人を見下す人にありがちな傾向は? ー 知人や本の話をすること

2024.11.08更新

 

職場で人を見下す人にありがちな傾向は、知人や本の話をよくすることです。そうすることで自分を上に、人を下に見たいのです。

人を見下す人はそのように育ってきました。育ち方が悪かったと言えるかもしれません。

 

人を見下す人を撃退するには、話す出番を与えず、徹底的に無視することです。

ここで、有名なマズローの「欲求5段階説」を思い起こしてください。

 

人間の欲求は、生理的欲求 ー 安全の欲求 ー 所属と愛の欲求 ー 承認の欲求 ー 自己実現の欲求の順で、階層になっていますよね。

 

この5段階の欲求のうち、承認の欲求までは、他人が必要なのです。

そして欠乏に動機づけられています。

 

 

人間性の心理学―モチベーションとパーソナリティ

『人間性の心理学』マズロー

 

そう、「人を見下す人」は承認欲求が強いのです。

 

なぜ、自分の知人の話をよくするかといえば、きっと、こう言いたいのでしょう。

「自分の知人はみんな活躍しているが、あなたにはそういう人いる?」

 

つまり「自分はあなたとは違う人物なんだよ」と言いたいのです。

人を見下して、自分を承認してもらいたいのです。

 

 

自分が読んだ本について、「〇〇はいい」などと、著者名や古今東西の哲学者の名を挙げるのは、いいと気づく自分の素養を示したいのです。

これも、自分を承認してもらいたいからです。

 

 

読んだ本について話すのは、承認してもらいたいから

 

しかし、その人たちが言わんとすることには、みんな察しがついています。

「また始まった!」と悲鳴をあげています。

「助けて~」と心で叫んでいます。

 

この人たちは、自分がどう見られているか、わからないのです。

 

みんな、「助けて~」と叫んでいる

 

よく、「人を見下す人」は育ちが悪いと言われます。

その意味は、自己形成過程に問題があるということです。

 

もう一歩踏み込むと、

人を見下す人の心内には、自分が努力して得たものは譲れないといったものがあります。

その人たちが学んだり、聞いたり、経験したことや、築いてきた人脈です。

だから、自分の知人の話、自分が読んだ本をよくするのです。

 

 

問題なのは、自分の優位性を示すために、人の話を否定したり、人が読んだ本にケチをつけてしまうことです。

 

そうまでして、自分を示したいのです。

人を見下す人は劣等感が強い人と言い換えることができます。

 

たしかに、育ちが悪いと言えるかもしれません。

 

 

「人を見下す人」は承認欲求が強い人です

 

人を見下す人には、自分以外の人が必要です。

だから彼らに出番を与えないためには、話に乗らず、受け流してしまうことです。

自分の考えなど言うと、彼らの領域に引きずり込まれ、嫌な思いをします。

 

 

最後に、「人を見下す人」の末路について、サラリーマンの本質でこう表現しました。

 

この人たちが、サラリーマン生活を終えた後に待っているのは、余りにも淋しい生活である。定年を迎えると、役職がつかない人生が待っているからである。

 

役職や役目がついている時には、嫌々ながらも話しを聞いてもらえる。しかし、役職がつかなくなった時には、「人間性」のみが直視される。

 

この人たちが、そのまま、「自分の価値観が通らなくなり、誰にも相手にされなくなるということを気づかないでいたならば、やはり、それはサラリーマンの悲劇の分類に入るのである。

 

 

そう、定年後は、嫌々でも承認してくれる相手がいなくなってしまうのです。

もっと言えば、承認を求める相手がいなくなるのです。

すると、自分の拠り所がなくなってしまいます。

さびしい末路が待っているのです。

 

綾小路 亜也

 

 

サラリーマンの本質

「見下しているつもりが見下されている上司」から

 

 

定年後は承認を求める相手がいなくなる

 

 

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