異動希望先に固執しないことも、出世には必要

2018.11.11更新

あなたが昇進候補になったとき、上司から「どこに行きたい?」と必ず聞かれると思う。
あなたの希望は、希望としてもちろん伝えてもかまわないが、あまり希望先に固執しないほうがいい。
担当者時代は、「営業企画にいきたい」「業務部門にいきたい」「本社に行きたい」と言っても希望として受けとられたが、管理職への異動、管理職からさらに上位職への異動はとにかく昇格を勝ちとることだけを考えた方が得策だ。
また、あまり希望先に固執すると、あなたを推薦する人の気持ちも冷め、推薦に力が入らなくなることがある。

 

現実問題、希望先を特定すると昇格の道はぐっと狭くなる。
希望先を特定すると、そこには現在職務についている人がいる。
その人も異動対象だった場合は、あなたとのスイッチも考えられるが、現在職務についている人の在任期間が短かったときは、異動自体が困難になってしまうからだ。

 

地域についても同様だ。ビジネスマンやビジネスウーマンには家庭の状況などから、勤務地に制約が生まれることがある。
それは重要なことなので、上司や会社にハッキリ伝えなければならない。
だが、異動希望先を「全国どこでも可」と言う人のほうが、ポストにつきやすいことは事実だ。

 

つまり、会社は、人を昇格させようと思ったとき、「空くポスト」を必ず探していることだけは頭に刻んでおいてもらいたい。
その際に希望部署、勤務地を特定されると、思ったように「空き」がなく、会社が苦労してしまうのだ。
上司の意気込みにも「差」が出る。
部署や勤務地を希望したときは、その旨、人事部に伝えなければならない。だが、「どこでも可」と言われた場合は、とにかくポストを獲得することに専念できる。その結果、ポストを獲得しやすくなるのだ。

 

異動希望先の特定には、もう一つの側面がある。
それは、あなたが見る自分と、会社が見る自分は違うということだ。
自分では、「あの部署こそ適任」だと考えることが多いが、会社は会社で、いままでのキャリアや適性から、その人にふさわしい部署を考えている。加えてキャリア形成の観点からも異動先を考えていることが多い。
つまり、自分が考えている自分と、会社が考えている自分とでは必ずズレが生じる。
このことをわかっているかどうかで、異動の受けとめ方は180度違ってくる。

 

 

この話を述べたのにはわけがある。
出世の最後の局面で、自分の「素顔」が飛び出すことがあるからだ。
上司は、あまり異動希望先に固執されると、一生懸命推薦している自分の行為が急にバカらしく思えてくる。
そして、最後の最後の段で、いままで気づかなかった人間性のようなものを知り、一転して嫌われてしまうことがある。
こうなったら、推薦に身などはいらず、うまく行くわけがないのだ。

 

 

異動希望先をはっきり伝えることは大事だが、出世を目前としたときは、あなたのために頑張っている上司のことも、一瞬でも考えることが必要だ。
それに、自分がどの部署が向いているかも、自分ではなかなかわからないものである。
出世の最後の局面では、上司や会社の判断に任せるといったことも重要なのだ。

 

人に好かれようと思ったならば、最後の最後まで、好かれ続けなければならないのである。

 

綾小路亜也

 

2019年初春発売予定の
『「出世しぐさ」のすすめ』から

 

関連記事:「異動希望先に人事部と書かない」
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