多くはやり足りていない

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サラリーマン社会では、色々努力をしたにもかかわらず結果が出ないことがある。
これは組織でも人でもよくある話だ。
その時、「なぜ、結果が出ないんだろう」と悩む。
もちろん、やり方の問題もある。やり方もチェックする必要がある。
こんな時、やり方も含めて、組織でも人でも、やったことを全部書き出すことが重要だ。
そして、書き出した紙を見て、「あっ」とわかることがある。
この「あっ」とわかる状態を組織や人が感じたならば、組織や人は、結果に向けて邁進していく。
この「あっ」は、多くはやり足りていないということに気づいた時に出る気づきである。

 

例えば、新商品販売のキャンペーンがあったとする。
あなたは、この新商品の販売前に、販売店をグルグル回った。朝から晩まで回った。
ところが、販売が開始されると、思ったように結果が出ない。「あれほど回ったのになぜだろう」と思う。
そんな時、自分がやったことを紙に書いて整理してみる。
もしかしたら、あなたは、朝から晩まで販売店を汗水たらしてグルグル回ったことに酔っていたのではないだろうか。
販売店の立場に立って、販売店がお客に説明する際のパンフレットの内容、量とも十分だったろうか。また、そもそも販売店自体への説明も十分だったのだろうか。わかってくれたのだろうか。中途での電話等でのお願いやコミュニケーションを取っただろうか。
考えてみると、販売店全体を集めて、会場を借りて説明会を実施すべきだったのかもしれない。
また、あなたは、販売店を精力的に回ったと言っているが、もしかすると、馴染みの販売店、行きやすい販売店を回っただけで、つながりの薄い販売店や、行きにくい販売店への訪問は疎かになっていたのではないだろうか。
社内での体制はどうだったんだろうか。あなたの補助者である女子職員自体もこの新商品とキャンペーン内容を熟知していたのだろうか。
電話での受け答えもどうだったんだろうか。ニュース等の情宣活動はどうだったんだろうか。社内での説明会も実施すべきだったのかもしれない。

 

こんなことを、考えていくと、多くはやり足りていないということに気づく。
これは、あなたが管理部門に在籍するときも同じだ。あなたが施策を考え、通達まで出状し徹底を図ったつもりなのだが、全然、組織に浸透していない。そんな時、あなたは、社内での説明会をしっかりと開催したのだろうか。あるいは、組織ごとへの説明会が必要だったのかもしれない。
色々な組織の人に電話をして、現場の生の声を聞くべきだったのかもしれない。
それを、通達1本、部長会での説明で浸透すると思っていたこと自体が間違いだったのかもしれない。

 

物事不思議なもので、逆に、「あれはできていないな」「これも不十分かな」と色々な対策が頭に浮かぶときは、意外に結果というものが現れてくる。
これは、そう考えること自体が、結果を求めていることにほかならないからである。
そして、色々な対策がある一点を越えると、結果というものは、どっと現れてくる。この一点に達するまでは、結果というものは現れてこないが、この一点に達すると、一斉にどっと現れるのである。
すなわち、ここでの表現を使えば、「やり足りている」ということになる。

 

私の先輩の話を紹介をしておく。
私の先輩と先輩の上司が、ある会場で待機していた時の話である。
その会場は、ある大きな企業の会議室であり、その日に、その企業が指名発表を行うために用意された会議室である。もちろん同業者も多数待機していたという。
指名獲得のために、各企業とも、様々なプレゼンや説明会、訪問、折衝を続けたという。
指名発表を待っている間に、上司が言った言葉を私の先輩は一生忘れなかったという。
その上司は、「A君、我々がやり残したことは本当になかったんだろうか」と言ったという。
これである! この上司は、「やり足りていたのだろうか」と、聞いていたのである。
重要なことは、こう考えること自体がやり足りていることを示していることではないかということだ。そして、目出度く指名を獲得したという。

 

さて、この「やり足りていない」「やり足りている」という感覚は、人から言われて気づくものではない。
自分が感じ、掴むものである。
また、この感覚は、営業部門で言えば、常に営業の原点になっている。営業で成果を上げられる人とそうでない人との差はこの感覚を持つか否かの差である。
世の中では、社を挙げて、また組織を挙げて、新規獲得! 提案営業! 紹介営業! と言う。また、そのやり方を著した本も多い。
しかし、やる人は、そのことを形式的にはやるかもしれないが、自分のものになっていないから長続きはしないし、営業そのものが嫌になってくる。
そうではない! この「やり足りていない」「やり足りている」のように、営業は自分自身が目標に向かう姿をイメージすることから始まる。
実は、この点も、拙著『サラリーマンの本質』の大きなテーマの一つとした。詳細は参考願いたい。

 

 

 

 

(参考)「営業とは何か」を自分の感覚で掴まない限り、営業で成果を上げることはできない。この感覚を掴めば、人から言われることなく自分自身で目標に向かっていく。成果を上げていく。
『サラリーマンの本質』第六議題 「営業の本質」を参照願いたい。

 

 

 

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