「仕事ができる人」を自分の言葉で表現できるだろうか?

「仕事のできる人」を自分の言葉で表現できるだろうか?
一度、眼を閉じてゆっくり考え、試してもらいたい。
(朝早く起きて、会社に早く着いて………、それに………)おそらくこの程度しか浮かばないのではないだろうか?
しかし、心配はいらない。私もビジネス書の類のような本を書いたり、毎日のようにビジネス書を読んではいるが、言えないのである。
そして、言えなくて、当然といえば当然なのである。
これが、ビジネス書を考えるときの根幹となる問題なのである。

 

なぜ言えないのか、考えてみると、
ビジネス書を読んでも、そのときは、「確かにそういうことあるな」と、「仕事ができる人」の特徴をつかんだ気になっても、心に残らないことが挙げられる。
また、ビジネス書を多く読む人は、読めば読むほどわからなくなるといった現象に陥るのではないだろうか。
それは、様々なビジネス書が著者独自の視点で、「仕事ができる人」の特徴を語っているからである。
わかりやすく言えば、「仕事ができる人」の特徴は、読む本によってまちまちなのである。
もっと言うと、様々な「仕事ができる人」が登場しているからである。

 

その結果、心に残らず、「そういえば、たいていこんなことを言っていたぞ」ということになり、その共通項である「朝早く起きて、会社に早く着いて……」のみが頭に残るのである。
それはそれで意味があることかもしれないが、それでは何のために高いお金を出してビジネス書を買っているかわからなくなってしまう。

 

私は、この「仕事ができる人」を自分の言葉で表現できない最大の理由は、読者が「仕事ができる人」の「実像」をイメージできないからだと考えている。
つまり、様々なビジネス書を読んで、「仕事ができる人」の特徴に触れても、それは、どこか遠いというか幻の人なのである。
実在人物に映らないである。
だから、イメージできないのである。
イメージできないから、真似ようと思っても真似することができなくなる。従って、高いお金を出してビジネス書を買っても、ごくごく限られたことしか具体的に実行に移せないのではないだろうか。その結果が、「朝早く起きて………」となってしまうのではないだろうか。

 

実は、私もこの問題を長い間考えていた。しかし、私には、どこか直観のようなものがあった。
そして、「仕事はできる人に集中する」というブログを書いた。
このブログはかなり前に書いたものだが、毎日アクセスが欠かさず続いている。
これは、どういうことだろうか?
つまり、私の直観と同じく、多くのブログの読者も、「仕事が集中する人」=「仕事ができる人」ではないかと考えているからだと思うのである。

 

実際、私の経験からしても、この「仕事が集中する人」は「仕事ができる人」だった。
おそらく、みなさんの直観もそうだろう。もっと言うと、みなさんは、「そんなの当たり前だろ。『仕事ができる』から、仕事が集中するんだろ」と考えていると思う。まさしく、そうなのである。
しかし、重要なことは、こんな「仕事が集中する人」は、みなさんの周りにきっといるということである。
ここで、初めて、具体的な登場人物が浮かぶということになる。
今までは、登場人物がイメージできなかったから、「仕事ができる人」がよくわからなかったとも言えるのである。
すなわち、ここで、初めて「実像」が浮かぶ! ということになる。

 

この「実像」が浮かんだならば、しめたものである。
すなわち、その人たちの行動、考え方を真似ることができるからである。
実は、その人たちの仕事ぶりに「仕事ができる人」の特徴がある。
私は、『サラリーマンの本質』の中で、ビジネス社会で、さまざまに苦戦をしている人たちと対処法を書いた。
逆に言うと、そんな苦戦をしていない人が「仕事ができる人」なのである。
苦戦をせずに、さっさと仕事をこなしてしまうから、また、新たな仕事が舞い込む人たちなのである。
だから、仕事が集中する人たちなのであると言える。

 

 

 

 

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仕事ができる人はシンプルに仕事の量をこなす人である

「できる人」「一流の人」という名前がついたビジネス書は氾濫している。
しかし、その定義は極めて曖昧だと思うのである。
これらの本に書かれているものは、「できる人」「一流の人」ではなく、ほとんどは、それらの人の特徴である。
確かに、「そんな特徴はあるよな」と思うのだが、そもそも、できる人、一流の人ってどういう人かと考えると、読めば読むほどわからなくなってしまうのである。

 

私は、この問題を長い間考えてきたが、仕事ができる人は、仕事の量をこなせる人ではないかと思っている。
そして、できる人が周囲に認められて一流の人になるのではないかと思うのである。
それを、世の中、よってたかって難しくし過ぎているような気がする。
もしかしたら、難しくしないと、本は売れないのかもしれない。また同じテーマを、手を変え品を変えることができないからかもしれない。

 

私の立てたこの仮説には、正直、直観的なものがだいぶ入っている。
それは、周囲を見回したとき、確かに仕事ができる人は、人よりも量をこなしていると思うからである。
だいいち、仕事ができる人が暇そうにしているなんてイメージできない。
これに気づいた私は、「仕事はできる人に集中する」というブログをだいぶ前に書いたが、このブログへのアクセスは現在でも毎日のように続いている。
これは、多分、みなさんも、なんとなく「仕事はできる人に集中する」と思っており、仕事ができる人=仕事が集中している人ではないかと薄々感じ取っているのではないかと思うのである。

 

また、私が立てた仮説を裏付けるような本がある。
それは、外資系コンサルタントが書いた本である。
みなさんもお気づきかもしれないが、外資系コンサルタントの本には必ずと言ってよいほど、「知的生産」という言葉が使われている。
(前に書評した勝間和代氏の代表的な著書である『効率が10倍アップする 新・知的生産術』などはこの典型である)
「知的生産」と言われると、なにがなんだかわからなくなってしまうが、その目的は、生産性をあげることである。
要は 外資系コンサルタントは、まるまる1冊を使って、生産性を上げるための技術を紹介していると言っても過言ではないのである。
この生産性を上げるということについて、安宅和人氏は著書『イシューからはじめよ』で、「意味あるアウトプット」と言う言葉を使っている。
非常に上手い表現である。

 

突き詰めると、外資系コンサルタントは、生産性を上げる、意味あるアウトプット量を増やすという本を書いているのである。
言葉を置き換えれば、仕事をより多くするということではないだろうか?
もっと言うと、眼に見える形で仕事量を増やすということではないだろうか。

 

こう考えてみると、私の仮説はあっているのではないかと思うのである。
そして、なぜ私がこれほどこの仮説にこだわっているかと言えば、残念ながら今のビジネス書は冒頭にも触れたが、読めば読むほどわからなくなってしまい、その結果、読者は、ビジネス書の内容をアウトプットしにくくなっていると思うからである。
手前味噌になってしまうかもしれないが、ここは私のように「仕事の量をこなせる人になれ!」と言った方が、読者の頭にスーッと入っていきそうな気がするのである。
この頭にスーツと入ったならばしめたものである。
それならば、どうすれば、仕事の量をこなせるかと考えられるからである。
この方がビジネスの現場の人には合っているようで仕方がないのである。

 

しかし、ここで問題がある。
それは、「仕事の量をこなせる人になれ!」と言っても、俄かにこなせない人がいるからである。
前もって言うと、このこなせない人が悪いとか、劣っているという話ではない。
現実には、こなせない人の方が圧倒的に多いだろう。
みんな、現在の手持ちの仕事でもアップアップだと思うのである。

 

私は、このように、仕事をこなしたくてもこなせない人をいかにして救うかというところが、ビジネス書の肝心要のところだと思うのである。
ここで解を出せなければ、ビジネス書の中身が現実の世界で生きることはないと思うのである。

 

私は、仕事をこなしたくてもこなせない人には大きく分けると2つの問題が存在していると思う。
一つは、職場環境などの環境の問題である。もう一つは、個人の仕事の進め方の問題である。
個人と組織双方で、この問題を考えないと、解決しないと思うのである。

 

(『サラリーマンの本質』は、現実の世界の組織と個人の解決方法を書いたつもりでなので、興味のある方は参照願いたい。 目次参照

 

 

 

 

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「なぜ仕事はできる人に集中するか」を理解する

業務遂行編の終わりが近づいた。
ここまでくると、あなたは、今まで不思議に思っていた現象-「なぜ仕事はできる人に集中するか」を理解できたのではないだろうか。
そして、このことが理解できたなら、あなたはこの業務遂行編修了である。
今度は、あなた自身に仕事が集中する。しかし、あなたは仕事が集中しても、どの仕事も立派にやりこなすことができるはずである。

 

もう一度、復習の意味を込めてこの現象を見てみよう。
夕刻、あなたの課長はボールペンの尻で机をコンコンと叩いている。何か考えながら叩いている。
その動作は一定の間隔をおいて繰り返されている。そしてそのポールペンの動きが止まった。どうやら何か決断したようだ。
そして、上司は、部下の席を見て、「〇〇君、ちょっと来てくれないか」と〇〇さんを席に呼ぶのである。
〇〇さんが、課長席にくると、課長はこう言うのである。
「〇〇君、悪いけど、この仕事、君やってくれないか」と。
そして、〇〇さんは、「はい、わかりました」と即答するのである。

 

そのやり取りを見ていたあなたは、「えっ?」と驚く。
「だって、〇〇さん、手一杯じゃないか。課でも一番担当が多い。それに、課長特命で、あの仕事とこの仕事も、今やっているじゃないか」と驚く。
しかし、あなたは違うことも思っている。
「まったく課長も課長だよ。いつも、なにかあると『〇〇君、〇〇君』とそればかりじゃないか。えこ贔屓して……」
あなたはおもしろくないのだ。心の底では、「そんな仕事、オレだってできるのに」と思っている。

 

これがサラリーマン社会なのである。
仕事ができる人には、これでもかこれでもかと新たな仕事が加わる。
そして、不思議なことに、仕事ができる人は、それをやってしまうのである。
一方、多くの人は、ちょっとでも自分に新たな仕事が回ってこようものなら大変だ。大騒ぎする。
「ちょっと、待ってくださいよ。課長だって今の私の状態わかっているでしょ」と必ず、課長にそして周りの人に聞こえるように言う。

 

いったい、こうした現象はなんなのだろうか?
考えてみれば、時間はすべての人に平等に与えられているはずだ。
にもかかわらず、ある人には次から次に仕事が加わり、それでもその人はやってしまう。そして、ある人は、ちょっとでも自分に仕事が加わろうものなら大騒ぎし、実際に仕事が加わると大パニックになってしまう。

 

この解答は、この例で言えば、課長の決断内容にある。
課長は、悩んだ挙句、なぜ、また〇〇さんを指名したのだろうか?
それは、〇〇さんが、取りかかりが早く、しかも完結力があるからである。
これは課長の立場から考えてみたらよくわかる。
課長は、自分の頼みを早くやってくれる人を求めている。
それはそうである。「いつやってくれるのか」いらいらしながら待たないで済む。
また、当たり前の話だが、頼んだ仕事をちゃんとやってくれる人を求めている。

 

そう、この業務遂行編は、「人は頼んだ仕事への早さで信頼度を決めている」から始まったではないか。
「すぐやってくれる人」は、人を待たせない。人は待つことがいやであり、いらいらするのである。
すなわち、人を待たせない人は、信頼度が高いのである。
だから、課長は〇〇さんを指名したのである。
この「すぐやること」を、私は、仕事の「取りかかり」が早いと表現している。
そして、もう1つ。
このように仕事が集中する人は、1つ1つの仕事に対する完結力を持っている。
完結力を持っているから、やるべきことが同時に並びながら進行することは少ない。
だから、パニックにならないのである。だから、新たな仕事を頼まれても、「はい、わかりました」と即答できるのである。
この完結力のことを私は、「手離れ」と表現している。
もちろん、完結力の裏には、仕事への集中力が存在している。

 

また、こういう仕事が集中する人は、仕事の形を作り上げることが非常にうまい。
早く形を作って、それに肉づけさせて、仕事を完成してしまうのである。
すなわち、この業務遂行編の表現を使えば、仕事が集中する人は、「いつ答案用紙の提出を求められても、提出できる」人なのである。
だから、上司は、安心して頼むことができる。
「おい、あの件どうした?」と聞かれれば、「その件は、いま、こうなっています」と、その時点での解を言えることができるのである。
その裏には、たえず、「やった」という動作が存在する。

 

あなたは今、これらの解をすらすらと言えるのではないだろうか。
これから、あなたに仕事が集中することは間違いない。
そして、仕事が集中する人は、会社から、上司からの評価が著しく高い人なのである。
喜んで、仕事を引き受けてもらいたい。

 

 

ポイント
「仕事ができる人」は信頼度が高いから仕事が集中する。
①信頼度が高い人は、すぐやる。人を待たせない。
②信頼度が高い人は、1つ1つの仕事の完結力を持っている。
 そして、完結力の裏には、集中力がある。
③また、信頼度が高い人は、仕事の形を作り上げることがうまい。

 

 

 

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