組織の人を自分に慣らす

このエントリーをはてなブックマークに追加

私の知り合いにA君という有能な男がいる。彼は、仕事をバンバンこなすし、会社に対しても意見具申を行う。そして時には、実効性の高い企画も提案する。社内の誰もが、彼を、アグレッシブなできる男と思っている。
私も、相談事があると、まず彼を頼りにする。
ところがである。相談の電話を入れると、彼が休みを取っていることが多いのだ。
ここからが肝心である。ここからが、ここでの論点である。
電話をして、彼が休みを取っていることを知っても、「あ、そうか、休みを取っているのか」くらいに思うだけで、他に何も思わないのである。
仮に何か思ったとしても、「彼独特のやり方でリフレッシュしているんだろう。時間をうまく使っているな」くらいにしか思わない。
きっと、他の人も、そうであろう。
みんな彼が、時々休みをとることに、私も含め周りの人が慣れているのである。

 

確かに、彼の休みの取り方は上手い。そして、何よりも彼がすごいなと思うことは、みんなを、休みをとることに慣らしていることである。
こう言うと、「それは、彼が、日頃頑張っていることを誰もが知っているし、評価も高い。だから、そういうコンセンサスが組織に出来上がっているんじゃないのか」と、言う人はきっといると思う。
それは、実際あると思う。また、彼自身も「日頃頑張っているのだから、ちょっとした休みくらいいいだろう」と、きっと思っていると思う。
しかし、一方で、家庭の用事があっても、休みを取ろうか取るまいか、あるいは、それをいつ上司に、周りの人に言おうかと悩んでいる人とは正反対ではないだろうか。
むしろ、休みを取ろうか、取るまいかと悩んでいる方が普通のサラリーマンだと思う。
私が、言いたいのは、サラリーマン生活では、周りの人に慣れてもらうということが、結構必要なんじゃないかということである。
例えば、毎週水曜日、通院することだってありうる。その時、結構周りの人は、そのことを知り慣れているのではないだろうか。
「○○さん、水曜日の夕方って病院だよね。じゃあ、ミーティングは、木曜日にしよう」とか慣れてくるのではないだろうか。
慣れてくると、水曜日の夕方が来て、通院のために早退すると、「おつかれさま」という声まででてくる。
そんなものなのではないだろうか。

 

もう一つの例は、私の同期に社会人大学院に通った男がいる。授業は、夜行われているようだったが、サラリーマン生活では、夜にミーティングが行われたり、接待が行われることは、日常茶飯事である。
彼は、当時、課長という役職だったが、上司も、みんなも、彼が絶対に授業に出なくてはならない日は、ミーティングや接待を入れないように協力してくれたという。
この話を聞いた時、私だったら、「火曜日と金曜日は、どうしても授業に出なくてはならないんです。ご協力お願いいます」とは、ちょっと言えないなと正直思ったが、周りの人が協力してくれたという。そして、彼は、大学院を卒業したのである。

 

サラリーマンの大きな特徴に組織で働くということがある。
組織で働くゆえに、周りの人を気にし、「今の課の状態を見たら、休みなんて取れないよな」とか、みんなの働いている姿を見たら、「早く帰れないよね」と思う。そう思うのは、むしろ当然である。
しかし、周りの人にも慣れてもらうということも必要なのである。
夜の英会話、習い事、PTAの会合、マンション管理組合の用事、通院………。考えたら、行かなければならない用事は結構あるのではないのか。また、そんな用事が、週の中の特定日にあるため、「ちょっと、無理だよな」と、諦めているのではないだろうか。

 

このみんなに慣れてもらうという手始めに、水曜日早帰りというのはどうであろうか。毎週毎週、水曜日は、必ず早く帰る。
毎週、水曜日早帰りを実施したならば、周りは、すっかり慣れてしまうものである。
そこには心配していた何の違和感もないし、わだかまりもない。
こんなことから、周りを慣らしてもらいたい。

 

なぜ、私が、こういう話題を持ち出したかというと、サラリーマンは総力戦なのである。
会社での業務に一生懸命取り組むことも重要だが、それだけではダメだ。家に帰ってゆっくりくつろぐ、休日はリフレッシュする、旅行に出かける、家族で楽しむ、家で一杯飲む。こうしたことが全部積み重ねっての総力戦なのだ。
潤いと余裕がなければ、持つものではない。
ぜひ、「周りを慣らす」をキーフレーズにして、頑張ってもらいたい。

 

 

 

 

(参考)当ブログの「人はあなたの休みなど気にしてはいない」も是非、参考にしていただきたいと思う。
また、『サラリーマンの本質』の終章 サラリーマンへのすすめ も参照してください。

 

 

 

綾小路亜也のビジネス書
ビジネスマンが見た出世のカラクリ 出世はタイミングで決まる!

なぜ「できる社員」はビジネスマナーを守らないのか

企業で働く 営業女子が輝く35のヒント

サラリーマンの本質

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です