サラリーマンが思う監査部・調査部の「謎」

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長年サラリーマンを経験した人は、よく監査や調査部門の人が次のようなことを言うのを聞いたことはないだろうか?
「いったい、今の部長や課長は、何を考えているのだろうか?」 「最近のウチの部長や課長を見ていると、本当にこの会社、大丈夫かと思う時がある」「部下指導もキチンとできていないではないか」 「ルールを守っていないじゃないか」………。

そんな言葉はよく聞くけれど、それでは、こんな言葉を聞いたことがあるだろうか?
「最近のウチの役員、本当に大丈夫だろうか?」「ウチの役員に任せておけばいいのだろうか?」
きっと、みなさんは首を横に振るのではないだろうか。

 

そう、日本の企業の監査部や調査部の人は、中間管理職の業務遂行には全力で目を光らせる。
きっと、中間管理職にとっては、容赦のない手厳しいものとなっているだろう。
しかし、それにもかかわらず、監査や調査の人の役員を始めとする経営側への意見具申など、聞いたことがない。
むしろ、「社長は、こう言っているじゃないか」「この間もある会議で、常務はこう発言をしていた」と、経営側の話を引き合いに出すのである。
もっと、すごい場合になると、「できている組織」と「できていない組織」の比較までして、その原因は、管理職のマネジメントの差にあるような発言もするのである。

 

これでは、監査や調査の人は、経営側の人なのか、それとも文字通り監査、調査の人かわからなくなってくる。
そして、きっと多くのサラリーマンが疑問に思っていることは、中間管理職が率いる組織の監査、調査結果は、寸分漏らさず公表するのに対し、経営側への監査や調査など、実施しているのかそうでないのか、誰もさっぱりわからないことだ。
そんな話、聞いたことがないからだ。
これが多くのサラリーマンが思う監査部・調査部の「謎」である。

 

前に、かなり大手の企業の不祥事が大々的に報じられたことがあったが、実は、その不祥事は、経営トップ層も知っていて容認していたことが判明した。
こんな報道を聞くと、「なるほどな」と思うのである。
こんな大企業に監査部や調査部、あるいはコンプライアンス部がないわけがない。きっと、われわれが考える以上に陣容は大きいし、整っていると思う。
そして、不思議なことに、この人たちは、毎日、毎日、職務として、現場を監査したり、調査したりしているのである。
それにもかかわらず、こんな報道が行われているところを見ると、まさに会社上層部の監査、調査は不十分であったか、実施していなかったか、形だけ実施していたかのうちの一つではないかと思うのである。
そして、日本の企業で起きる不祥事の根深い要因は、ここら辺に存在しているのではないかと考えるのである。

 

その原因は、みなさんも、頭の中で薄々感じ取っていることと思う。
つまり、日本の企業の監査や調査の人の機能は、まさにサラリーマン的機能になっているということである。
すなわち、サラリーマン的機能とは、上には気を使い、下には厳しいということである。
そして、なおかつ不思議なことは、こんなことは、みんな感じていることだが、表立って発言する人は少ないということである。
こんな微妙なバランスの中で、日本の監査や調査部門は存立している。
これでは、よくならないはずだ。
いっそ、その機能を全部、外部に委託してしまったらどうかと考える。そうすれば、会社の上と下という分け隔てがない実効性の高い監査や調査になるのではないかと思うのである。

 

もう少し、日本の企業で働くサラリーマンも、みんなが思ったこと、感じたことを言った方がいいと思う。
また、違うものは違う、上手くいっていないものは、上手くいっていないと言った方がよいと思う。
そして、少なくとも、監査や調査に従事する人が、サラリーマン根性丸出しということは、やめてもらいたいと思うのである。
そう思うのは、私だけであろうか?

 

 

 

(参考)実は、『サラリーマンの本質』の中でも、監査や調査部門の人の「謎」に触れている。詳しくは、同書第五議題「サラリーマンの悲劇」の中の2.「ラインをはずれた人の生き方」を参照願いたい。

 

 

 

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