焼け石にお湯

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これもサラリーマン生活では、よくある現象の一つである。
一生懸命頑張っているサラリーマンには大変申し訳ないが、こういう現象は結構起きる。
かく言う私も経験者であるのでご勘弁願いたい。
それは、どういう場合か?
大きな失敗や損失のあとの「取り返し僅か」という現象である。

 

たとえば、あなたが営業部に所属していたとする。
時々、大きな契約を落としたことがないだろうか? 私もある。
そのために、組織をあげての騒ぎになるのだが、ここは日本のサラリーマンは真面目である。必ず他で埋めようと考える。
すなわち、取り返しに向かう。
その意気込みで確かに契約は取っていくのだが、なにぶん少額すぎて、とてもとても、大口契約が抜けた穴を埋めきれないといった現象が起きる。
「焼け石に水」と言いたいところだが、自分でとても穴を埋め切れなかったと思うとき、感覚として「焼け石にお湯」となる。
また、あなたの部下が、大きな契約を落としたあと、明るい顔で「新しい契約取れました」と穴埋め報告をしに来たときに、あなたは、「ありがとう。頑張ったね」と言いたいが、あまりにも穴を埋め切れていないことを実感するときに「焼け石にお湯」という感覚になる。
問題は、どうしてこういう現象が起きるかである。ここが肝心なのである。

 

ここを日本のサラリーマン社会は、「既存顧客のメンテナンスが足りなかった」で片づけてしまう。
それで、片づけてもらっては困るのである。
それでは、営業社員のダメージしか残らないのである。
そして、それはそうかもしれないが、なぜ「既存顧客のメンテナンスが足りなかった」に至る原因解析が必要なのである。
その理由はシンプルだ。
会社が、上司が、「新規、新規」と言うから、既存顧客対応が甘くなったのである。
そして、なにか既存顧客の相手をすることが悪いことのように思えたから甘くなったのである。

 

ズバリ言う。厳しい言い方になるけれど、辛抱していただきたい。
会社や上司、そしてあなたの「営業のやり方」が間違っていたからこういう現象が起きたのである。
考えてもらいたい。
会社や上司は、「新規、新規」というけれど、そんな天から降ったように新規契約と言うものは簡単に取れるものであろうか?
難しいのである。また、労力の割に成果が上がらないものなのである。
ここを理解する必要がある。
そうすると、新規はどこから取るのであろうか?
答えは、既存顧客を軸として取るのである。
そうすれば、既存顧客のメンテナンスができた上で、新規契約を取ることができるのである。
これが、「営業のやり方」なのである。

 

詳細説明は、『サラリーマンの本質 』に記載しているので省くが、実は、この点も、『サラリーマンの本質』の大きな柱になっている。
すなわち、どの会社でも営業、営業と言うけれど、「営業のやり方」は誰からも教わっていないのである。
かく言う私も、長いサラリーマン生活を経験したが、誰からも「営業のやり方」を教わったことがなかった。
こんなことを言うと、「それは、おまえの甘えだ。そんなこと自分で覚えろ」と言う人が必ずいるが、そういう問題ではないのである。
なぜならば、普段は会社も上司も、「効率、効率」と言うではないか。
なぜ、そんなに「効率、効率」というくせに、営業の効率的なやり方を言わないのであろうか?

 

もし、あなたが営業部門に所属して、自信をなくして悩んでいたとしたならば、心配することはない。
誰からも「営業のやり方」を教わっていないのであるから、わからなくて当たり前なのである。
「自分は営業に向いていないのだろうか」とか、「もしかして、オレは、能力が低いのではないだろうか」と悩む必要はまったくない。
そういう次元の話ではないのだ。ただ、「営業にやり方」を知らないというだけの話である。
そして、実は、教える方もわかっていないのである。だから安心していただきたい。

 

しかし、営業には、「セオリー」がある。
この「営業」という概念を正しく理解していないと、必ず、成果は出ない!
逆に言うと、この「営業」という概念を正しく理解すると、それだけで、成果は出る。
私は、『サラリーマンの本質』の中で、「営業とは、『目標』と『見込み』の『差』を埋める行動」と定義している。
この意味を何度も読み返し、実感したときに、あなたは営業の達人になれる。
すなわち、「差」を埋める行動に出るのである。

 

 

(参考)『サラリーマンの本質』第六議題「営業の本質」

 

 

 

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