「叩き上げ」とは、下積みから苦労して、上の地位に就いた人のことを言います。この言葉は、エリートには使われません。「現場」という背景が必要だからです。

すなわち、現場で、実力と経験を身につけた人を、叩き上げと言うのです。
一方、エリートはキャリア(経歴)をウリにする人です。
現場経験をウリにするか、経歴をウリにするか、ここに「叩き上げ」とエリートの決定的な違いがあります。
かつて叩き上げは会社で幅を利かせました。
日本が高度経済成長下にあったたきときです。
その時代は、現場力が評価された時代でした。
日本を代表する企業のトップも、叩き上げの人が多かったのです。
しかし、今はどうでしょう?
会社の中枢にいる人は、現場一筋という人ではないはずです。
その人たちも現場を経験することがありますが、それはキャリアパスの一環としての現場経験です。
本籍は企画部門という人が多いのです。
日本全体が企画力重視に大きく傾いていきました。
そして会社の中枢部門を経験した人がエリートと認識されるようになりました。
出世で、断然、有利となったのです。
今、私たちはエリート優位の時代を生きていると言えます。
しかし、本当にエリート優位なのでしょうか?
ここで考えなければならないことは、エリートたちは企画を出す、部門間調整を行うということには長けていますが、作る力、売る力の大元ではないということです。
日本は弱くなっていると言われますが、この作る力、売る力が弱くなっているのではないでしょうか。
この作る力、売る力は、言うまでもなく現場にあります。
振り子は、必ず反対側に振れます。
再び、現場力が重視されるのではないでしょうか。
もう一つ、「叩き上げ」には大きな役割があります。
自分が培ったものは、伝えることができるということです。
エリートたちには、伝えるものがあるでしょうか?
この伝える力も、今、求められています。
『エリート社員に打ち勝つ! あなただけの出世術』は次のように言います。
「実体」を作り出す存在感で、エリートを圧倒する。
その時代が来ています。
綾小路 亜也
企業には伝えるものが必要

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