ハンコを氏名にかぶせて押すべきかは、ビジネスで永遠のテーマになっている

2018.06.16記事を更新しました。

ハンコを氏名にかぶせて押すべきかは、ビジネスで永遠のテーマになっている

 

あなたは、いつか、どこかで、「ハンコは氏名にかぶせて押した方がいい」と教えてもらったことがある。
あなたは、そんなことが頭に入っているから、こわごわとハンコを押す。
こわごわと押された印は、見た方はすぐにわかる。

 

ハンコを氏名にかぶせて押すべきかどうかは、ビジネスの場で、語られないことはない永遠のテーマになっている。
だが、ここは、ストレート勝負で行こう。
ハンコを氏名にかぶせて押すかどうかは、場合によって異なる。

 

まず、印鑑証明が必要な書類に押す場合。
この場合は、印を名前やその他の文字にかぶせてはいけない。
それは、せっかく印鑑証明を取ったのに、印が名前にかぶっていると、印鑑証明と印影が照合できないからである。

 

次は、印鑑証明が必要ない書類の場合。ここは2つのケースに分かれる。
ケース1は、実印や銀行印として使用しているハンコを、(他の用途で)押すとき。つまり認印代わりに使用する場合である。
こんなときは、氏名にかぶせて押した方がいい。
その理由は、印影がはっきり見えると、重要な実印や銀行印の印影を写し取られる可能性があるからだ。偽造防止ということになる。
ただ、実印や銀行印を認印代わりに使っていること自体、大きな問題がある。

 

ケース2は、認印をまさに認印として使用する場合。
こんな場合は、氏名のすぐ横にハンコを押せばいい。つまり、よほど重要な認印でない限り、氏名にかぶせる必要はない。

 

どうだろう?
ハンコを氏名にかぶせて押した方がいいのかという問題は、もっぱら偽造リスク防止の話だったのである。

 

なお、ハンコを氏名にかぶせないで押す場合も、意外にどこに押せばいいのか迷う。
そんなときは、「記名押印」=「署名」という原則を思い起こしてもらいたい。
(記事「『記名押印』=『署名』だからハンコを押す意味がある」  http://shinyuri-souken.com/?p=36210 を参考にしてもらいたい)

すなわち、記名と押印が一緒になって意思を示していることを忘れなければ答えは出てくる。
印が氏名と離れていると、印と氏名が一体になって意思を示していない。
ドーンと結論を言えば、氏名のすぐ横に押せばいい。

 

これで、長年の疑問、モヤモヤが晴れたのではないだろうか?

印象アップに踏み切れない人が、ある日突然注目を浴びるハンコの押し方 より

綾小路亜也

 

 

あなたはハンコを押すとき、一瞬、氏名にかぶせて押した方がいいか迷うはずである。

 

 

 

あなたの印象はハンコの押し方で決まっている!

印象アップに踏み切れない人が、ある日突然注目を浴びるハンコの押し方
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手の腹で押せば、ハンコはきれいに押せる

手の腹で押せば、ハンコはきれいに押せる

 

ハンコをまっすぐ、きれいに押す―このことは、やってみるとけっこう難しい。

 

このハンコをまっすぐ、きれいに押すために参考となる記述がある。
印鑑.com」の次の記述を見てみよう。

 

ハンコの持ち方は、「人差し指を、印面の文字の真上に当てて、親指と中指の3点で支え、親指は指の腹で、中指は指の横を当てて印鑑を支える」とあり、「印鑑の尻の部分を手の腹に当てる」と記述されている。

 

 

これがハンコをまっすぐ、きれいに押す極意だが、これだけ読むと、すっかり嫌気がさしてくる。
そこで、思い切って、ポイントを2つに絞ろう。

 

1つ目は、「人差し指を印面の文字の真上に当てる」である。
ハンコの印面の文字を見て、人差し指をハンコの真上に持ってくる。
これで傾きがない印を押せる。1つクリアーである。

 

2つ目は、「ハンコは手の腹で押す」である。
ここが、ハンコをきれいに押せるかどうかの最大のポイントとなる。
手の腹といっているのは、人差し指の付け根のちょっと先の腹である。

 

あなたも、「手の腹で押す」という感覚でハンコを押してもらいたい。
手の腹で押すと、手の腹と押す紙が平行になっていること、また体重をかけなければ押せないことを確認できる。
つまり、手の腹で押すということは、ハンコの印面を均等に押せるということであり、それが鮮明な印を作り上げる。

 

 

もっとかいつまんで言えば、ハンコは親指と人差し指でつまむように持つのではなく、それに中指を加え3点で持ち、押すものなのである。

 

ところが、今回、ハンコの取材をしてわかったことがある。
それは、多くの人はつまむようにしてハンコを持っているということだった。
あるハンコ屋さんは、「銀行員までつまむようにハンコを持っているんですよ」と嘆いた。

 

銀行員と言えば、ものすごくハンコと関係があるように思える。しかし、その銀行員さえもハンコの正しい持ち方を知らないことが多い。
それは、ハンコの持ち方などは、誰も教わったことがないからである。

 

あなたは、ハンコの正しい持ち方を知っただけでも、人より一歩も二歩も先に行っている。
そして、手の腹で押したハンコの印影を見て、あなたは驚く。そこには、あなたがいままで見たことがなかった鮮明な印があるからだ。

 

印象アップに踏み切れない人が、ある日突然注目を浴びるハンコの押し方 より

 

 

ハンコは画像のようにつまんで持たない。

 

 

 

 

 

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ハンコがかすれない朱肉の付け方と捺印マット

ハンコがかすれない朱肉の付け方と捺印マット

 

印象がいい印は、まっすぐ、きれいに押された印である。
そのためには下準備も大事である。

 

誰しも、朱肉をべったり付けすぎてしまったり、逆に、ハンコを押して見たら、印がかすれてしまったという経験を持っている。

 

朱肉を付ける極意は一つである。
それは、あなたもどこかで聞いたことがあると思うが、ポンポンと軽く叩いて付ける。(「印鑑.com」などのサイトを参照)
そうすると、朱肉はハンコの印面に均一に付く。

 

しかし、あなたはこれだけでは、きっと不安である。
ハンコの枠がかすれるという不安があるからだ。

 

ハンコの枠がかすれるという不安を持っている人は、ハンコの枠から朱肉を付けていってもらいたい。
朱肉の容器の外側から円を描くように付けていく。

 

なぜ朱肉の容器の外側から朱肉を付けていくかといえば、朱肉の容器の外円部分は内側よりも、朱肉が多く残っているからである。
また円を描くようにするという動作は、ハンコの枠360度にもれなく朱肉を付けるという意味である。
その上で、ハンコを朱肉の容器の真ん中に持ってきて、ポンポンと叩く。
これならば、ハンコの枠もかすれることなく、均一に朱肉が付く。

 

この作業が終わったら、いよいよハンコを押すことになるが、あなたは、ハンコを押す書類の下に紙を重ねたりして、環境を整えるはずである。
こんな作業はけっこう面倒くさい。

 

それならば、いっそのこと捺印マットを使ってもらいたい。
捺印マットには小型のサイズのものも売られているので、そんなサイズの捺印マットを机の中に入れておけば便利である。

 

しかし、あなたは捺印マットの使用に抵抗を持つかもしれない。
それは、捺印マットのゴムの弾力性を気にするからである。

 

だが、下の<図>を見てもらいたい。
革の捺印マットもある。しかも、革の表側の使用してる捺印マットもあれば、革の裏側を使用しているものもある。
(緑色のゴムマットの右に、朱肉をはさんで置いてあるものは、革製の捺印マット。下に置かれているのが革の表側を使用したマット。上に置かれているのが革の裏側を使用したマット)
革の裏側を使用している捺印マットを求める人は、きっと、ハンコを押した際の滑りを気にする人である。

 

ハンコをきれいに押すには、いま述べたような、ちょっとした準備が必要である。

 

 

印象アップに踏み切れない人が、ある日突然注目を浴びるハンコの押し方 より

 

 

 

 

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いいハンコとは、自分をイメージさせるもの

いいハンコとは、自分をイメージさせるもの

 

いいハンコとは、どんなハンコだろうか?
印象アップを目指すとき、考えてみる価値は十分にありそうだ。

 

このことを考えると、あなたの得意先や上司は、押された印の何を見ているのかということに行き着く。

 

結論から言えば、ふと、押した人の顔が浮かんでくるハンコがいいハンコである。
そして、そんなハンコが書類の表紙に押されていると、相手はその書類を読もうという気になる。

 

あなたも、そんな経験を必ず持っているはずだ。

 

このことは重要だ。
それは、あなたが得意先宛てに出す書類は、提案書や企画書であり、上司に出す書類は、申請書や報告書だからだ。
つまり、いずれの場合も、まず相手を読もうという気にさせなければ、そこから先、進まない。

 

ところが、書類に、100円ショップなどで売られているようなハンコやシャチハタなどが押されていると、相手は読もうという気にならない。
それは、そのハンコから、押した人をイメージできないからである。
そんなハンコには表情がないからである。

 

それでは、自分をイメージさせるハンコとは、どのようなハンコか?
それは、買ったときに、「何か」にこだわったハンコである。

 

この「何か」をあまり難しく考える必要はない。
書体であっても、色であっても、印材であっても、製造過程であってもいい。
このこだわりが、ハンコの個性となって表れる。
それは、ハンコの個性かもしれないが、実は、あなたの個性なのである。

 

 

印象アップに踏み切れない人が、ある日突然注目を浴びるハンコの押し方 より抜粋

 

 

 

最近はチタンのハンコが人気だ。
また、カラーメタルのハンコも売られている。銀行別に色を使い分けたら、ちょっとおしゃれでハンコを押すのが楽しくなるかもしれない。

 

 

 

 

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ハンコは意外と同一にならない

ハンコは意外と同一にならない

 

意外な結果がある。
あなたが持っているハンコは、意外に、あなただけのハンコである確率が高い。

 

ここも新百合丘総合研究所が実施した実験結果を見てもらいたい。

 

下の<図>は、左から順に、ハンコ屋さんのショーケースから買ったハンコ、ハンコの自動販売機で作ったハンコ、ハンコ屋さんにオーダーしたハンコ、そして、手掘りのハンコの印影である。(サイズは12ミリ)

 

印象アップに踏み切れない人が、ある日突然注目を浴びるハンコの押し方 より

 

 

 

どうだろうか?

 

印影は、見事に違うのではないだろうか?

 

そして、こんなことを言うと、ハンコのプロや職人さんに怒られるかもしれないが、印影も一概に、どのハンコのものがいいとは言い難い。

 

ということは、あなたが持っているハンコは、意外に、あなただけのハンコということになる。
だから、あなたは自分のハンコに、もっと自信を持っていい。

 

 

なぜ、こんな実験をしたかといえば、それは印象と関係があるからである。
ハンコを無造作に押す人の心理には「自分が持っているハンコはどこにでもある」という意識がある。
だから、無造作にハンコを押す。

 

しかし、「自分が持っているハンコは、自分だけのもの」と思えれば、ハンコは丁寧に押す。
そして、そのような思いで押された印は、実際、きれいに押されている。
つまり、印象がいい印ということになる。

 

 

ただ、一点だけ、注意しなければならないことは、10ミリのサイズのハンコは大量生産されたハンコだから、メーカーが同じだと、同じハンコになるということである。

 

上の<図>には、ハンコ屋さんで買ったハンコの印影があるが、12ミリのサイズだというところがミソである。
ハンコ屋さんには12ミリのハンコが入ったショーケースは、たいがい置かれていない。
運よく12ミリのハンコを置いてある店に出会った場合、12ミリのハンコのメーカーが同じだと同じ印になるが、私の経験では、それらのハンコは、置いてある店ごとに書体などが異なっていることが多い。
だから、あなたは12ミリのハンコを選ばなければならないのである。

 

 

それでは、ハンコ屋さんにオーダーしたハンコはどのようなハンコなのだろうか?
それは、ハンコ屋さんが注文を受け、PC上のソフトから彫刻機に指示を送って作る機械彫りのハンコである。
この場合も、ソフトが同じだと、同じハンコが出来上がるが、実際には、ハンコ屋さんで文字やバランスの調整を行うこと、印材も異なることから、まったく同じハンコとなる確率は低い。

 

 

ハンコは意外に、自分だけのハンコである確率が高い。
このことは、スーパーの文房具売り場などに置いてあるハンコの自動販売機で体感できる。
ハンコを作るために、書体、字の太さ、印材を選ばなければならないからである。

 

 

自分のハンコに自信を持てれば、ハンコはきれいに押せるようになる。

綾小路亜也

 

 

 

 

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いまさら、ハンコと思っていたが……

私がハンコの本を書くと言ったら、「そんな本、誰が読むんだ」と、みんなから反対された。

 

その理由はシンプルで、「いまさら、ハンコ……」だからである。

 

著者の私が言うのもたいへんおかしいが、読者のみなさんも、そんな気持ちをお持ちではないかと思い、ハンコの記事は、できる限り他の記事に挟みながら紹介しようと考えていた。

 

ところが、ハンコのことは誰も教えられたことがないから、記事を紹介してみて、意外に反応があることに驚いた。

 

そのとき、私は、はたと自分の原点に立ち帰ったような気がした。
私は、どうしてもビジネスパーソン向けにハンコの本を書きたかった。
しかし、書き出してはあきらめ、またチャレンジしてはあきらめるということを、ここ数年繰り返してきた。
それは、ハンコの本を書こうにも、既存の本などはほとんどなく、材料が乏しかったからである。

 

私は、今度はハンコ屋さんに座り込んだり、ハンコの自動販売機で、何度も自分のハンコを作ったりした。
また、違うサイズのハンコを作ったり、書体の違うハンコも作ってみた。
その結果、なんとか本のレベルまでまとめることができた。

 

私が、なぜ、ハンコにこだわったかというと、ハンコはビジネスと密接に関わりあっているからである。
人の印象とも、深く関わりあっている。
そして、嫌な表現にはなるが、企業に勤める人にとっては、人間関係とも昇進、出世とも関わりあっている。
そんなことをお伝えしたかったことが、私の原点であった。

 

考えてみれば、私がビジネスマナーの本を書いたときも、よく言われているビジネスマナーのポイントは、実際のビジネス感覚とは、だいぶずれているということをお伝えしたかった。
また、出世の本を書いたときも、昇進、出世には、能力以上の要素が大きく存在し、その要素とは何かをお伝えしたかった。
行き詰らない営業の仕組みを作ることが、営業の本質ではないかと考え、営業の本を書いた。

 

そんな私の原点に立ち帰って、ハンコの記事については、連載したいと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。
これから、ハンコのサイズや書体による印象の違い、商売繁盛につながる角印の押し方、役職印の使い方などの話に入っていきます。

 

極めつけは、最後の印象についての記述です。
人の印象は、私たちが気がつかないところで生まれている、という衝撃的な結びとなっていますので、期待してください。

 

 

本の中でも紹介しているハンコの自動販売機

 

 

 

 

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ハンコの書体をちょっと考えると、イメージアップにつながる

ハンコの書体をちょっと考えると、イメージアップにつながる

 

ハンコの書体を難しく考える必要などない。
自分のフィーリングにあった書体を選ぶだけで、イメージアップにつながっていく。

 

まずは、ハンコの書体を見てもらいたい。
ハンコの書体には楷書体、行書体、古印体、隷書体、篆書体、印相体(吉相体)がある。

 

このうち、あなたがよく使う認印は、名字がすぐに読み取れることが必要である。
したがって、あなたは、名字がすぐに読み取れる楷書体、行書体、古印体、隷書体の中から、自分に合った書体を選べばいいことになる。

 

 

印象アップに踏み切れない人が、ある日突然注目を浴びるハンコの押し方 より抜粋

 

 

 

あなたには、自分のフィーリングを大切にし、自分にしっくり来る書体を選んでもらいたい。
話はたったそれだけである。

 

しかし、ビジネスパーソンはハンコの書体などあまり考えず、文房具店やハンコ屋さんに置いてあるハンコを手にしている。
いわば、もっぱらハンコを買うという行為があり、買ったハンコにそれぞれの書体があるに過ぎない。

 

その結果、ハンコを買ったものの、「失敗した」と思うハンコは誰もが一つや二つは持っている。
その原因は書体によるところが大きい。逆に言えば、自分にしっくり来る書体を選ぶと、ハンコへの愛着が生まれ、使い続ける。

 

ハンコを選ぶとき、どの書体がいいか、ちょっと悩むことが必要である。
その悩むという行為が、自分にしっくり来るハンコを選ぶということにつながり、そうして選んだハンコは丁寧に扱うようになる。また、しっかりと押すようになる。
すなわち、自分にしっくり来る書体のハンコを選ぶことが、印象アップにつながっていく。

 

なお、書体を選ぶときには、字の太さにも注意する必要がある。字の太さも、自分にしっくり来るかどうかに関係する。
ハンコをオーダーするとき、字の太さについて希望できるならば、「少し太い字で」などと自分の好みを伝えてほしい。

 

 

一番重要なことは、あなたのフィーリングである。
ハンコの書体が自分に合うと、そのハンコは使いたくなる。

綾小路亜也

 

 

 

 

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手っ取り早く印象をアップするには、大きめの認印を使う

手っ取り早く印象をアップするには、大きめの認印を使う

 

まずは新百合ヶ丘総合研究所が実施した、印象についての実験結果を見てもらいたい。

 

〈図1〉には10ミリ、12ミリ、13・5ミリの印影がある。
実際にハンコ屋さんから買って押印したものを画像にした。

 

10ミリのサイズは、ハンコ屋さんのショーケースから買い、12ミリ、13・5ミリのサイズはハンコ屋さんにオーダーした。
認印はたいがい名字だけなので、日本一多い名字「佐藤」さんを使い、書体は古印体に統一した。

 

見る機器によって、サイズは変わってしまうが、見え方の違いに着目してもらいたい。
特に10ミリと12ミリのサイズの印影の見え方に注目してもらいたい。

 

印象アップに踏み切れない人が、ある日突然注目を浴びるハンコの押し方 より抜粋

 

 

 

どうだろうか?
10ミリの認印と12ミリの認印は、たかが2ミリの差だが、ここまで差がついて見える。

 

しかし、ビジネスパーソンの多くはこの10ミリのサイズのハンコを使っている。
それは、文房具店やハンコ屋さんの回転式のショーケースなどから購入していることが多いからである。

 

10ミリのサイズのハンコを報告文書などに押すと、かなり安っぽく映る。
このサイズのハンコで押すと、いかにも形だけ押したという感じになる。また頼りなく見える。
まずサイズが目につく。そして、このサイズのハンコで押された印影は、いかにも大量生産されたという感じを受けることから安っぽく見える。

 

 

ビジネス文書には、この10ミリの一つ上のサイズである12ミリの認印を使ってもらいたい
12ミリの認印で押された印影は、まずサイズが書類に見合ってくる。そして10ミリの認印より価格が跳ね上がる分、印影にも違和感を覚えなくなる。

 

12ミリのサイズの上は、13・5ミリのサイズとなる。
<図1>で13・5ミリのサイズの印影は、12ミリのサイズの印影との比較で、どう見えただろうか?
きっと、「ちょっと大きいかな?」と感じたと思うが、逆に言えば、なかなか立派だということになる。

 

結論から言えば、13・5ミリのサイズの認印を使っても、まったくおかしくない。
あなたが管理職ならば、13・5ミリのサイズの認印を使ってもらいたい。
それは、部下が作成した書類に印を押すとき、13・5ミリの認印はぴったりのサイズだからだ。まさに決裁したという感じになる。

 

ハンコを考えるとき、まずその大きさに注目すべきである。
しかし、ビジネスパーソンは購入経緯から10ミリのサイズの認印を持っていることが多い。実はここがネックだった。

 

押したハンコの印象を手っ取り早くよくするには、大き目のサイズの認印を使うことである。
そうすれば、印象は飛躍的にアップする。

 

綾小路亜也

 

 

 

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ハンコの跡から、あなたの本当の姿が読まれている

ハンコの跡から、あなたの本当の姿が読まれている

 

ハンコの印象がこわいのは、そこに、あなたの本当の姿が表れているからだ。
しかも、そのことが、ビジネスに影響している。

 

人は、口には出さないが、ハンコの印象から、何を感じ取っているのだろうか?

 

まず、無造作に押された印。
無造作に押された印は、慎重に押されなかったことが一目でわかる印である。印の傾きなど気にせずに押された印やかすれたり、にじんだりしている印である。

 

そんな印を見て、相手はまずそんな印を押した人の性格を感じ取る。
その印から、相手は「あまり細かいことは気にかけない人だ」と解釈してくれれば問題はない。実際、そんな印を押す人は、あっさりした性格の持ち主が多い。

 

しかし、「あまり細かいことは気にかけない」ということは、別な言い方をすれば、こだわりがないということになる。
相手が、この「こだわりがない」というところに重きを置くと話が変わってくる。

 

「こだわり」は細部までしっかりと仕事をやり遂げることを意味する言葉であり、責任感というものも強く感じる言葉である。それが仕事を頼む側から見れば安心感につながっている。

 

そんなことから、無造作に押された印を見た人は、印を押した人への信頼感が揺るぎ、きっと自分で自分を守ることを考える。
すなわち、無造作にハンコを押した人の仕事振りを用心するようになり、その人に仕事を頼むときも、自分で確認するなどの手段を講じる。

 

だが、人はそんな思いや苦労をしてまで仕事を任すほど、お人好しではない。
そんな思いや苦労をするならば、他の人や他の会社に任せばいいだけの話である。

 

その結果、どうでもいい最低限の仕事はその人に頼むかもしれないが、大切な仕事は頼もうと思わなくなる。

 

もし、あなたが「自分の仕事が減ってきた」と感じたならば、自分が押した印を確認してもらいたい。相手はその印からあなたの仕事にこだわりを見出せないのかもしれない。

 

 

次に、いかにも形だけ押したと思われる印を見たときの、相手の印象と解釈について考えたい。
それは、一目で100円ショップにでもあるようなハンコで押された印を見たときの印象である。

 

相手は無造作に押された印とは異なる感情を持つ。
そんな印を見たときほど、がっかりすることはない。

 

無造作に押された印は、押した人の性格と照らし合わせると「なるほど」とうなずける一面があるのに対し、形だけの印を見ると、その人の本当の姿を知ったような感覚になる。
なにか、その人の仕事に対する割り切りのようなものを感じてしまう。

 

そんなことから、形だけの印を見た人は冷めたような気持ちになり、いままで思い描いていたその人への見方を変え、心に一線を引く。
つまり、最後にはそんな人は頼りにならないと思い、自分を守るために身構えると思う。

 

そして、相手からそのように思われたら、おそらくその時点からビジネスや人間関係は進展しない。

 

もし、あなたの部下に、「相手からの受けも悪くはないのに、なぜ売り上げが伸びないのだろう」という人がいたならば、部下が押した印を確認してもらいたい。相手はその印から、部下の仕事の割り切りのようなものを感じているかもしれない。

 

 

シャチハタなどを見たときの相手の反応は、あまり語る必要もなさそうである。
それは、その印がいいとか悪いとか言う以前の話であり、そんな印を見た人は、まるで自分が工場で製品検査にあったような感覚になる。
自分がそのように扱われたことが、いつまでも心に残る。

 

 

「そんなことまで相手は考えるのか?」と思うかもしれないが、考えるのは相手である。
しかし、人は押された印については、よほどのことがない限り口に出さない。
ここがビジネスマナーと大きく異なる。

 

 

押された印については、誰も口には出さず心で思っている。

 

綾小路亜也

 

印象アップに踏み切れない人が、ある日突然注目を浴びるハンコの押し方 より

 

 

 

 

 

 

いいハンコの選び方&印象がよくなるハンコの押し方
印象アップに踏み切れない人が、ある日突然注目を浴びるハンコの押し方
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「記名押印」=「署名」だからハンコを押す意味がある

「記名押印」=「署名」だからハンコを押す意味がある

 

なぜハンコを押さなければならないのか、頭をよぎったことはないだろうか?
実は、ハンコを押すことには法律的な意味がある。
ここをクリアーしないと、気持ちの問題として、ハンコはきれいに押せない。

 

ビジネス文書では署名することは少なく、ほとんどワープロで印刷された氏名の横にハンコを押す。
これを「記名押印」という。

 

この「記名押印」には法律的な意味がある。
署名した場合と同じ効果がある。

 

署名するということは、なによりも本人であることを証明している。
それでは記名だけではどうだろうか?
ほとんどの場合ワープロ印刷だから、本人が記名したという確たる証明にはならない。

 

だから印が必要なのである。押印することによって自署した場合と同じ効果を持つ。

このことは法律に示されている。

商法三二条
「この法律の規定により署名すべき場合には、記名押印をもって、署名に代えることができる」

つまり、「署名」=「記名押印」ということになる。

 

このことが、ビジネスパーソンがハンコを使用する原点になっている。

 

そして、その上で文書は誰が書いたかということが非常に重要だということを、考える必要がある。
書いたということは、「この内容で間違いありません」「この内容について私が責任を持ちます」ということを意味している。
「私がこの書類を書きました」ということを、記名とともに印が大きな役割を果たしていることに着目してもらいたい。

 

そんな中で書類を受け取った相手が、無造作に押された印、形だけ押された印、頼りなく見える印、あるいはシャチハタで押された印を見たとき、どう思うか考えてほしい。
そんな印は、とても「この内容で間違いありません」「この内容について責任を持ちます」と語っていないではないか。

 

つまり、企画書や報告書の価値は、その表紙にある印を見ただけでほとんど決まっている。
だから印は重要なのである。

 

 

私たちは、人が押したハンコについて、本能的に印象を持つ。
そして、その印象は当たっている。

 

ビジネスパーソンがいくら印象アップに努めたとしても、毎日のように押すハンコに、「記名押印」=「署名」の意味あいを見出せないと、まさに「頭隠して尻隠さず」の状態になる。

綾小路亜也

 

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