知ったかぶりは痛い目に合う

「知ったかぶり」は嫌われることをみな知っている。
しかし、そんなことをわかっていながら、サラリーマン社会では「知ったかぶり」をして失敗する人がいる。
あなたは、「わかっているのに、なぜするんだろう?」と思うかもしれない。
そこで、ここではサラリーマン社会では、どんな「知ったかぶり」で失敗するのかを実例を挙げて考えていきたい。

 

サラリーマン社会でよくある失敗例の一つに、得意先の情報に関するものがある。
部長と先輩とあなたで飲みに行く。
そのとき、先輩は、部長にこんなことを話すのである。
「そうそう、先日〇〇商事の××専務と飲みに行ったんですが、息子さんの就職のことで相談を受けました。息子さんは△△大学で文学を専攻しているらしいんですが、専務は、『文学じゃ食べていけないし、できれば銀行にでも行ってくれればなあ』とこぼしていました。
あ、そうだ! この間もゴルフで一緒だったんですよ。飛ばしますよ。ドライバーはゼクシオを使っていましたね。
ご自宅も拝見しました。新百合ヶ丘の北口側の住宅地にありますが、ご自宅のバラはきれいですよ。奥さんの自慢ですから………」と話を続けるのである。
そして、その度に部長は、「そうか」と頷くのである。

 

ところが、それからしばらくして、その○○商事にライバル社であるA社が食い込み、契約が失われるという事態が発生したのである。そしてA社の参入を後押ししたのは、他ならぬ××専務だったのである。
そして、そのときに判明したことがある。
それは、先輩が××専務と飲みに行ったのは、1回だけであること、ゴルフも一緒に回ったのではなく、たまたまゴルフ場で会い、××専務のショットを見ていただけだったこと、自宅の件も、偶然に××専務の自宅を通り過ぎたことがあるということがわかったのだ。

 

あなたは実感が湧かないかもしれないが、こうした話は実際にサラリーマン社会でよくある。
これは、「知ったかぶり」というよりは、誇張なのかもしれない。
あなたは、「そんなこと言わなければいいのに」と思うかもしれないが、こうした話をする人はサラリーマン社会には多いのである。

 

もう一つの典型的なパターンを見てみよう。
それは、自分の特技や知識を「知ったかぶり」する例である。
「私、前の会社で(あるいは前の部署で)ちょっとシステムに携わっていたんでわかるんですが、こういう場合は……」と話す人も多い。
そこで、あなたの会社のシステム改革責任者、HP改定責任者に抜擢される。
システム改革、HP改定の会合は何度も開催さたが、何も決まらないのである。
それもそのはずである。多少、用語を知っているくらいのレベルでシステム改革などできるわけがないからである。

 

ここで、あなたは思わないだろうか?
この2つの例は似ているのである。
どちらも、「自分を大きく見せたい」ということである。
なぜ大きく見せたいかという裏にはきっと、認められたいという思いがあるのだろう。
しかし、そのために、後で大きな代償を支払わなければならなくなるのである。
そして、会社のある業務の進捗が止まったとき、あるいは営業の進展が止まったときは、こういう「知ったかぶり」の人が存在することが多いのである。

 

気をつけなければならないことは、一度でも周りの人がこうしたことを知ると、もうその人の話は、信用しなくなるということである。
その次に、「知ったかぶり」をしても、誰も相手にしてくれないのである。
また、こういう人たちは、「知ったかぶり」が癖になっているから、痛い目にあっても、またやってしまう。
だから、周りから、嫌われるのである。

 

そして、サラリーマン社会には、これと逆の現象がある。
それは、組織の中で、「そのことだったら〇〇へ聞けよ」とか「その件は、○○が詳しいぞ」とか暗黙の了解が生まれることがある。
先に述べた例とどちらが好ましいかは言わずもがなである。
サラリーマン社会では、なにかに焦るときに、自分を大きく見せようとする嫌いがある。
あなたは、焦ることはない。自分の実力をじっくり蓄えるというのがサラリーマンの王道である。

 

 

ポイント
①「知ったかぶり」は自分を大きく見せたいときに起きる。
②そして、なにかに焦るときに、自分を大きく見せようとする。
③サラリーマン社会では、自分の実力をじっくり蓄えるというのが王道である。

 

 

 

 

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