2024.11.06更新
「〇〇はただいま会議中です」と言われると、電話をした人は腹が立ちます。「ビジネスと会議、どっちが大事だ!」と叫びたくなります。
しかし、あなたが会議で不在の時も、電話を受けた人はそう言っているのです。
会議中、打ち合わせ中の電話対応を考えてみましょう。
「会議中です」は不愉快な言葉であることをみんな知っているのに、この言葉を言い換えることができないままここまで来てしまいました。
言われて不愉快な言葉ならば、言わないようにすることです。
しかし、この言葉を言う人は、あなたではなく、あなたの代わりに電話に出た人です。
どうしたら、あなたの代わりに電話に出た人がこの言葉を言わないで済むでしょうか?
ビジネスマナーの本には、会議中にかかってきた電話は、
「ただいま〇〇は会議中で、△時に終わる予定です」と会議の終わる時刻を伝え、相手が急ぐ場合は、会議室に内線をかけるか、会議室に出向きメモを渡し指示を仰ぐといったことが記載されています。
「よろしければご伝言を承りましょうか」と記載している本もあります。
一見、満点の答案のように思えますが、電話をかけるたびに「会議中」と言われる人の感情は別問題です。
たしかに、「会議中です」と「外出中」とでは電話をかけた側の受け取り方は違います。
「外出中なら仕方がない」と思う人は多いはずです。
しかし、本人に代わって電話を受ける人は、「会議中」を「外出中」に置き換えることには強い抵抗感を覚えるはずです。
やはりウソは言いたくないからであり、相手から突っ込まれたときに返答できないということもあります。
それならば、「〇〇は、あいにく席をはずしています」と事実を伝えればいいとも思えますが、いつ終わるかもわからない会議のときは、「席をはずしています」は使えません。
「〇〇は、あいにく不在です」では、あまにもそっけないです。
さて、どうするです。
方便にはなりますが、「〇〇はあいにく不在で、△時に戻ってくる予定です。お急ぎでしょうか?」と、極力、連絡がとれる時刻を強調し、会議中という言葉を使わない方がよいと思います。
会議は会議をする側には必要ですが、電話をする側には関係がないからです。
この問題を考えていくと、
「会議中です」の問題は、電話を受ける人の問題ではなく、会議や打ち合わせをする側の問題ということに気づきます。
日本の企業は、会議だか打ち合わせだかよくわからないものを頻繁に開いています。
突発的に開かれることも多く、終わりの時刻も示されていないことが多いのです。
そんなときに電話がかかってくると、電話を受けた人は、つい「会議中です」と答えてしまいます。
こんな状況を考えると、
会議ならば会議、打ち合わせならば打ち合わせと明確にしたうえで、終了時刻をハッキリと職場の人に伝え、実際にその終了時刻に終わらせることが必要です。
そうすれば、電話を受ける人は、短時間の打ち合わせの場合には「〇〇は、席をはずしています」と堂々と答えられ、
会議や打ち合わせの終了時刻がしっかり定まっていれば、自信を持って、「✕✕時には、席に戻ってきます」と答えられます。
こうすると、「会議中です」の問題もだいぶ薄らいできます。
つまり、「会議中です」の問題は、
電話を受ける人の会議の終了時刻に対する自信の問題でもあり、
終了時刻がハッキリと決められていれば、自然に「会議中です」は減っていくのです。
この問題の本質は、会議中は人を待たせているということです。
その本質に行き着けば、会議自体も効率的に進めるし、終わりの時刻も決められます。
そこに行き着くか否かで、会議中に電話をかけてきた人への対応が違ってくるのです。
綾小路 亜也
会議中の問題は『「出世しぐさ」のすすめ』で取りあげました。
「会議中です」を言わないですむ方法 から
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