「前任者はこうだった」は上司が嫌いな言葉。その訳は?

2024.04.05更新

 

新しい上司が着任すると、必ず、今までの職場のやり方やルールを変える提案が行われる。
そんなとき、部下から出るのは「前任者はこうだった」という言葉だ。
その言葉は「前任者の方が良かった」と言わんばかりだ。

 

新しい上司が着任すると、職場の人に提案が行われる

 

この言葉を、部下の立場、上司の立場から考えていこう。

 

まず、部下はなぜ「前任者はこうだった」と言うのだろう?

 

それは、部下からすると、上司の提案が突飛に思われるからだ。

 

そこには、「今の職場は上手く回っているのだから」、

「まだ職場のことをわかっていないじゃないか」という思いがある。

 

慣れ親しんできた今の職場のやり方やルールを変えたくないのだ。

 

 

「前任者はこうでした」

 

一方、上司の方はどうだろう。

 

上司は職場を改革しなければならないという使命感を持っている。

だから、いろいろなことに気づくのだ。

 

それが、「前任者はこうだった」と言われると、この職場で自分の持って行き場がなくなるような気がする。

 

 

上司の心内をちょっと覗いてみたい。

 

上司の心には、たえず前任者の存在がある。

前任者が行ったことを、自分もやり遂げなければならないという思いもあるが、

前任者を超えたいという思いも強い。

 

それゆえ、「前任者」という言葉が出ると、その言葉に反応する。

 

前任者の存在を意識し、前任者を超えようとする上司にとって、

「前任者はこうだった」は、一番使ってもらいたくない言葉なのだ。

 

 

上司は改革を考えている

 

「今の職場は上手く回っているのだから」という部下の思いと、職場を改革しようとする上司の思い、

どちらもわかるような気がする。

 

この問題を、「なぜ人事異動が行われるのか」という観点から考えると、わかりやすいかもしれない。

 

それは、会社は新たな上司の「気づき」に期待しているからだ。

だから人事異動がある。

新たな上司の「気づき」により、組織運営の改善や進展、不振脱却を狙っている。

それは前任者が気づかなかった「気づき」である。

 

 

上司の「気づき」は、経験から来る気づきだ。

経験から、上司は新しい職場に着任した瞬間に「あれ?」と思う。

それは、組織運営を見て思うこともあるし、店舗レイアウトや職場の人の行動を見て、思うこともある。

 

 

そう考えると、「前任者はこうだった」はちょっと的外れな言葉と言える。

もし言うならば、「参考までに申しますと」いう枕詞をつかることだ。

これならば、新たな上司にも参考になる。

そのうえで、新しい上司の「気づき」を聞くことだ。

 

 

会社社会では「前任者はこうだった」を連発し、新しい上司との関係がおかしくなる社員は多い。

新しい上司の「気づき」に向かい合うことだ。

 

 

綾小路 亜也

 

 

上司は「気づき」を持っている

 

 

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