サラリーマンのパフォーマンス

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サラリーマン社会のパフォーマンスの意味は一般とは異なるが、全員が共通認識を持っているところに特徴がある。
その共通認識を代表する言葉が、「アイツ、また、パフォーマンスを打った」である。
あなたもよく聞く言葉だと思う。また、実際にパフォーマンスを打つ人を見ているのではないだろうか。
そして、あなたはパフォーマンスを打つ人にある感情を持っているはずだ。
それは、決していい感情ではないはずだ。極めて悪い印象を持っているはずだ。
しかし、パフォーマンスを打つ人はミエミエにもかかわらず、打ち続けるのである。
そして、パフォーマンスを打つ人は、一般の社員から役員に至るまで存在しているのである。

 

それでは、サラリーマン社会では、どんな場合にパフォーマンスを打つのだろうか?
それは、大きく3つの場合である。

 

①自分の成果を強調したいとき
自分がやったこと、自分の成果がいかに会社方針に合っているかを強調する。
特に成果発表などするときは大変である。パワーポイントを駆使して資料を作成するが、その資料の目的は、成果を共有することではない。専ら上の人の目を意識して作成される。
資料の最後には、「こうして社員の意識が変わった」「職場も明るくなった」「社員も喜んでいる」と上の人が喜びそうなことを書き、お客さまからの手紙までPDFに落とし込み貼り付ける人もいる。
最後に上の人が最も喜びそうなお客さまの声を掲載するなどは、ビジネスコンサルタントも顔負けである。
それを、恥ずかしげもなく、身振り手振り、声の調子まで変えてプレゼンするところにパフォーマーたるゆえんがある。

 

②上の人に追随する
上の人が間違っていようがいまいが、徹頭徹尾、上の人の言葉に追随する。
特に会議の席で、上の人の発言に質問したり、疑問を呈する人がいたら大変だ。
上の人に成り代わり、それこそ不動明王そっくりの顔までしてその人を罵倒する。
顔まで赤くすることができるから、役者も顔負けである。

 

③上の人がいないときに自分の存在感を見せる
上の人が出張や休暇でいないときも、パフォーマーは活躍する。
職場でも、代理出席した会議でも暴れまくる。上の人が後で聞くと喜ぶことは全部やる。
職場の人に真っ赤な顔をして指導したり、会議では自分の職場に固執し一歩も譲らない。

 

どうだろうか?
あなたは、パフォーマーの目的は十分にわかっているはずだ。そう出世のためにやるのである。
私が興味を覚えるのは、パフォーマーは、社内で100%嫌われるのに、嫌われているのを承知でやり続けているのか、嫌われているのを知らないでやり続けているかということである。
多分、そこには資質というものも大きく存在しているのだと思う。
そして、実務経験者として有り体に言えば、彼らは効果があるからやり続けているのではないだろうか。
非常に残念なことだが、サラリーマン社会では、一定のパフォーマンスの効果はあると言わざるを得ない。
きっと、「そんなこと上の人は見抜けないのか?」「会社は何を見ているんだ」と言う人は多いと思うが、そして私自身もそう思うが、上の人は多分そんなことを承知しているが、やはり可愛いのではないだろうか。

 

問題はここからである。
企業で一番嫌われるタイプはパフォーマーであることは、サラリーマンのだいたいの共通認識だろう。
しかし、現実問題、残念ながら一定の効果はあるのである。
さて、あなたはどうするか? である。
非常に難しい問題だが、若干私の考えを述べる。参考にしていただきたい。
不適切な表現になるかもしれないが、若いうちはやらない方がいい。
若いうちは、そんなことより、せっせと仕事に励み、業務知識を修得し経験を積み重ねてもらいたい。
知識と経験がないのにパフォーマンスを先行することは、やはりおかしいのである。

 

そして、気をつけなければならない点は、標準的な上司はやはりパフォーマンスを嫌うということである。
それに、パフォーマーの行動は、直属の上司というよりは、もっともっと上の人を見ていることが多いのではないだろうか?
そんなことから、あなたの直属の上司の意見は、きっと私の意見と同じはずである。
それにこわいことは、あなたの直属の上司から、初期のうちにそういうレッテルを貼られることだ。
あなたの上司は、きっと「アイツ、まだ仕事もろくろく覚えないうちに、そんなことを覚えて………」と思うはずである。
実際、これと似たような発言をあなたも違う場面で聞いているのではないだろうか。
そして、上司からこう思われたら、あなたがまだ修得できていない知識や経験がより浮き彫りにされてしまう。
いい評点に結びつくことはない。
だから、私は誤解を覚悟で、若いうちはやらない方がいいと言っているのである。

 

また、こう言うとさらに不適切に聞こえるかもしれないが、パフォーマーは一定の能力水準を持ち、確かに成果を上げることが多い。
しかし、そのアピールが度を過ぎているという見方もできる。
あなたの周りにいるパフォーマーを見てもらいたい。きっとそんな特徴があるのではないだろうか。
こんなところから理由を持ってくるのも変な感じがするが、その意味でも内容と経験を持たないうちは、やらない方がいいのである。

 

一番こわいことは、初期のうちに貼られたレッテルというものは、その後のサラリーマン生活で消えないということだ。
必ず、「ああ、アイツな。パフォーマンスするやつだろ」というレッテルが付きまとう。
それが社内のコンセンサスとなる。上からも下からも同僚からもそう見られるということである。
選ぶのはあなただが、こう考えると、あまりにも失うものが多いということになる。
そして、そういう人と付き合う人は限られてくるのである。

 

 

ポイント
①パフォーマンスのこわいところは、一度貼られたレッテルが消えないでその人に付きまとうということである。
②パフォーマンの一定の効果はあるかもしれないが、失うものはあまりにも大きい。

 

 

 

 

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