営業は嫌いになったらおしまいである

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私は、世の中、営業を難しくしてしまっているのではと思うのである。ちょっと負荷をかけすぎと思うのである。
そして、この記事は、女性営業職のみなさんにも、ぜひ参考にしてもらいたいと思っている。
なぜ、私がそんなことを思うかと言えば、
「元々、営業やセールスの本を読んだり、セミナーを受ける人って、どんな人だろう?」と想像するからである。
もちろん、人より抜きんでることを目的としている人も多いとは思うが、一方で、営業が上手くいっていない人、営業が嫌で嫌でたまらなない人が、打開策を求めていることも結構多いと思うのである。
そんな人に、これらの本やセミナーの内容はどう映るのか、心配なのである。

 

さて、私は営業出身者なので、どうしてもセールス出身の方が書いた本や営業関係のセミナーの内容、ブログ記事に目が行く。
「どんな内容が書かれてあるのか」興味があるからである。
自分の経験と照合し、「この内容は当たっているな」「ちょっと違うな」と思いながら読んでいる。

 

私が読む限り、総じて、どの本の内容も、どのセミナーの内容も、どのブログ記事にも非常に厳しい内容が書かれてある。
つまるところ、「営業で成果を上げるのは、それほどまでに厳しいもの」と言っているように思える。
多くの読者にとっては、「背筋を伸ばさなくていはいけない内容」だと思う。
その意味で、確かに、どの本も、どのセミナーも、どのブログ記事も、効果はあるのだと思う。

 

しかし、「営業が上手くいっていない人」「営業が嫌で嫌でたまらない人」には、正直どう映るだろうか?
私はここが心配である。
口に出さないまでも、心の中で「とても、そんなことは………」と思っている人が心配なのである。
そして、その結果、益々営業が嫌いになってしまうことが心配なのである。
みなさんも経験があるかもしれないが、営業ほど嫌になったらたちの悪いものはない。それこそ、毎日がブルーになってしまう。
さらに、そんな状態を加速してしまうのではないかと心配なのである。
そして、そんな人は、結構多いのではないかと思うのである。

 

確かに営業は厳しいものといえる。
そして、営業の本を書いたり、セミナーを開催している人は、そんな厳しい世界をひと山も、ふた山も乗り越えた人である。
ひと山も、ふた山も乗り越えた人だから、それを参考にするというのは、まさに正しいとは思うが、問題は、そのひと山も、ふた山も、著者やセミナー開催者と同様に乗り越えられるかである。つまり、多くの著者やセミナー開催者と同様な強靭なものを持っているかである。
私は、人の性格や環境も、それぞれ違うと思うのである。
また、一言で営業といっても、業種も異なるし、形態も異なると思うのである。
たとえば、コミッションセールスの人、企業の営業部門で働く人、得意先回りを主にしている人、それこそ千差万別だと思うのである。
つまり、営業は、方法論は参考になるかもしれないが、それも一律に語ることができないものだと思うのである。
もっと言うと、人それぞれの営業があるのだと思う。

 

それでは、どうしたらいいだろうか?
一つは、本の著者やセミナーの開催者が、どの世界で成果を上げた人かよく見極めてもらいたいと思っている。
たとえば、企業で働く営業の人が、コミッションセールスの世界の人を参考にしようとしても、得るものはあると思うが、それは、どこか違うのである。
もう一つは、あまり、形にこだわらず、そしてガチガチにならないでもらいたいのである。
本の紹介で取り上げた『人見知り社員がNo.1営業になれた私の方法』で長谷川千波さんは、上手いことをおっしゃっている。
「『プロっぽいトーク』ではまだまだ未熟!」と言い、営業の最終段階は、「営業臭さが感じられない、自然な話し方」だと言っている。
これは、私も長い間営業をやっていたが、本当に営業ができる人は、営業っぽくない人なのである。
「えっ? あの人営業の人だったの?」と言われる人が、営業ができる人だと思うのである。
その人たちの動作は、営業のガチガチ感がない、自然体なのである。

 

それに、この自然体ということを考えた場合、ビジネスマナーも極度に走らない方がいいと思う。
確かに失礼があってはならないが、ビジネスマナーの本に書かれてあるような、上体を90度に傾けたお礼、入室の際の挨拶を本当に実行した場合、多分、相手の人や会社の人は、「この人、いったいどんな人だろう?」と思うだろう。
ちょっと変わった人、あるいは、何を考えているかわからない人、下心でもあるのかと思われかねない。
もっと言うと、みなさんも冷静になって考えるとおわかりになると思うが、ビジネスの世界で、そんなところで評価の差などつくわけがないのである。
(もちろん、接客を主業とする場合は異なるかもしれない。だから、「どこの世界の話」が大事なのである)
自然体がいいのである。

 

最後に、可能ならば、あなた自身、つまり自分自身の営業というもの、営業スタイルというものを作りあげてもらいたい。
これは、考えてみれば、結構理に合うのである。それは、営業の本の著者やセミナーの講師はいわば、その人の営業スタイルを築いたから、本を書いた入り、セミナーを開催しているからである。
つまり、飽くまでも基準は自分なのである。自分の世界の話なのである。
そして先ほどから述べているように、営業の種類も形態も、状況も、環境も一人として同じ人はいないということを忘れないでもらいたい。
ということは、あなた自身が、自分の営業スタイルを作ればいいことにならないだろうか?
ここを、人の営業を真似よう、参考にしようとするから、負荷がかかるのではないだろうか。
だから、悩むのではないだろうか。その結果、営業が嫌で嫌でたまらなくなるのではないだろうか。

 

実は、私はビジネスマンとして、営業を30年間やってきたが、営業が嫌で嫌でたまらなかった時期を経験してきた。
そして、私を悩ましたものは、世の中で言われている、いわゆる「営業向き」という言葉と内容だった。
また、営業に従事している先輩の言葉やアドバイスそして、世の中に出ている営業の本であった。
自分は自分なのである。人と性格も異なるし、感じ方も違うのである。

 

ビジネス書の類の本を書いている私が言うのは甚だおかしいが、「だから、人のやり方にこだわる必要はまったくない」のである。
一つ、究極のアドバイスをさせてもらうと、
「あなた自身の営業とはなにか?」を自分の胸に聞いてもらいたい。
それに答えが出せれば、あなたは、その瞬間から知らず知らずのうちに、営業の達人に向かっていく。
そこには、テクニックも、方法論も一切関係ない。
あるのは、あなただけの目的に向かった動作、行動だけである。
これがあなただけの営業なのである。

 

(拙著『サラリーマンの本質』の第六議題「営業の本質」参照)

 

 

 

 

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