居酒屋に行ったらオーダーに迷わない

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あなたは、課長と二人で飲むことになった。
店に入ると、店員から、「まず、お飲み物は?」と聞かれた。あなたは、すかさず、「生ビール2つ」と答える。
そして、おしぼりで手を拭きながら、テーブルの横に立てかけてあるメニューを手にする。
揚げ物、焼き鳥、刺身、焼き魚、おつまみ………溢れるほどに載っている。
あなたは、「オレは、この揚げ物が好きだが、課長はどうかな。このから揚げと焼き鳥を頼んだら、鳥が重なってしまうな……。これもいいが、ちょっと油もの系だな。課長は多分いやがるだろう。それとも課長は最初は、刺身がいいのだろうか………」
こんなことが、無限に頭に巡るのである。
課長は、そんなあなたを見ている。生ビールを運びに来た店員も横で待っている………。

 

あなたは、こんな場面をきっと経験しているはずである。
仲間内だったら、仲間が注文をまとめているときに、「注文に、焼き鳥いれておいてよ、オレ好きだから……とか、餃子ないのか、この店は?」などと言ってるくせに、こういうときは、とんと決断ができない………。
どうでも言いことかもしれないが、こんなときもコツがあるから、先に話しておく。
まず、店がすぐ持ってこれるものを店員に頼んでから、メニュー選定に移ることだ。
すぐ持って来れるものは、枝豆の類である。
そして、あなたは注文にあれこれ迷っているが、結論から言うと、何でもいいのである。
あなたがいいと思うものを、手早く見繕って、頼めばいいのである。

 

さて、ここでのテーマは、もちろん、そんな注文の仕方を言っているのではない。
私は、業務遂行編で、さんざん、「人を待たせない」と言ってきた。また、テンポというものが実務の世界では非常に大事なことも言ったきたつもりである。
そして、こんな場面でも同じなのである。
上司を「待たせてはいけない」のである。
ここで、あなたが、「あれでもない、これでもない」と決めかねている様子を見ていると、前に取り上げた飲み会への誘いではないが、急に飲みたいという気持ちも萎えてくるのである。
だから、なんでもいいのである。早く頼むことの方が重要なのである。

 

しかし! 今回のテーマの論点は、そこではない!
このどうでもいいと思われる居酒屋でのオーダーに、意外な事実が隠されているのである。ビジネスと密接に関係する事実が隠されているのである。
そんなことから、テーマに取り上げた。
それは、次の場面に隠されている。
あなたが、ぱっぱとオーダーしている場面を想像してもらいたい。
あなたは、店員に言う。
「焼き鳥盛り合わせ1つ。そして、さつま揚げ1人前………」
そうすると、上司は、「いいねぇーさつま揚げ。それ2人前」と言い直す。
再びあなたはオーダーを続ける。「刺身盛り合わせ2人前と、天ぷら盛り合わせ2つ……」
すると、上司は、「天ぷら盛り合わせは、1つでいいんじゃないか」と、また口をはさむのである。

 

このことは、何を意味しているのであろうか?
それは、あなたの意見があったから、上司も自分の意見を言ったという事実である。
これが、冒頭のあなたのように、オーダーに迷っているときは、上司は、あなたが何もオーダーを言わないから、自分の意見も言えないということである。
だから、あなたが、ぱっぱと、オーダーをしたときに、上司は自分の好みも含めて、自分の考えと意見を言ったのである。
そして、どんどん注文が確定していったのである。

 

この点は、重要だと思わないだろうか?
会社での業務、得意先への対応、会議に出席しているとき………。
自分の意見を言わないと、ものごと、先に進まないことを示している。
ところが、サラリーマン社会では、先ほどの居酒屋でのオーダーのように、なかなか、自分の意見を言えない人がいる。
そうすると、他人も自分の考えや意見を言うことができないのだ。
そして、先に進まなくなる。自分の業務の進展が図れなくなる。
そういうことなのである。

 

私は、その原因もわかっているつもりだ。
それは、あなたが、自分が言ったことと違うことを、相手が思っていたらどうしようかと恐れているからである。
居酒屋でのオーダーの場合も、「たとえば、鳥の空揚げ」と言ったら、上司から、「ちょっと、油っぽいな。さかなの方がいいな」と言われやしないかと思っているからである。
これは、業務でも同じである。
「こんなことを言って、もし上司の考えが違っていたらどうしよう」と考えてしまうから、言えないのだ。
そんな気持ちは、私も実務出身だから、痛いほどよくわかる。
しかし、相手から、違った意見を言われようが、否定されようが、言わなければ先に進まないのだ。
悶々と悩むだけなのだ。
サラリーマン社会で悩む人は、こういう性格の持ち主が多い。

 

そして、こういう話は、決して能力の話ではなく、性格による部分が多いということも、きっぱりと言っておきたい。
きっと、あなたは熟慮慎重なはずだ。
ビジネスの世界では、熟慮慎重というと、いかにも積極果敢な人よりも下に見られがちだが、そんなことは決してない!
熟慮慎重で結構じゃないか。ビジネスに絶対に必要な人である。会社に絶対に必要な人である。
熟慮慎重のタイプの人がいて、積極果敢のタイプの人がいる。タイプの差なのである。もっと言えば、性格の差なのである。
これを、無理して直そうとすると、深みにはまってしまうので注意してもらいたい。
そして、自信を持ってもらいたい。

 

このテーマで、何を言いたいかというと、こうしたことも訓練だということを言いたいのである。
実は、私も不得意の方だった。「あれや、これや」考えすぎる方だった。
そして私は、いつも、「即座に、上司にぱっぱとものが言える人っていいな」と思っていた。
しかし、それでは、先に進まないことが多いのである。悶々と悩んでしまうことが多いのである。
そして、やがて、こうしたことは、訓練だということもわかってきたのだ。
居酒屋に限らず、上司から、「今日は、どこに行こうか?」と、飲みに行く先や料理店の種類を尋ねられることも多い。
ここも訓練である。
「そうですね。中華に行きますか?」とか、「たまには、ビヤホール行きますか?」と即座に返答することが大事である。
こうした訓練が、業務にも活きてくる。
こうした訓練と業務との関係は、ニワトリが先か卵か先かという議論はあるかもしれないが、密接に絡み合っていることだけは確かである。

 

 

ポイント
①たかが居酒屋でのオーダーの話と思われるかもしれないが、自分の意見を言うから他人の意見も聞けるという意味では、まったく業務と同じである。
②自分の意見を言えない人は、業務進捗を図れないケースが多い。そして、それが悩みの元になる場合がある。
③しかし、こうしたことも訓練次第である。

 

 

 

 

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