商標登録されている2つのビジネスマナー

ビジネスマナーはみんな一緒と考えている人は多い。

じつは商標登録されているビジネスマナーもある。

「出世しぐさ」と「情報セキュリティ時代のビジネスマナー」だ。

みなさん承知のとおり、これだけ変化の激しい時代にあって、ビジネスマナーは少しも変わっていない。

商標登録されている理由を考えると、現在のビジネスマナーの課題といったものが見えてくる。

 

 

「出世しぐさ」のすすめ

 

信じられないことかもしれないが、いまのビジネスマナーの本には、「アピール」「目立つ」「売り込む」という文字が堂々と活字になっている。

それが本のウリになっていることが多い。

 

一目置かれる存在になることを目的にしていると思うが、アピールしたり、目立とうとしたり、売り込もうとすると、逆効果になることをビジネスマンやビジネスウーマンは知っている。

 

「アピール」「目立つ」「売り込む」を、人がどう思うかという観点がそっくり抜け落ちてしまっているのだ。

その結果、意図した「できる人」「出世する人」とは真逆の方向に行ってしまう。

 

「出世する人」はビジネスマナーの本とは逆に、ビジネスマンやビジネスウーマンの感覚では、「さりげない気づかいができる人」でほぼ一致している。

 

ただ、ビジネスマナーの本が「アピール」「目立つ」「売り込む」にこだわっていたために、「さりげない気づかい」とはどのようなことか、考察できていなかったのだ。

 

 

情報セキュリティ時代のビジネスマナー

 

現在のビジネスマナーの最大の課題は、情報管理にほとんど無防備になっていることだ。


情報漏えいの多くは、「紛失・置忘れ」などのヒューマンエラーによって発生している。


ビジネスマナーの本はビジネスバッグの形態やバッグの中に入れる役立つアイテムにはこだわるが、どのようにすれば紛失・置忘れを生じさせないかには無頓着になっている。

あくまでも「見かけ」にこだわった旧態依然としたビジネスマナーになっているのだ。

 

いまのビジネスは情報を基軸にしてなり立っている。

情報管理面で顧客に安心を与えることもビジネスマナーの範疇であり、それにより真の信頼を獲得できる。

 

気になるのは、ビジネスマナーの本は、初対面で親しくなることにこだわっていることだ。


本来ビジネスマナーの範疇ではないと思うが、問題なのは、親しくなるための相手への質問内容だ。

親しくなりたいあまりに、プライバシーに踏み込んだ質問を見かける。

これだけプライバシーを大事にする世にあって、ビジネスマナーの世界だけが独り歩きしているような気がする。

 

 

 

 

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