車に乗る場合は臨機応変も必要

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あなたは、いまだにわからないことがある。
それは、タクシーを拾って乗り込むときだ。
いつも、乗り込む前に、上司の顔を見てしまう。すると、上司は必ず、「何やってんだ、早く乗れよ」といらいらしながら言う。
しかし、あなたがすぐに乗らないのには理由がある。
それは、「運転手のすぐ後ろは、偉い人が座る」と聞いたことがあるのだ。また、自分が最初に乗っていいのかという迷いもあるのだ。
そのことで、いつも上司からいらいらされているが、本当のところ、どうなのかと思っている。

 

実は、あなたのようにわからないままでいる人が日本全国にいる。
試しに、サラリーマン2人連れがタクシーに乗り込む光景を、立ち止まって見てもらいたい。
必ずといってよいほど、若い方の人が、乗り込むときに一瞬のためらいを見せている。
こんなに、みんなが迷っているのなら、一度誰かがちゃんとこのことについて教えてやればいいと思うが、なぜかしないのである。
私は、その理由がなんとなくわかる気がする。
それは、やはり、日本では実務を経験した人が本を書くということが少ないからである。
実務を経験した人でないと、本当のところ、この問題はわからないからである。
今回、車に乗るときの原則、注意点をバシッとあなたにお話ししたい。きっと、あなたは、よく気がつく社員だと言われるはずである。

 

結論から言う。
タクシーを拾って乗り込むときは、あなたが早く乗り込む。
そして、その際、軽く「私が中に入ります」とか、「私が先に入ります」と言う。
なぜか? タクシーの中に入り込むということは、結構大変だからだ。
そして、降りるとき、上司は出やすいからだ。
また、タクシー代を支払うとき、奥に座っていた方が便利だからだ。
上司が奥に座ってしまうと、ドア付近の上司が、あなたの支払いを待たなければならないからだ。
この3つの理由を聞くと、あなたは納得すると思う。次回から迷わず乗れるはずだ。

 

さて、ここから応用問題を考えてもらいたい。
それでは、あなたと、部長、課長の3人がタクシーに乗り込むときは、どういう乗り方になるのだろうか?
むしろ、こっちの方が、あなたは迷わないはずである。
あなたが前に座り、後部座席の奥には課長、左には部長が座る。
それでは、あなたと、部長、課長、係長の4人が乗り込むときは、どうか?
これは、後部座席の奥に課長、真ん中にあなた、左に部長、そして前に係長が座る。
あなたがなぜ後部座席の真ん中に座るかというと、一番座りにくいからである。その座りにくいところにあなたが座るということである。

 

一見、当たり前のように思えるかもしれないが、原則があるのである。
その原則は、1に降りやすさ、2に乗り込みやすさ 3に乗りごこち である。
この原則を理解すれば、あなたは迷うことがない。
しかし、次のケース、あなたは、どう判断するか?
あなたと部長、課長の3人でタクシーに乗り込むとき、課長は体格がよく、後部座席の奥に入るのが大変そうに見えるとき。
ここは、あなたは気を遣うべきである。
こうしたときは、あなたは、「課長、すいません。私が奥に入りますので、前に乗ってください」と言うのである。
その理由は、私が先ほど原則の順位をつけたではないか。体格のいい人が奥に座ってしまうと、1の降りやすさ、2の乗り込みやすさが大変だからである。 実際、体格のいい人が、体を横に移動するということは大変なのである。
しかし、もっと違う理由も考慮しなければいけない。
それは、タクシーには機敏に乗りこまなくてはならないということである。ここでぐずぐずしていたら、タクシーの後ろに車が並んでしまうことになる。
このことを考えると、やはり、体格のいい人は、乗り込みやすい前の席に乗ってもらうのが一番いいということになる。
そのとき、あなたはきっと抵抗感を持つと思う。だから、先ほどのことわりを入れるのである。
こうした臨機応変も必要なのである。

 

そして、臨機応変が必要なもっと違ったケースもある。
それは、空車を探している時のあなたと部長、課長の3人の立っている位置というものを考慮した場合だ。
部長が一番、道路側に立っている時に、すーっと空車が現れたら、あなたは、「部長、すいません、入ってください」と言って、奥の座席から詰めてもらっても構わない。
理由はシンプルである。こちらの方が早く乗り込めるからである。
これを、「課長、中に入ってください。私が前に乗りますから、そして、部長、最後に入ってください」とこだわっていてはダメである。
タクシーの運転手さんも、「早くしてくれよ」といらいらするし、周りの車にも迷惑をかけることになる。
要はシチュエーションと機敏さなのである。すなわち、臨機応変なのである。

 

さて、ここでこの問題を取り上げたのは理由がある。
ここで取り上げたケースは、些細なことである。
しかし、重要なことは、いつも、こんなケースで、おどおどしている人がいるということである。
もっと言うと、いつも自信なさげに、お伺いを立てるような眼をする人がいるということである。
上の人は、こんな現象が続くと、「うーむ。まったく………」と思い、レッテルを貼ってしまうことがあるということである。
それでは、もっと自信を持って振る舞えばいいじゃないかと議論になるかもしれないが、私はそんな単純なものではないと思っている。
私は、こういう人たちは、けっこう学生時代に勉強ができたのではないかと思っている。
それは、こうしたひとたちは、学生時代、勉強の場で「わかろう、理解しよう」と努めてきたが、実社会に入り、「ルールがあるようなないような」状況に遭遇してしまった。だから、戸惑いとともにおどおどしているのではないかと思うのである。
そして、こうした人たちに、ルールとその背景をきちっと説明すれば、自信を取り戻すができるのではないかと私は考えるのである。

 

そんな観点から、ルールについて若干、補足しておく。
確かに、昔は、車の乗り方について、「運転手の後ろには偉い人が座る」と言われた時代があった。
そして、そのとき、その理由づけとして、「運転手の後ろの席が事故の際には一番安全だ」と、まことしやかに言われたのである。
私自身もそう教わった。もしかすると、今でもそう教わっている人もいるのではないかと思う。
それが、いつしか、乗りやすさ、降りやすさを重視するようになった。
実際、あなたは、お偉いさんが乗る黒塗りの社有車を想像してもらいたい。
お偉いさんは、100%と言ってよいほど、後部座席の左側、すなわち道路側に乗っているではないか。
これは、乗り込みやすく出やすいからである。
今は、上役が座る位置は、その位置だと確定しても大丈夫である。

 

そして、お偉いさんと一緒に車に乗ることがあるかもしれないあなたのために、運転手つきの社有車の乗り込みルールについて話しておきたい。
座る位置は、基本的にタクシーに乗り込む場合と一緒である。
しかし、タクシーの場合と違うのは、後部座席の右側に座るときである。
間違っても、左側すなわち道路側から乗って、体をスライドして左側に移ってはいけない。
あなたは、車の右側のドアを開けて乗らなければならない。降りるときは、車が後ろからきている場合もあるので、運転手さんの誘導の下、細心の注意を払ってドアを開き外に出る。これがルールである。
また、降りるときに限って、交通量が多く右側のドアから出られないときは、その旨ことわった上で、体をスライドさせて左側のドアから出る。
ここも臨機応変が必要である。

 

以上細かい説明となってしまったが、今まで述べたことは、私自身、遂に誰からも教わらなかった。
自分でつかみ取ったものである。それをあなただけに教えたかった。
それは、こんなときにテキパキと対処することが、意外とサラリーマンの評価に結びつくからである。

 

 

ポイント
①世の中には、教わっているようで教わっていないルールのようなものが存在する。
 その一つが車の乗り方である。そこには原則がしっかりと存在する。
②また、原則に対しては必ず例外がある。車の乗り方で言えば、臨機応変も必要となる。
 機敏に乗りこむことが根底にある。

 

 

 

 

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