姿勢に反対票は入らない

会議でボコボコに叩かれるのは、「手段」についてであることをお話しした。

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「手段」ということでは、会議での議論も、会社や組織のあり方ではなく、手段に対して行われていることがほとんどだ。
特に、部や会社、プロジェクトなど会社や組織の方向性を決める場で顕著である。
本来は方向性を決める会議なのに、手段を巡る議論となってしまうのだ。

 

そして、手段を巡る議論は白熱する。
なぜ、人は手段にこだわるのだろうか?
手段を巡る議論では、「勝った」「負けた」という状況が生まれやすいからである。
しかも、「勝った」「負けた」という背景には、その人の洞察力、分析力、論理力、判断力といったものが存在すると考えられるから、自分のプライドに賭けて負けられないのだ。

 

ビジネス社会では、相手を論破することを生きがいにしている人は多い。その人にとっては、議論に勝つことは至福のときであり、自分の能力の勝利の瞬間でもある。
その人にしてみれば、学生時代から培ってきた知識、能力が花開いた瞬間なのかもしれない。

 

そんな気持ちは痛いほどわかるが、その結果得たものは何だろうか?
ひと言で言えば、自分のプライドだ。
だが、そのプライド保持は、相手の主張があって成り立っていることを忘れてはならない。
実際、相手の主張を引き合いに出し、自分の主張がそれよりも優れていることをアピールしていることが多い。
そのため、議論に勝ったとしても、相手のプライドを傷つけてしまう。
このようにしてプライドを傷つけられた相手はわだかまりを持つ。何が何でも議論に勝とうとする人の人間性を問題にし許せなくなる。そして、いつも心に反対票を持ち続けるのだ。

 

このような人たちは、能力が高くても出世できないことが多い。
このことについては、拙著『ビジネスマンが見た出世のカラクリ 出世はタイミングで決まる!』『「出世しぐさ」のすすめ』でも取りあげた。

 

 

では、この人たちにどのようなアドバイスを送ったらよいのだろうか?
世の出世本は、出世で苦戦している人のアドバイスとなると、ガクンと具体性が落ちてしまう。
私は次のようにアドバイスしたい。
まず、ほんの一瞬でいいから、そもそも何を議論しているのかということを、頭に浮かべてもらいたい。
そんなことはわかっていると思うが、実際にやってもらいたい。
すると、まさに目的自体はみんな同じであり、手段が違うということに改めて気づくはずだ。
ごく当たり前のことだが、そのことを、意見の冒頭に触れたらどうだろうか?

 

たとえば、
「みんな、目的は同じだと思うのですが」
「みんなの認識は一致していると思うのですが」

という言葉を最初に付けたらどうだろうか?

 

そうすると、みんなの意見は、目的を解決するための選択肢ということになる。
つまり、みんな一理あるということになる。このことに気づくことだ。

 

そのうえで、自分の意見を主張すれば、自分も選択肢を述べていることになる。
こうすると、会議出席者はグッと意見を受けいれやすくなる。

 

また、こうした前提があると、自分の意見を採用されなかった人も、みんなで選択肢を出し合った結果、よりよい選択肢を選んだという議論の過程に満足する。
そして、よりより選択肢を選ぶには、自分の意見も必要だったという納得感も覚えるのだ。

 

それを、最初から
「それは現実的でない」
「それでは実効性に乏しい」

と人の意見を攻撃するから、手段✕手段のバトルが始まってしまうのだ。

 

みんなの意見を聞く、みんなの意見も選択肢の一つ、みんなの意見も一理ある、と考えることは姿勢である。
その人の意見に反対でも、その姿勢には反対票を投じることはできない。

 

自分の意見を主張することは大事だ。しかし、その結果、どのように思われるかということも、また大事なのだ。
出世する人と苦戦する人の違いは、姿勢の差である。

 

 

 

 

 

 

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2020年8月2日 | カテゴリー : 出世する人 | 投稿者 : ayanokouji