座る場所には原則があるが、ケースによって異なる

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サラリーマンで意外と迷うのが応接室、会議室、そして接待の席での座る場所である。
私も、サラリーマン成り立ての頃は正直、さっぱりわからなかった。
いつも、上司や先輩にいらいらされ、私が座る場所を指さされていた。
あなたも、おおよそのことは、わかっていると思う。
しかし、復習の意味を込めて、整理してみよう。そして、最後の方には、「え? そういうことなの?」と思うかもしれない。
実は、この座り方については、あなたの上司自身もよく知らないことが多いのである。

 

応接室、会議室、接待の席での座り方の基本は1点に集約される。
すなわち入口に近い方に目下の人が座るということである。
このことは、サラリーマンを長く経験すると、「なるほどな」と思えてくる。
なぜなら、会議や応接しているとき、よく上の人から、「ちょっと、あの資料持ってきてくれ」とか、「確認の電話をしてくれ」とか言われるではないか。
やはり、用を頼まれる人が、入り口の近くにいる方がなにかと便利なのである。
これは、仲間内での懇親会の場合も同じである。
料理や飲み物の追加等、用を頼まれる人が入り口近くにいた方が便利である。
時々、懇親会の場で、若い人が、長テーブルの席の真ん中に座り、おまけに壁に体をもたれかけて談笑していることがある。ダメである。
それでは、入り口近くの先輩に用をお願いしていることになるからである。

 

こんなことを言うと、「そんなことナンセンスだ。懇親会の席にも上下関係を持ち込むのか」と言う人がいると思うが、この問題をこう考えてもらいたい。
確かに上下関係による座り方という側面もあるが、こうした知らず知らずに決められた席の座り方には、合理性と、誰がそれをやるのに相応しいかという側面も強くあることを忘れないでもらいたい。

 

また、時々間違えることがあるのが、3人で先方の企業を訪問したり、接待した場合。
入り口近くは、一番目下の人が座ることついて異論はないと思うが、3人の中の一番の役職者は、どこに座るかということである。
これは、わかっていることだと思うが、真ん中である。そして次の役職の人が、入り口から見て一番奥になる。
それは、やはり、一番の役職者は、相手方の全員を見て話しをしなければならないからである。また、相手方全員の話を聞かなければならないからである。つまり、会社を代表して応対しなければならないからである。
ところが、意外に、この通りとなっていないケースもある。私も、かって訪問客を迎えることが多かったが、偉い人から順に奥に入っていく企業も相当あったのである。
そうした場合、やはりお互いに話しにくくなるのである。
また、言う必要もないくらいだが、訪問する側は、応接室に通されたらソファーの方、すなわち長椅子の方に座る。
実は、私は入社したての頃、それがよく呑み込めなかったので念のために書いておく。

 

さて、ここで、あなたに質問がある。
あなたの職場に、あなたの会社の役員が訪ねた。
こうしたとき、多くの場合は、応接室で話すことになる。
そのとき、「あなたは、この役員を応接室のどの席に案内するか?」 これが質問内容である。
じっくり考えてもらいたい。
あなたは、「訪問者は、ソファーだろ。さっき言ったばかりじゃないか」と答えるかもしれない。
しかし、正解は、ソファーの向かい側のアームチェアの方である。
理由を一緒に考えてみよう。
応接室は、文字通り、訪問者と応対する場所である。
だから、あなたは、アームチェアの方に座り、訪問者と応対することになる。
なにかアームチェアの方が偉そうな感じを受けるが、訪問者を迎えるということを考えると、やはり、迎える方はアームチェアなのである。
それが相手を迎えるということなのである。それが迎える側の構えなのである。
だから、あなたがどんなに若くても、会社として迎えているのだから、やはり、あなたはアームチェアに座るべきなのである。

 

そうすると、あなたの会社の役員は訪問者であるから、あなたはアームチェアに座るべきだという結論に達しそうだが、一般の訪問者と決定的に違うことがある。それは、同じ会社に所属しているということである。
そうすると役職の高い人が、アームチェアに座った方が自然なのである。収まりがいいのである。
ところが、このことは、意外にそうなっていないケースが多い。
あなたも、時々応接室に呼ばれて入ってみると、あなたの上司があなたの職場を訪れた役員と打ち合わせしたり、談笑していることがある。
そのとき、きっと、役員がソファーに座っているのを目にしているはずだ。
どうだろう? それでは、あなたの上司が、役員の話を聞いてやっているという光景ではないか。
やはり、おかしいのである。
こうしたことを非常に気にする人もいるので、ぜひ注意してもらいたい。
逆に、そんなことを一見、全然気にしないようにみえる役員もいる。しかし、人の腹の内はわからないのである。
仮に、こうしたことを全然気にしないと思われる人にも、「どうぞ」とアームチェアの方をすすめなくてはいけない。
こうした気遣いが大事である。

 

席の座り方は、一種の合理性を持っている。その合理性に従った方がいい。
そして、その根底にあるものは、気遣いである。
先ほどの仲間内での懇親会の場合でも、入り口付近にいる人は、料理が運ばれてくる場所でもあるし、みなが出入りする場所でもある。また、飲み物や料理を注文しやすい場所でもある。
そこに、自ずから役目というものが生まれるということである。また、上司や先輩に対する気遣いが必要な場だということである。
この気遣いがない限り、席の問題は、表面的な部分だけがクローズアップしてしまうのである。
逆に、気遣いさえあれば、その気遣い通りにすれば、どんなときも、正しく判断することができると考える。
ぜひ、その根底の部分を考えてもらいたい。

 

そして、サラリーマン社会には、次のような人もいる。
先ほどの懇親会の席で、その人は、一番入り口に近いところに座った。ところが、その人が、近くに座っている先輩に目をやると、先輩は、座った場所がちょうど長テーブルと長テーブルのつなぎ目にぶつかり窮屈している。これでは、足も満足に出せない。
そんなとき、その人は言うのである。「そこは、窮屈でしょう。僕、換わります」と。
その人は、席の問題の本当の意味をわかっている人である。その背景にある気遣いをわかっている人である。
こうした人は、サラリーマン社会では、やはり成功する。
それは、こうした気遣いができる人は、仕事でも気遣いをしているからである。
人からの評価も高くなるし、少なくとも、「なんだ、あいつの態度は!」と人から絶対に減点をもらわない人である。

 

この問題を、ぜひ、あなた自身の頭で整理してもらいたい。

 

 

ポイント
①席の座り方については、表面的に考えるのではなく、背後にある合理性も考えてみる。
②また、表面的なルールばかりに頭が行くと、判断を間違えることがある。
 相手への気遣いという視点で考えると、正しく判断できる。

 

 

 

 

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