一区切りをつけてから帰ろうと思わない

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「一区切りをつけてから帰ろうと思わない」に対し、多分、「えっ?」と思う人が多いと思う。
確かに、私たちは、学生時代もそしてサラリーマンになってからも、ものごとは区切りをつけることが大事であると教わってきたし、実行もしてきた。
学生時代ならば、休憩や寝る前に勉強に一区切りをつける。サラリーマンなら、退社する前に一区切りをつける。これが当たり前の動作であると誰もが、今でもそう思い、実行している。
その通りだと思うが、しかし、サラリーマンの退社前の一区切りに対しては、私は? をつけるのである。

 

実際、一区切りをつけないで退社した場合、気分もすっきりしないし、翌朝、またやりかけた仕事に戻るのも辛い。効率的でないかもしれない。
しかし、一区切りをつけてから帰ろうとすることにも、様々なデメリットもあるのである。
一つは、この「一区切り」がくせ者なのである。サラリーマンなら、この「一区切り」は、結構な時間が必要なことを知っていると思う。
仕事をどんどん進めて、区切りをつける時間帯を迎える。多分、「ここまでやって帰ろう。ここまで完成して帰ろう」と思うはずだ。
そして、この区切りをつける時間は、あっという間に過ぎていく。
気がつけば、時計の針は、とんでもない時間を指している。
そして、こんな時に限って、会社に残っている仲間や上司から、「今日は、遅いし、一杯飲みに行かないか」と声がかかるのである。
そんな時、実は、当初の目的であった「一区切り」がついていないで、飲みに行くのである。

 

私は、「一区切り」は非常に重要なこととは思うが、サラリーマンの残業の源になっているような気がしてならない。
サラリーマンなら退社時間が迫ると、いろいろなことを考えるはずだ。
「今日は、家に帰ってゆっくりしよう」「たまには、家族と夕食を一緒にとろう」「読みかけた本を読もう」「家の整理を使用」、単身赴任なら、「たまった洗濯をしよう」「自宅宛に来た郵便物を整理しよう」………。
ところが、この「一区切り」のために、帰社時間は遅くなり、ただただ家に帰って寝るだけということになってしまう。家族との時間も取れないし、当初考えた思惑も実行できない。
これでは、体が疲れるはずだ。ストレスもたまるはずだ。

 

それならば、いっそ、「一区切り」をつけないで、帰ればいいんじゃないかというのが私の発想である。
と言う私も、これがいかに難しいことはわかっている。骨の髄まで、この「一区切り」が染みついているからだ。
もちろん、みなさんの立場立場というものもあるだろう。ここも十分に分かっているつもりだ。
しかし、私は、最近、実行している。頭に描いた帰社後のことを考え、それを実行するために。

 

もし、「一区切り」をつけたいならば、それは退社前のもっともっと早い時間にやるべきだ。
退社時間から逆算してやるべきだ。
6時に帰りたいと思ったならば、ここから逆算して、帰社時刻を設定する。少なくとも帰社後の整理のことを考えると、3時半には帰社していなくてはならない。ここから書類の整理をする。そして、帰社後の整理が終わったならば、やらなければならない仕事を頭で整理する。
ここから、当日やらなければいけない「一区切り」がわかる。
こんな具合に進めなければならないと思うのである。

 

さて、「日本のサラリーマンの特徴を一つ挙げろ」と聞かれたら、私は迷わず、「残業が多い」と答える。
それほど、サラリーマン=残業という構図が当たり前になっている。
これでは、何のために働くのかという原点を見失うし、毎日毎日が辛いに決まっている。
時間が来たらさっさと帰ることを、そろそろ浸透させていかなければならない時期ではないかと思うのである。

 

拙著『サラリーマンの本質』の中で、ちょっと面白い実際に必ずあるような事例を紹介している。
それは、「早く帰って子供の顔でも見たいな」と思っている社員が、職場の雰囲気から帰ることができない。そこで、そんな場の雰囲気を読んで、パソコン内のファイルの整理など、どうでもいい仕事をしながら、帰るチャンスを窺う。そんな時に、上司から声がかかるのである。「おい、たまには、みんなで飲みに行かないか」と。
もちろん、この社員は、自分だけ行かないわけにはいかないと考え、付き合う。そして、結局は、最終電車で帰るはめとなるのである。
これは、この社員が、自分は「よく思われたい」と思っていること、「よく思われたい」と思わないまでも、せめて嫌われたくないと思っていることの結果でもある。

 

サラリーマンが思い悩むのは、自分の時間を持てないことである。
一区切りをつけてから帰ろうと思わないで、ある時間が来たら、さっさと帰った方がいい。
確かに、気分はすっきりしないかもしれないが、それ以上に、「自分は毎日何のために働くのか」という気分にならないですむ。
つまり、当座の気分はすっきりしないかもしれないが、それ以上にすっきりするものがあるということだ。
ここは、ぜひ、実行してもらいたい。
キーフレーズは、一定の時間になったら帰る。そしてあまり「よく思われたい」と思わないことである。

 

 

 

 

(参考)早く帰りたいと思っている社員が、職場の雰囲気から帰れないで残業をしている時に上司から声がかかり、飲みに行き、結局は最終電車で家に帰るという話は、『サラリーマンの本質』の終章の中の2.「よく思われたい」と思わない に記載している。
ぜひ、参考にしてもらいたい。

 

 

 

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