新社会人のあいづちは、江戸しぐさにある「年代しぐさ」の要領で

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新社会人のあいづちは、江戸しぐさにある「年代しぐさ」の要領で

 

新社会人が最も意識するビジネスマナーは名刺交換とあいづちだと思う。
ビジネスマナーの本が名刺交換とあいづちを重視していることもあるが、二つは、初めて社外の人と接触するときに必要な動作であることとも関係がある。つまり、社会人となったことを自覚する動作だからだ。

 

新社会人は、社会人になった証拠とばかりにあいづちを打ちまくるが、あいづちはなかなか難しい動作だ。
ビジネスマナーの本に記載されているようなあいづちを打つと、相手はきっと違和感を持つ。
あいづちは、簡単に言えば、相手の話に合わせることだが、得意先などの相手と新社会人とでは、年代、経験(人生・ビジネス)の差が歴然と存在する。
年代、経験も違う相手に、あいづちの常套句である「そうですね」「なるほど」などを打ちまくると、相手は「なにもわかっていないくせに……」と心の内で思い、あいづちを連発する新社会人を、調子合わせする軽い人物と考えかねない。
私は、そんなことを心配して、拙著『なぜ「できる社員」はビジネスマナーを守らないのか』の中で、「『できる社員』は相づちをほどほどに打つ」という見出しを立てた。

 

新社会人のあいづちは、どうすればいいのだろうか?
新社会人のあいづちを考えるとき、ヒントになるものがある。江戸しぐさである。
江戸しぐさは1980年代以降に作られたものとする説が有力だが、「そんなしぐさがあったら、いいな」と思えるしぐさだ。
その江戸しぐさの中に、「年代しぐさ」というものがある。
越川禮子氏が書いた『身につけよう!江戸しぐさ (ロング新書)』の中で、「年代しぐさ」は次のように書かれている。
「江戸の人たちは、歩き方ひとつでも、年代に応じた振る舞いをしました。十五、六歳の人は駆けるように歩き、二十代の人は早歩きで歩き、三十代になったら左右を見ながら注意深く歩く。四十を過ぎた人が歩くと、腰を痛めるといわれました」
(越川氏は、現代の人は当時の人に比べ、精神的にも肉体的にも二十歳は若くなっていると但し書きで述べている)

 

越川氏が、15、20、30、40という年齢を示したのは訳がある。
15歳は学問を志す「志学」、20歳は大人となる「弱冠」、30歳はひとり立ちする「而立」、40歳は心迷わない「不惑」にあたるからである。
ちなみに50歳は自分が何をすべきかを知る「知名」、60歳は何を聞いても受けいれる「耳順」である。孔子の言葉である。
つまり、越川氏は年代相当のしぐさがあることを言いたかったのだと思うが、私は、相づちにも、年代相当のあいづちがあると考えている。
その観点で考えれば、年も若く、経験がない新社会人のあいづちは、むやみに頷き、言葉をはさむことではない。相手の話を「聞く」ことにものすごくウエイトをかけることだ。
それを言葉で表現するならば、相手の目をしっかり見て、相手の話に神経を集中し、ときどき、静かに頷くことである。
その姿は、きっと新社会人としてのフレッシュさを感じさせる。相手が好感を抱くことは間違いない。

 

新社会人のみなさんに、もう一つ考えてもらいたいことがある。
あいづちは、そもそも、なんのためにあるかということである。
あいづちは、相手の話に関心を持ち、しっかり聞いていますよという証拠とも言える動作である。
その論法で行けば、相手が、しっかり聞いていますよということがわかれば、頷くことも、言葉をはさむこともいらないことになる。
つまり、始めから「あいづち在りき」ではないということである。
最初から「あいづち在りき」と考えると、あいづちを打つテクニックばかり考えることになる。そんなテクニックを考えたあいづちが、人の心を打つはずはない。相手はそんなあいづちに不快感を覚えることもある。
最初からあいづち在りきと考えないことが、本当のあいづちを知ることにつながる。

 

綾小路亜也

 

雑誌に掲載された私のなぜ「できる社員」はビジネスマナーを守らないのかの記事
相槌は゛ほどほど”に打つ!

 

 

身につけよう!江戸しぐさ (ロング新書)

 

 

 

 

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