スピードとは簡単なものを処理する速さである

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「ビジネスマンの守る技術②」

 

あなたは、「人は頼んだことへの早さで信頼度を決めている」を読んで、信頼を得るには、結局はスピードではないかと思うはずだ。
この「スピードが重要」という話は、あなたが社会人になってから、何度も何度も多くの人から聞かされている言葉だから、「なーんだ」ときっと思うはずだ。
しかし、ここでのテーマは、「あなたは、どうしたらスピードある人間にみられるか」である。
そして、そう見られることにより、評価アップされるかである。
ぜひ、あなたの頭の中で「スピードがある人」をイメージしてもらいたい。
多分、「テキパキとものごとを処理する人」「だらだらと仕事をしない人」「集中力に優れ、一気にものごとを解決する人」………。
こんな人が、スピードある人の定義ではないかと思うのではないだろうか。

 

本当にそうであろうか?
確かにスピードある人の特徴は、「テキパキとものごとを処理する」「だらだらと仕事をしない」「集中力に優れ、一気にものごとを解決する」 ことに間違いない。
しかし、それは、スピードを持っている人の特性である。
問題は、人は、どういう瞬間に、「この人はスピードを持った人」かと判断されるかである。

 

結論から言う。それは、人は、「簡単なものを処理する速さ」を見て判断する場合が多い。
つまり、簡単なものごとのさばき方を見て判断する。

 

なぜだろう? ここは、よく考えてみる必要がある。
その出発点として、サラリーマンやビジネスマンは、毎日毎日なにをやっているのかを考えてみる必要がある。
ほとんどは、ものごとを処理しているのではないだろうか。
会議資料を作る。得意先に提出する資料を作る。顧客からの質問に答える。上司の指示したことを実行する………。
いや、「オレは、創造型の仕事をしているんだ」と言う人も中にいるかもしれないが、一般的には、圧倒的に、「処理型の仕事」を行っているのではないだろうか?
ここが極めて重要である。

 

この「処理型の仕事」を実行しているという原点に立ってみると、次のような仕事は、どういう仕事なのだろうか?
「ちょっと、連絡しておいてくれ」「電話をしておいてくれ」「来週の接待場所を決めておいてくれ」「先方に持って行ってくれ」「説明しておいてくれ」………。
実は、こんな指示事項は、サラリーマン社会あるいはビジネスの現場では、極めて多い。
これも、簡単ではあるが、「処理型の仕事」ではないだろうか。
こう考えてみると、先ほどの会議資料を作る、得意先への資料を作る等と「処理型の仕事」という点では、まったく同一なのである。
この同一であるという認識を深く持つ必要がある。

 

世の中、スピードスピードと言うけれど、会議資料や得意先資料を、そう簡単に作れるであろうか?
確かに速い人と遅い人がいる。また、その作成の取りかかりを早くすることはビジネス社会では非常に重要であるが、やはり、一定の時間を必要とするのではないだろうか。
それが、もっと骨太の「今年度の〇〇部の経営計画」の作成ということになると、人は、速く作れと言うであろうか?
多分、言わない。むしろ、「よく考えて作れ」とは言われる。ということは、こんな重いテーマには、スピードという概念は消え飛んでいるのである。
また、仮に、「私は、今年度の経営計画をこんなに速く作りました」と話したら、非常に違和感を持って迎えられるのではないだろうか。

 

肝心要はここからである。
そうすると、スピードが論議されるとしたら、それは、簡単なものを処理する場面である。
「おい、会議室とったか?」「はい、取りました」 「おい、来週の接待場所決まったか? 」「赤坂の〇〇に予約を入れております」、
「△△さんに連絡してくれたか?」「はい、連絡しております」、「××商事さんに書類を届けてくれたか?」「はい、届けております」
「営業企画部に来年度の我が部の担当を報告しているか?」「はい、しております」………。
こんなテンポがスピードなのである。

 

これが逆に、「まだ、予約をしておりません」「まだ報告していません」「まだ、持って行っていません」………と答えたならば、人はどうあなたのことを思うであろうか。
いらいらして、「遅い」「何を任せても遅い」……となるのではないだろうか。

 

以上の議論を振り返ってみると、あなたは、意外に、人にスピードを感じさせる場面で、スピードを感じさせていないことが多いことに気づくだろう。
また、もし、あなたの心の中に、「そんな連絡や予約あとでもいいや。それよりは、こっちの仕事の方が大事」だと思っているとしたら、そこはよくよく考えてみる必要がある。
さきほどの、サラリーマンやビジネスマンの仕事は、「処理型の仕事」という点では、まったく同一であることを思い返してもらいたい。
そして、簡単なものほど、スピードの差を感じさせることを理解してもらいたい。
ここに考えが及ぶだけでも、あなたは、スピードある人間として組織から重宝がられるはずだ。
しかし、逆の場合は、大きな評価ダメージを受けることになる。

 

どうすればよいか。
簡単なものをテキパキとこなし、重要なものは、じっくり構えればいいだけの話である。
しかし、ここも頭ではわかっていても、けっこう実行できないところでもある。
コツがある。
それは、難しいことを考えないで、テンポだと考えることだ。
「やっておきました」「行きました」「打ち合わせしました」「持って行きました」というテンポが重要である。
あなたは、「どのようにやっておいたか」「行って何を話したか」「どういう打ち合わせをしたか」「持って行って先方の反応はどうだったか」が重要ではないかと考えるかもしれないが、人がスピードを感じる瞬間は、その行為そのものが実行されたかどうかで判断するのである。
内容より、テンポで判断されるのである。

 

 

ポイント
①骨っぽい仕事の場合は、「スピード、スピード」と言われることは少ない。
 一方、簡単なものほど、スピードの差が生じやすい。
②人はスピードを、行為そのものの速さで判断し、そこには内容という概念はない。

 

 

 

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