失敗も成功も一代限り

2019.03.11更新

成功要因をわからなくさせているのは、失敗体験が一代限り、すなわちその人どまりになっているからである。
サラリーマン社会で出世を考えるとき、このことは絶対に押さえておかなければならない。

 

なぜ、失敗体験が一代限りになっているのだろうか?
それは、サラリーマンを終えてみて、失敗要因がわかるからであり、そんな要因がわかっても、人に語ることはないからだ。

 

ただ、サラリーマン生活を終えた人たちは、等しく、出世は成果や能力の問題ではなかったことに気づく。
自分が成果や能力に偏重していたことを悔い、それ以外の要素が、出世を決めていたことを知る。
自分と出世した人との違いを、サラリーマン生活を終えて見出すのだ。
しかし、そんな自分の後悔などは、人に話さず、心にしまっているから、その人が長いサラリーマン生活で学んだことは一代限りになってしまう。

 

 

一方、出世した人はどうだろう?
この人たちは、自分の立場、気持ちから、出世を語れる人である。
この人たちは、自分の経歴を語る。
成果を中心に、自分の能力向上の経緯を語り、それが紙や本となることもある。

 

そして、多くの人は、出世した人の成果の部分、成果に至った要素、能力を学ぼうとする。
ビジネス書も、出世した人の成果、能力にスポットを当てる。
もちろん、出世を成し遂げたくらいだから、成果をあげ、能力も秀でていたことは間違いないが、仮に、自分の出世は、それ以外の要素によるところが大きかったと考えていたとしても、そんなことは人に語らない。
それゆえ、出世した要因も、その人一代限りになっている。

 

 

考えておかなければならないことは、出世を成し遂げえなかった人が、出世は成果や能力で決まっていたわけではないと思っているのに対し、出世した人は、自分の成果や能力を語っていることである。
この矛盾が、出世をわからなくさせている。
このことに気づくことが、出世への道なのだ。

 

 

そうすると、出世の要因はなんだろう?
それを表現することは非常にむずかしい。
出世を成し遂げた人も、成し遂げえなかった人も語っていないからだ。

 

あえて言えば、出世した人の心内には、「オレは上の人に気に入られていた」「オレは根回しが得意だった」「オレは厳しい上司だったかもしれないが、いろいろ気をつかっていた」……といった部分があると思う。
しかし、そんなことが頭に浮かんだとしても、自分の出世は、成果と能力で決まったと考えたいから、そんなことは語らない。

 

 

しかし、それは、出世と大きく関係していた。
私は、拙著『「出世しぐさ」のすすめ』のなかで、「彼らが(出世した人)昇進選考の場に立ったとき、反対票を投じる人は誰もいなかった。反対票を投じる人がいなかったことが、彼らを出世させた」と書いた。

 

以前の出世は、成果、能力によるところが大きかった。
しかし、いまは、誰からも好かれなければ、出世できない。
出世した人が振り返る「気に入られていた」「根回し」「気をつかった」は、人から好かれていたこと、人に好かれようとしていたことを意味していたのだ。
一方、出世を成し遂げえなかった人は、成果をあげ、能力も高かったかもしれないが、その人に反対票を投じる人がいた。
つまり、誰からも好かれる存在ではなかったのだ。
そんなことを、サラリーマン生活を終えたときに、気づいたと思う。

 

 

それでは、誰からも好かれるにはどうしたらよいのかという課題が残る。
私は、出世した人の特徴として、人より「ひと考え」浮かび、「ひと手間」かけれる人だと、本のなかで述べた。
「ひと考え」「ひと手間」は、状況判断から来ている。
状況判断が人とどこか違ったから、好かれる存在になったのだ。
このことは、状況をうまく解釈することができれば、誰でも「出世する人」になれることを示している。

 

考えなければならないことは、「出世した人」ではなく、「出世する人」の特徴である。

 

綾小路亜也

 

 

『「出世しぐさ」のすすめ』

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2019年1月20日 | カテゴリー : 出世する人 | 投稿者 : ayanokouji