上着は、上司が脱ぐのを見てから脱ぐ

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上着は、上司が脱ぐのを見てから脱ぐ

ビジネスマナーとして活字にはなっていないが、存在しているビジネスマナーがある。
その代表格が、会議での上着の脱ぎ方だ。

 

かつては、そのマナーが言葉に出されたことがあった。
会議の場で、上司は、自分より先に上着を脱いでいる部下を見ると、「オレが上着を脱ぐまで待てよ」と注意を与えていたのだ。
そのうえで、上司から「今日は暑いので、上着を脱いで会議をやろう」という発言があり、みんな、いっせいに上着を脱いだ。

 

いまの時代は軽装が当たり前となり、会議では上着を着ている人もいれば、上着を脱いでいる人もいる。そんな光景が自然になった。
また、「オレが上着を脱ぐまで待てよ」という発言は、いまの時代、パワハラ発言のように聞こえなくもない。
人の暑い、寒いという体感には差があり、そんなことまで上司が口に出すのはおかしいといった考えのほうが主流かもしれない。
そんなことあって、かつて不文律となっていたマナーが消え去った。
ビジネスマナーの本にも、もちろん書かれていないというよりは、著者たちの多くは、そんなマナーがあること自体知らないのかもしれない。

 

しかし、このマナーについて、あなたには考えてもらいたいのだ。
消え去ったとはいえ、上司や会議主催者の頭の中には、いまだに存在するマナーだからだ。

 

「上司が上着のことまで口を出すのはおかしい」と言う人がいたならば、そう言う人も、ちょっと考えてもらいたい。
そう言う人だって、社長や役員が出席するような会議では、黙っていても上着を着ているではないか。
それでは、なぜ部や課の主催する会議では、上着を着用しようと思わないのだろうか?
「そこまでの必要がない」と勝手に判断しているからだ。
しかし、会議主催者の思いだってあるのだ。
たとえば、部の会議で、部長は「今月は上半期の締め切り月なので、気合を入れてやろう」「今日は、大事なことを伝達しなければならない」「ビシッと締めていこう」と考えているかもしれない。
そんな思いを心に秘めた部長は必ず上着を着用しているはずだ。

 

こう考えてみると、会議に臨むマナーのようなものが見えてくる。
会議の性格や趣旨は会議主催者が決めているのだから、出席者は、会議主催者に合わせた方がいいということだ。
したがって、会議主催者が上着を着用しているならば、会議出席者は上着を着用した方がいいことになる。

 

いま、会議を開催するにあたって、出席者が上着を着用していないからといって注意する上司はいない。
注意する人がいないから、会議に出席するマナーがわからなくなっている。
しかし、主催者の脳裏には、会議に臨む人の姿勢はしっかり刻まれている。
ここがミソなのだ。
会議での発言も重要だが、会議に臨む姿勢はさらに重要であり、人の印象にくっきりと刻まれる。

 

あなたには、会議が始まる前、自然な「しぐさ」で会議主催者の姿、表情を見るクセをつけてもらいたい。

 

 

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