に見える人でも、「苦戦」を必ず経験していると、私は思うのである。

 

私も、長いサラリーマン生活を振り返ると、「苦戦」の連続であった。
重要なことは、誰もが陥る苦戦から、どうやって立ち直るかである。
そして、私は、誰もが、苦戦から立ち上がれる! と信じているのである。
これが、私の一貫したテーマであり、私が書いた本の趣旨でもある。

 

「苦戦」している人に重くのしかかっている言葉は「成果」という二文字である。
ところが、「成果」という言葉が、どんなに頭にこびりついていても、なかなか「成果」と現実との間隔を詰められない。
そして、「成果」と「現実」を仕方なく受け容れることになる。
それが「評価」である。
今、サラリーマンで居続けることはできないのは、そのせいである。

 

そして、「成果」という言葉は、なかなかの曲者である。
「成果」は、「できあがった結果、できばえ」(『新小辞林』)と言われている。
それは、確かにそうなのである。
しかし、この「結果」という二文字が、頭にこびりついていると、焦るばかりでいっこうに先に進まない。
私はすべての「苦戦」はここから始まっていると思えて仕方がないのである。

 

私も、この「成果」という言葉に惑わされ続けた一人である。
しかし、私がサラリーマン生活で最も苦戦していた時期に、私は、この「成果」という言葉を、他の言葉に置き換えたのである。
私は、「こなした仕事の量」という言葉に置き換えたのである。

 

確かに「成果」に最も近い言葉といえば「結果」だろう。
しかし、ここを「結果」と置き換えてしまうと、いつまで経っても堂々巡りに陥るだけである。
そうすると、「仕事の量」か? それは、近いところまで来ているが、質の要素が入っていないように思えるのである。
それならば、「こなした仕事の量」か? 「こなした」ということは、アウトプットを示すことになるので、より近い意味合いになる。
………そう「成果」という言葉は、「結果」という言葉以外に他に置き換えがなかなか難しい言葉なのである。

 

しかし、みなさんには、ここで頑張ってもらいたいのである。
苦戦を脱出できるか否かは、すべてここにかかっていると言っても過言ではないからである。
私は、「こなした仕事の量」という言葉に置き換えたが、ここは、みなさん自身が考え、腹に落ちる方がいい。
みなさん自身が、「成果」を他の言葉に置きかれられたら、苦戦から脱出できると私は、強く思うからである。

 

私は、「成果」を「こなした仕事の量」に置き換えた。
すると、どうなったか?
まず、「これなら、できる!」と思ったのである。
これなら、イメージできるのである。
そして、「それなら、なんでもかんでも、仕事をこなしてやれ」と思ったのである。

 

すると、行動しようと思う気持ちが湧いてきたのである。頑張ろうという気持ちが湧いてきたのである。
そして、「成果」という言葉など、どうでもいいと思うようになったのである。
以来、私は、「〇〇をした」「〇〇もやった」という自分の行動を重視するように変わっていった。
そうすると、意外にも、「成果」の方が、近寄ってきたのである。

 

サラリーマンがつらいと思うときは、毎朝、家を出るときではないかと私は思っている。
それは、私も経験したが、「とにかく、会社に向かわなければならない」という気持ちがあるからである。
しかし、もし、「今日、なにかをしよう、なにかをこなそう」と考えられたら、その足は、自然と会社に向かうのではないだろうか。
それは、自分が考える「やるべき仕事」があるからである。

 

私は、サラリーマン時代13年間連続で単身赴任をしていた。
その内、4年間は、新幹線で3時間もかかる地であり、別の4年間は、飛行機で行かなければならない地であった。
休暇などで家に帰り、また勤務地に戻る日の朝は、つらい。
そのとき、私は、「稼いできます!」と言って、家を出たのである。
それは、勤務地に戻っても、「あれをやろう」「これをやろう」という気持ちがあったからである。
もっと正確に言うと、なにかやった結果が給料ではないかと思えたからである。

 

私は、そのときまで、サラリーマンの「稼ぐ」という気持ちがよくわからなかった。
もっと言うと、サラリーマンの給料というものの性格がよくわからなかったのである。
それは、漠然と「仕事をしているから、給料をくれるんだ」くらいにしか思っていなかったのである。
それが、「仕事をこなしているから給料をもらっているんだ」と考えが変わったのである。
そして、自ら「稼いできます!」という言葉を発するようになったのである。

 

「成果」という得体のしれない、なにか結果の塊のような言葉………
その得体のしれない言葉に体当たりしても答えは出ない。
その言葉を他の言葉に置き換えられると、快進撃は始まるのである。

 

 

 

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