印象がよくなるハンコの押し方

世の中には、ありそうでなさそうなものがある。
印象がよくなるハンコの押し方である。
試しに「ハンコ 印象」と打って、検索してもらいたい。
出てきたものといえば、私が書いたものにすぎない。
この現象はなぜなのだろう? 考えてみる価値はある。

 

ハンコは「真っすぐきれいに」押せばいいから、「真っすぐきれいに」の中に印象部分が入ってしまっていて、完結しているのかもしれない。
とするならば、ちょっと踏み込んで「真っすぐきれいに」を分析しなければいけないことになる。
「真っすぐ」は、真っすぐ以外に表現のしようがないが、「きれいに」は具体的にどのようなことを言うのだろうか?
これには、いろいろな要素が詰まっていそうだ。
印が「かすれていない」「にじんでいない」「ずれていない」「印の枠が欠けていない」という答えが出てくると思う。
こうした要素を充たし、かつ印が傾いていないとき、「真っすぐきれいに」なり、印象がいいハンコと言えるのだと思うが、ここで議論をやめたら、完全に消化不良だ。

 

問題は、どうしたら、傾きがなく、かすれてもいず、にじんでもいず、ずれてもなく、枠が欠けていないハンコを押せるかである。
ここも、ハンコの押し方を技術論で説明すれば、簡単に答えが出てしまうが、技術論は技術論としておさえておく必要がある。

 

一つには朱肉の付け方の問題がある。
「朱肉は、ハンコを朱肉の容器(これを印池という)の中央に持ってきて、ポンポンと軽く叩いて付ける」―これが基本中の基本だ。だが、これだと、外枠が欠けることもあるので、私の記事や本では「ハンコの枠を、朱肉の容器の外側から円を描くように付けていく」ことを推奨している。
(参考記事 「ハンコがかすれない朱肉の付け方と捺印マット」
http://shinyuri-souken.com/?p=38174 )

 

ハンコの持ち方の問題もある。
このことについても常套手段がある。「印鑑.com」の記述を紹介すると、「人差し指を、印面の文字の真上に当てて、親指と中指の3点で支え、親指は指の腹で、中指は指の横を当てて印鑑を支える」とあり、「印鑑の尻の部分を手の腹に当てる」とある。
(参考 https://innkan.com/ )
私の記事や本では、つまり、ハンコはつまむように持って押すのではなく、手の腹で押すと記述している。
(参考記事 「手の腹で押せば、ハンコはきれいに押せる」
http://shinyuri-souken.com/?p=38189 )

 

この二つをおさえれば、ハンコは間違いなく「真っすぐきれいに」押せるが、問題はここからである。
このように朱肉の付け方やハンコの持ち方に気をつけるということは、どういうことなのだろうか?
「ハンコを身構えて押している」ということにならないだろうか。
「ハンコを身構えて押している」ことを、別の表現で言うと、どういうことになるだろうか。
「丁寧に押している」とも表現できるし、「やっつけ仕事で押してはいない」とも表現できるのではないだろうか。

 

このことを、ハンコを見る側から言えば、「丁寧に押されている」「やっつけ仕事で押されてはいない」ということになるが、それは印象領域の話だ。
逆に、ハンコを見る方は、丁寧に押されていないハンコや、やっつけ仕事で押されているハンコも見た瞬間にわかってしまう。
押されたハンコに「間」というものを感じ取れないからだ。考えて押されたものでないことが一目瞭然だからだ。そして、こんなハンコを押した人に対してある種の印象を抱く。
そんなことを考えると、ハンコを見る側が一番望んでいるものは「ハンコを身構えて押している」ということになる。
よくよく考えれば、それはハンコを押すという本来の意味である。
そう、身構えて押されたハンコかどうかが、印象を決定づけ、信頼を左右しているのだ。

 

私は、長い間、ビジネスの現場にいたが、申請書や企画書、提案書を受け取ったとき、真っ先に見たのはハンコだった。
申請書や企画書、提案書を書いた人が、是が非でも承認をもらいたい、採用してもらいたいと思ったならば、ハンコを押す前に、何度も「この内容で本当にいいか」と確認するはずだからだ。
私は、そんな気持ちが入ったハンコを目にしたとき、こちらも真剣に検討しなければならないと考えた。
いま、どの企業も「ビジネスマナー、ビジネスマナー」と言う。形も大事だが、重要なのはその人の気持ちである。
ハンコには、その人の本当の気持ちが表れている。

 

綾小路亜也

 

 

 

 

印象アップに踏み切れない人が、ある日突然注目を浴びるハンコの押し方

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