企業で働く営業女子は、駅伝のランナーとして組織に貢献する

2020.12.27更新

 

企業で働く営業女子は、なかなか輝けないでいる。

 

私は、その原因を、企業で働く営業職の営業も、セールスも、新規開拓専門の人の営業も、一括りにしているからだと考えている。

 

営業の精神は一つかもしれないが、誰がどう考えても企業で働く営業職の営業とセールスや新規開拓専門の人の営業とは違う。

 

それなのに、営業という同じ枠の中で語られ続けている。

 

おそらく、企業で働く営業女子にとって、「社内NO1」、「MVP獲得」という言葉はピンと来ない。

 

こうした個人の順位付けのようなものは、昔は大企業でも行われていたかもしれないが、いまは多くの企業では行われていないからだ。

 

そんなことから、企業で働く営業職は、「社内NO1」、「MVP獲得」という言葉を聞いただけで、
「それは、セールスの話」、「新規開拓専門の人の話」と、自分たちとは違う世界の話だと察知する。

 

ところが、企業で働く営業職は、そんな言葉を自分たちとは違う世界の話と捉えていても、「社内NO1」とか「MVP獲得」という文字を目にすると、そこには、たしかに輝いているものがあるように思えてしまう。

 

その結果、自分たちの営業と比較してしまい、自分たちの営業がとても味気のないものに映る。

 

これでは、輝けない。

 

また、自分たちの営業にあった本を探しても、企業で働く営業職向けの本に巡り合うことは、まずない。
あるのはセールスや新規開拓の本ばかりということになる。

 

そんな本も参考にはなると思い、読み始めてみると、「やはり、自分たちの住む世界とは違う……」と感じてしまう。

 

そんな感覚は、営業女子ばかりでなく、男性営業職も含め、企業で働く営業職全体で持っているが、男性営業職の場合は、仲間や上司と、飲み会などで侃々諤々と組織の仕事について議論する場がある。
そんななかで、なんとなく自分の仕事の意味あいがわかったりする。

 

問題なのは、営業女子だ。

 

営業女子は、自分の悩みを語り合える同僚の営業女子は少ない。
また、先輩の営業女子となると、きわめて少なくなってくる。
まして営業の女性管理職となると、ほとんどいなくなってしまう。

 

つまり、本音で話し合ったり、アドバイスをもらえる同僚や先輩がきわめて少ない。
これが現在の営業女子を取り巻く環境だ。
こうした現象はこれから大きく改善していくと思うが、これが、いまの実態である。

 

その結果、企業で働く営業女子は、自分たちの仕事の意味あいを見出せないまま、淡々と毎日の営業を繰り返す。
そして、そんななかで、「私は営業に向いていない」と思ったりする。

 

まさに、営業女子は孤軍奮闘している。

 

そんな営業女子が、自分の仕事の意味あいや営業のやり方がわかった場合はどうだろうか?
私は、ぜったいに輝ける! と思う。

 

私は、企業で働く営業女子の仕事は、取引先との信頼関係を築き、その中で売り上げを立て、組織に貢献していくことだと考えている。

 

また、その信頼関係を会社の財産として次の代にバトンパスしていくことが仕事だと考えている。

 

そこには、新規開拓も必要かもしれないが、けっしてそれ在りきではない。
また、その目的は、けっして個人表彰ではないはずだ。

 

そんな企業で働く営業女子の姿をスポーツに例えるなら、陸上競技なら駅伝に近い。

 

駅伝のランナーが、それぞれの受け持ち区間を持って、たすきをつなぎ、合計タイムを競う。
そんな姿に近い。

陸上競技でも、けっして、100m走のように、個人のタイムと順位を競うものではない。

 

駅伝は山道を走る人もいれば、距離の長い区間を走る人もいる。
チームにはエースもいれば、成長株の人もいる。

それは、まさに企業の組織そのものではないだろうか?

 

そしてベテランの社員もいれば、新人もいる。
ポイントゲッターもいれば、これからの活躍に期待する人もいる。

 

つまり、それぞれの人がそれぞれの役割を持っていることになる。
それは、同じ条件で同じ距離を走り、順位を競う100m走とはまったく違う世界だ。

 

しかし、営業というと、十把(じっぱ)ひとからげにされ、いかにも応酬話法などのセールステクニックに長け、成果を上げた営業マンや営業ウーマンが優秀と言われ続け、模範とされてきた。

 

そのことは、いままで誰も言ってこなかったが、まさに100m走的発想で、おかしいのではないだろうか?

 

これが、この本の出発点である。

 

企業で働く営業女子のみなさんは、本来、自分たちの役割と評価基準が組織貢献にあるにもかかわらず、みなさんの世界にはない「社内NO1」、「MVP獲得」という個人基準を、自分に当てはめてしまう。

 

これだと、まったく、みなさんの営業とセールスや新規開拓専門の人の営業とが、同じ土俵になってしまう。
それゆえ、「私は輝いていない」、「私は営業に向いていない」と思えてしまうのだと私は考えている。

 

しかし、みなさんの本来の役割である「組織貢献」を基軸にすると、まったくものごとの見え方は変わってくる。

 

人は貢献する対象が見えてくると、ワクワク感を持つようになる。
また働きがいなり、生きがいを見出せるようになる。

 

みなさんの仕事の意味あいを探り、みなさんにワクワク感を持ってもらう。
― これが、この本の狙いだ。

 

綾小路 亜也

 

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