接待ゴルフで相手のスコアが悪かったとき、どう対応するか?

2024.10.19更新

 

接待ゴルフで相手が大たたきしまったとき、プレイ後、どんなことを話したらよいだろう? ちょっとマナーの観点で考えてみよう。

「あまりゴルフのことは話題にしない方がいいな」と思うかもしれない。

一方で「それでは、あまりにも不自然だよな」とも考えると思う。

 

ゴルフをする度に、傷ついてきた私の結論を言おう。

 

積極的にゴルフのことに触れられることも嫌だが、さりとてまったく触れられないと、妙な気づかいを感じて落ち込んでしまうのだ。

 

そんなときは、ゴルフ場にはたいへん申し訳ないが、不可抗力の世界に持って行くことをおすすめしたい。

 

「ピンをあんなところに切っていたら、誰だってはまりますよね」

「今日のバンカー、カチカチでしたね」

「ちょっと、フェアウェイが狭すぎますよね。これではロングヒッターははまってしまいますよ」

といった具合だ。

 

不可抗力の世界に持って行く?

 

そのうえで、

「○○さんはフェアウェイウッド、距離が出ますからね。すいません、こんなコースを選んでしまって……」と、相手を立てるのだ。

もっと言えば、

明るく笑いながら「今日は○○さん、えらい目にあいましたね」と言ってもかまわない。

 

 

そうすると、今日、大たたきした人も、自分が入り込める隙間をもらったような感じになり、話がしやすくなる。

 

そんなことから、顔に表情が戻り、「今日はえらい目にあった」などと笑いながら言うかもしれない。

 

 

「今日はえらい目に会った」と言うようだったら、元気が出てきた証拠?

 

こんなゴルフの話だが、そこにはビジネスの本質のようなものが隠れている。

 

それは気づかいだ。

接待ゴルフは、相手とスコアを競うものではない。

ゴルフをとおして、互いに「人となり」を知り合うということだ。

 

だから接待ゴルフの成功とは、「また、この人とやりたい」と思ってもらうことだ。

それは相手がこちら側の「人となり」を受けいれた証拠だからである。

 

じつは、「また、この人とやりたい」と思われるように努めることが、接待ゴルフのマナーなのだ。

 

 

このことは、ゴルフに限る話ではない。宴席でも同じだ。

「またこの人と飲みたい、話したい」と思ってもらうことが、接待の成功なのだ。

そしてそう思われるように努めることが、宴席のマナーだ。

 

ビジネスも同じだ。

業務知識、プレゼン能力がいくら高くても、顧客に「人となり」を嫌われたら、ビジネスは終わりだ。

 

お客さまが知りたいことは「人となり」なのだ。

そしてお客さまは、自分がピンチのときや、傷ついているときに、その対応の仕方を見て、好き嫌いを決めている。

 

綾小路 亜也

 

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