出世している人はよい本を読んでいる?

世の中には事実と思われることがある。

その一つが、出世している人はよい本を読んでいるのではないかということだ。

 

偉い人のスピーチの中には、その人が読んだ本のことが散りばめられる。
そこで紹介された本の内容はともかく、そんな本を見つけたことに尊敬の念をいだく。
なぜそんな本を見つけられたのか、不思議にも思う。

 

さまざまな推測が成り立つ。
一つは、読んでいる本の数だ。
読んでいる本が多いから、必然的によい本に巡りあえる。

 

そして、読んだ本の中には、本の紹介が載っていることが多いから、芋づる式に読む本が膨らむ。

 

もう一つは、新聞などで本の広告を目にしたとき、いいなと思った本は素早く買っているのではないだろうか。

 

人からいい本を耳にしたときも同様の行動をとっていると思う。
すなわち、本を買う行動力にすぐれている。

 

 

だが、私たちは不思議な感覚を持っている。
それは、上司や会社から本の紹介を受けると、急に読みたくなくなってしまうことだ。
心の負担にさえなってくる。

 

ミステリーなどの本の紹介を受けたときはこうした感覚は覚えないが、ビジネス書の紹介を受けた場合には、そんな感覚を持つ。

 

 

それでは、どうしたらいいのだろうか?
私は、ビジネスパースンならば、やはり『生き方』などの定番、話題になった『ビジョナリーカンパニー』などは押さえておいた方がよいと思う。

 

また、最近の話題作『嫌われる勇気』なども読んでおきたいところだ。
そうした本を読んだうえで、どう自分の本を選ぶかことかと思う。

 

参考までに二つのことを提案したい。
一つは、上司や会社など仕事上の関係がない人が紹介した本に注目すること

 

私がよく利用しているのはブログだ。
ブログを見ていると、ときどき本の紹介が載っている。

 

ブログを書いた人が読んで、紹介したいほどよかったと思うから書いている。
そんな本には、あまりハズレはない。

 

だが、注意したいことは、書評を多く書いている人のブログの場合は、その本の販売ページに行き、他の人のカスタマーレビューを参考にする必要がある。

 

それは、よほどのことがない限り「読まない方がいい」とは書けないからだ。

 

 

もう一つ違った方法がある。
キーワードで検索するという手段である。
私は、その手段で『柴田和子 終わりなきセールス 』と『マッキンゼー』 を買った。

 

柴田和子さんのお名前はよく存じ上げていた。

 

購入した当時は、セールス出身者が書いた本が絶頂期で、著者のプロフィール欄にはかならずNo.1という文字が記されていた。

 

しかし、よく考えてみれば、そのNo.1がどのくらいすごいものなのか、誰もわからないでいる。
そんなとき、ギネスブックにも掲載された柴田和子さんの名前が頭に浮かび、正真正銘のNo.1セールスの人の考え方を知りたくなり、「柴田和子」と打って本を検索した。

 

読者の中には、この本を著者の自慢話と受け取った人もいたようだが、私は、No.1の真実は「お客さまから、ことわれれた数が違う」ことを知った。
その言葉には、中途半端なセールスの成功話ではない、誰もが腹に落ちる本質があった。

 

『マッキンゼー』を購入したときも、書店に行けば外資系コンサルが書いた本ばかりだった。

 

ただ、多くの人の心の中には、「外資系コンサルが携わった企業は、全部が全部、本当に上手く行っているのか?」という素朴な疑問があった。

 

私は、外資系コンサルの草分けであるマッキンゼーが、そもそもどういう会社であるかを知りたくて、そのものズバリ「マッキンゼー」と打って検索した。
この本は、その疑問に答えてくれた。

 

こんな方法をとっていくと、読んだ本には本の紹介も載っていることが多いこと、Amazonなどで購入したときは、おなじみの「この商品を買った人はこんな商品も買っています」があるから、自分ながらの本の蓄積が進んでいく。

 

その結果、「どんな経緯で買ったのか」思い出せない本が、かならず出てくる。

 

私も、『会社を踏み台にして昇る人踏み台にされて終わる人』 などは、どんな経緯で買ったのか、まったく思い出せない。

 

そして、同著のように、自分の本が膨らんでいくと電子書籍の本も多くなっていく。
しかし、「どんな経緯で買ったのか」思い出せないような本が出てきたら、それは、自分ながらの本が蓄積してきている証拠だ。

 

 

自分軸時代にあって、上司や会社などに、自分が読んだ本を「見せる」時代はとうに終わった。
自分のために本を読むという、本来の姿となった。

 

しかし、考えてみれば、本自体は、人の意見、考えであることは、なんら変わっていない。
つまり、いまの時代は、人の意見、考えを知り、気づき、気づいたことを自分のために活かす時代だと思う。

 

自分を中心に据え、気づきを膨らませていけば、より強固な自分軸ができていく。

 

気づきは人によって違うというところがミソだ。
だから人とは違う自分が形成されていく。

それは、自信となって表れる。
冒頭に述べた偉い人のスピーチの大元も、ここにあるような気がする。
人のため、見栄えのために本を読むのではなく、自分にとっていい本を読む時代になってきている。

 

綾小路亜也

 

 

拙著『サラリーマンの本質』が中央に見える

 

 

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